SS > 短編-けいおん!メンバー > > 空に架かるカチューシャ


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幼律「あー!壊れちゃった!」
幼澪「どうしたの?りっちゃん・・・」
幼律「あのね、カチューシャ曲げて遊んでたらね・・・壊れちゃった!」
幼澪「あっ・・・」
幼律「あーあ・・・またママに叱られちゃう・・・」
幼澪「うっ・・・う・・・」
幼律「えっ・・・なんで澪ちゃんが泣くのー!」
幼澪「だって・・・うええええん!」

今思うと何が悲しくて泣いたのかわからない
ただ単に不安定な性格だっただけだろうか
その日は朝から雨が降っていたが、昼過ぎには止み、日が射していた。
そして帰り道、2人の数ある思い出の1ページを飾る景色
虹色のカチューシャに出会った

幼律「・・・あっ!」
幼澪「どーしたの?」
幼律「おっきい・・・カチューシャ!」
幼澪「え?」

当時の私からすれば
絵本などで見たことはあっても、実物を見るのは初めて
そんな存在だった

幼澪「あ!あれ虹っていうんだよ!」
幼律「虹・・・かー。欲しいなー・・・そうだ澪ちゃん、一緒に取りに行こう!」
幼澪「えっ・・・どうやって?」
幼律「こうやって手を伸ばせば・・・うー!」
幼澪「りっちゃん・・・私も!うーん・・・」

届くはずなどない
なんとなくわかってはいたが、もしかしたら律の手なら届くんじゃないか
そんな根拠のない思いから、私も一緒に手を伸ばしていた。

あれから何年経っただろう
同じような天気、同じような帰り道
2人は、示し合わせたように同時にこの話を切り出した

律「ガキだったんだよなー。届くわけないってのに・・・」
澪「結局夕方までずっとやってたよな。」
律「そうだっけ?」
澪「そうだよ。木に登れば届きやすくなるんじゃないかって」
律「ああ!それで登ったは良いけど澪降りれなくなってな!」
澪「なっ・・・何でそんなとこだけ覚えてるんだよ!」
律「えへへ・・・そのあと家から脚立持ってきて母さんと一緒に助けたんだよなー。
カチューシャのことも一緒に、二人揃って怒られたっけな・・・」

2人が、空を見上げた。あの日が蘇った。

澪「うん・・・あ。」
律「え?・・・あ!」

虹色のカチューシャが空にかかっていた

律「すごい・・・」
澪「うん・・・綺麗だな・・・」

律「・・・あれ、欲しいなー・・・そうだ澪、一緒に取りに行こう!」
澪「・・・ん?・・・ふふっ、どうやって?」
律「えへへ・・・こうやって、手を伸ばせば!・・・うー!」
澪「律・・・私も!うーん・・・!」

届くはずなどない
はっきりわかっていたが、もしかしたら・・・今の2人なら・・・
そんな根拠のない思いから、2人は空に手をかざしていた

指の間から、木漏れ日が射していた

虹色カチューシャは ゆっくりと空に吸い込まれていった・・・

※タイトルを「虹色カチューシャ」にすると歌詞と混同しそうなので
 敢えて変えました。


出展
【けいおん!】田井中律は冬の日可愛い46【ドラム】

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