SS > 短編-けいおん!メンバー > > たいせつなひと

803 名前:たいせつなひと[1][sage] 投稿日:2009/06/25(木) 00:32:42 ID:3Ay9vuap
ピンポーン♪
唯&紬「こんにちは~♪」

律「おお、二人とも。あがってあがって!」
唯「お邪魔しま~す♪」
紬「お邪魔いたします♪」

今日はムギちゃんと一緒に
りっちゃんのお家に遊びに行きました。

紬「りっちゃんのご自宅にお邪魔するのは、あの時以来かしら?」
唯「え?あの時・・・?」
律「ほら、私が風邪を引いて皆がお見舞いに来てくれた時だよ」
紬「くすっ・・・あの時は唯ちゃんも一緒に寝ちゃったのよね」
律「ホントだよな~。目が覚めたと思ったら、目の前に誰かの頭があるんだもん」
唯「いやぁ~、あの日は私も勉強疲れでつい・・・えへへ・・・」
律「いつも授業中は寝てばっかりのくせに(笑)」

そんな他愛のない話をしていると
ムギちゃんが一冊の分厚いアルバムに気がつきました。

紬「あ、これはアルバム・・・かしら?」
唯「ホントだぁ♪りっちゃん、見ていい?」
律「まあ、良いけど・・・なんか、照れくさいなぁ」
紬「澪ちゃんも一緒に写ってたりするのかしら」
唯「そういえば、澪ちゃんとあずにゃんは?」
律「二人なら、今日はライブハウスに行くってさ」
唯「そうなんだ。残念・・・」
律「まあ、ずっと前から約束してたみたいだしなぁ」
唯「ラブラブなんだね~♪」
紬「ら、ラブラブ・・・」
唯「む、ムギちゃん?鼻血!鼻血が出てるよ!」

そんなわけで、早速りっちゃんのアルバムを見せてもらう事になった私たち。
りっちゃんの子供の頃の写真を見てると、私はある事に気がつきました。

唯「りっちゃんって、色んなカチューシャつけてたんだね?」

私が尋ねると、りっちゃんはこんな話をしてくれました。

804 名前:たいせつなひと[2][sage] 投稿日:2009/06/25(木) 00:34:03 ID:3Ay9vuap
幼律「あ、みおちゃん。今日はもうおそいから、お母さんがとまって行きなさいって」
幼澪「え・・・いいの?」
幼律「うん!だって、みおちゃんのパパとママ、今日はいなんでしょ?」
幼澪「う、うん・・・ありがとう、りっちゃん」

幼澪「すう・・・すう・・・」
幼律「むにゃむにゃ・・・」
幼澪「すう・・・う~ん・・・」

幼澪(うう・・・おトイレに行きたくなっちゃった・・・)
幼澪(まっくら・・・こわくて歩けないよぉ・・・ぐすっ・・・)

ドンッ!

幼澪「いたっ・・・うぅ、りっちゃん・・・」
幼律「むにゃ・・・むにゃ・・・みおちゃ・・・えへへ・・・むにゃむにゃ・・・」

幼澪「・・・こわいよぉ」

グニャッ・・・

幼澪「ひっ!」

幼澪(ど、どうしよう・・・なにかふんじゃったよぉ・・・ぐすん・・・ぐすっ・・・)


幼律「みおちゃん、おはよー・・・って、あー!髪どめ~!」
幼澪「ビクッ!」
幼律「あれ?あれれ?なんで~?なんでまがってるの~?」

幼澪(あぅ・・・きっと、あの時ふんづけちゃったのかな・・・)
幼澪(ど、どうしよう・・・りっちゃんにおこられちゃうよお・・・)

幼律「う~ん・・・今日は髪どめしないで学校に行っちゃおっと」
幼澪(りっちゃん・・・)

805 名前:たいせつなひと[3][sage] 投稿日:2009/06/25(木) 00:35:29 ID:3Ay9vuap
幼澪「りっちゃん、これ」
幼律「え?くれるの?」
幼澪「あけてみて」
幼律「・・・うわあ!髪どめだ~!」
幼澪「・・・えへへ」
幼律「ありがとー!でも、どしてぇ?」
幼澪「みお・・・本当はりっちゃんに、あやまらなきゃいけないの・・・」
幼律「ええ?なになに?」

幼澪「前にりっちゃんのお家におとまりした時にね・・・」
幼律「うん」
幼澪「おトイレに行きたくなって・・・それで・・・」
幼律「う、うん・・・」
幼澪「お部屋がまっくらで・・・こわくて・・・それで・・・ぐすっ・・・」
幼律「うん・・・」
幼澪「それで・・・ぐすん・・・りっちゃんの・・・髪どめをね・・・」

幼律「な~んだ!そんなことだったんだ!」
幼澪「・・・え?」
幼律「おトイレに行きたかったら、おこしてくれればよかったのに~」
幼澪「ぐすっ・・・りっちゃん・・・」
幼律「みおちゃん、こわかった?」
幼澪「う・・・ん・・・。お、おこらない・・・の?」
幼律「おこらないよ~!だって、髪どめはこんどからコレを使えばいいんだしさ!」
幼澪「ぐすっ・・・ひっ・・・ひっく・・・」

