SS > 短編-けいおん!メンバー > オールキャラ > ある日の放課後

316 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/06/07(日) 17:33:18 ID:3v3OhTRl

「レッツプレーイ♪」
「お、なんか唯ご機嫌だな」
「え、うん♪やっと金曜日が終わったしね」
ムギは少し遅れるらしいから私と唯は先に部室に向かっている
ついでに、と澪を迎えに一つ下の階に行ったけど澪はもう行ってるみたいだった
和がいたので、体育館使用届を"きちんと"渡しておいた
「そういやそうだったな。よし、日曜どっかに行くか!」
「ホント?さんせー♪」
意気揚々と唯は握り拳を上に掲げた
「そういやりっちゃんてさ、カッコイイからドラムやったんだよね?」
「ん、…あー、そうだよ」
あの時のきらきらした唯の瞳が脳裏を過ぎった
「じゃあ私の入部理由も全然普通だよね!」
「………そうだな」
いや、音楽そのものを文字通り軽視しちゃってた部分はどうかと思うぞ。言わないけど。
「指もそろそろ硬くなってきたしね」
差し出してきた指先をちょっと摘むと、確かに硬かった
唯、こんなに練習してたんだな
「ホントだ。いやぁ、ずっと触ってるみたいだな」
「うんっ。家でもずっとジャンジャンやってるよー」
「ほー、んじゃ今度のライブも楽しみだな。梓も入ったし」
Vサインを作って私に向けて来る
「もちっ♪りっちゃんこそ、私の足引っ張らないでよね?」
「おっ、よく言ったな。音楽2年目のお嬢ちゃんが~」
声色を変えて、唯に襲い掛かる
「やーっ、誰か助ケテー!」
唯も臨機応変に、さしずめ時代劇の拉致られるヒロインの真似をして駆け足で部室に行く
「ほれほれー。もっと逃げてみんかい」
私もそれを追いかけて部室に向かった

「お父様ー!助けて下さいマセー!」
バンッ!と唯が蝶番を壊さんとする勢いで扉を開ける
開けた直後に、私は唯に背後から抱きついた
「ほーれ、捕まえたぞー」
既に部室にいた"お父様"はこっちを振り向いて、硬直した
「…………」
「おとー……さま?」
絶句してると横で唯がぽつん、と目を点にして言う
「だ、誰がお父さんだっ!」
硬直を解いて、ちゃんと突っ込んだ"お父様"こと澪が気になった
耳がもう1対増えてた。しかも獣耳
「なんでネコミミつけてるのー?」
唯が澪に寄って、目をきらきらさせてる
澪はたじたじと後ずさってテーブルまで行って止まってしまった
「ちょ、ちょっとした好奇心だ!」
「みーおーちゃーん かーわいー!」
唯はぴょん、と跳ねて澪の顔の位置まで自分の顔を合わせて頬擦りする
私は、シャッターを切るだけ、だった
「なっ、あ、律!」
「ご馳走様でした♪」
その日、澪は私に口を聞いてくれなかった。メールで謝ったけど

出典
【けいおん!】田井中律は泳ぎうめぇ17【ドラム】


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最終更新:2009年07月13日 22:22
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