幼律「私の大好きなみおちゃんは、せかいに一人しかいないもん♪」

幼澪「り・・・っちゃん・・・ぐす・・・」
幼律「だから、私ずっとみおちゃんのそばにいるからね!」
幼澪「うええええええええええええん!!!」
幼律「ははは・・・よしよし、みおちゃん良い子良い子♪」

808 名前:たいせつなひと[4][sage] 投稿日:2009/06/25(木) 00:36:38 ID:3Ay9vuap
りっちゃんのお話をしてる時の澪ちゃんの顔。澪ちゃんのお話をしてる時のりっちゃんの顔。

なんだか、二人とも幸せそうで私はとっても羨ましくなりました。

律「ほら・・・澪ってさ、たまに少し頑固な所があったりするけど
  不器用なだけで、本当はみんなと一緒に楽器を演奏したりライブやったり
  部室でああやって楽しくワイワイ話したりするのが、一番好きなんじゃないかな・・・」

澪「くしゅん!」
梓「だ、大丈夫ですか!?澪先輩!」
澪「う、うん・・・誰か私の噂でもしてるのかな・・・ははは・・・(苦笑)」
梓「はは・・・あ、今日は律先輩のお家に唯先輩とムギ先輩がいるんでしたっけ?」
澪「そうだな。そういえば・・・律の家、この近くだったな」
梓「皆さん、まだいらっしゃるんでしょうか・・・?」
澪「ちょっと覗いて驚かせてやろうよ」

トントントントン・・・

唯「あははは♪」
紬「うふふふふっ」
律「そしたら澪のヤツ、おねしょ・・・って、この足音・・・」

ガチャ!

澪「ふ~ん・・・小さい頃の私がなんだって?」
律「あ・・・あれ・・・澪しゃん・・・?どうしてここに・・・」
澪「たまたま近くを通りかかったんだ」
律「あ、そ、そうなんですか・・・だったら連絡くれれば・・・」
澪「こいつ~!この!この~!」
律「あひゃひゃひゃ!やめ!くすぐったいでば!ひいっひいっ!」

梓「近くに美味しそうなパン屋があったので・・・差し入れ、持ってきました」
唯「あ~ずにゃ~ん♪会いたかったんだよお~」
梓「ち、ちょっと、ゆ、唯先輩~!あ~!」

紬「あらあら・・・本当に仲良しさんねぇ。うふふっ」

その後は5人揃って、りっちゃんのお家で楽しくお茶をしました。

でも、今日はなんだかそれ以上に心がポカポカした一日でした。
軽音部のみんなだけじゃなく、私も和ちゃんや憂のこと・・・もっともっと大切にしなくちゃ。



たいせつなひと[番外編]

唯「ただいまぁ~」
憂「あ、お姉ちゃん!おかえりなさい♪」
唯「おお、いい匂いだねぇ」
憂「今日はひき肉が安かったから、ハンバーグにしてみたの♪」
唯「おっほほ~♪楽しみ~。あ・・・憂、ちょっと部屋に行ってるね」
憂「うん。出来あがったらすぐ呼ぶから♪」
唯「あいあい~」

唯「もしもし、和ちゃん?」
和「唯。どうしたの?」
唯「今度の休みに和ちゃんと遊びたいなぁ・・・と思って」
和「あら・・・でも最近、生徒会の仕事が忙しくて・・・」
唯「え~?そんなぁ・・・」
和「ごめんなさいね。本当は久しぶりに唯との時間もとりたいんだけれど・・・」
唯「う~ん・・・じゃあ、都合のいい日があったら教えてよ♪私も時間あけとくから!」
和「申し訳ないわ。それじゃ、その時になったら連絡するわね」
唯「うん!そっか~、和ちゃん、生徒会のお仕事か・・・大変そうだね」
和「そうね。もう、先輩方も引退して、私たち2年生が動かなくちゃいけないから・・・大変よ」
唯「そうなんだ・・・」
和「でも、やる事はだいぶ片付いてきたし・・・幾分かは楽になってきたわ」
唯「そっか。和ちゃん・・・無茶しないでね?和ちゃんは世界で一人しかいないんだから」
和「ふふふっ。唯に心配されるなんて・・・わかったわ。じゃあ、そろそろ切るわね」
唯「うん、連絡待ってるね~♪おやすみ、和ちゃん」

唯「憂の作るご飯はいつも美味しいね~」
憂「お、お姉ちゃん・・・(照)」
唯「今度、和ちゃんと一緒に遊ぶ約束したんだけど、憂も一緒に行こうよ♪」
憂「え?いいの?やったあ~、楽しみにしてるね♪」

憂(今日のお姉ちゃん、なんだかいつにも増してご機嫌みたい♪)

憂「お姉ちゃん、今日は律さんのお家に行ってたんだよね?」
唯「うん。あ、そうそう・・・今日はね、りっちゃんに色んな話たくさん聞かせてもらったんだ~♪」
憂「ホント?なになに?私にも聞かせて!」

唯「んとね・・・これは、りっちゃんと澪ちゃんがまた小さかった頃のお話なんだけど・・・」


出典
【けいおん!】田井中律は><可愛い27【ドラム】

このSSの感想をどうぞ
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る
  • 俺も大事にします -- (聡の後輩) 2010-12-29 23:32:21
  • 可愛い♪ -- (名無しさん) 2010-10-08 14:32:22

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2009年07月15日 20:28
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。