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律「ちょっとさ、旅してみない?」

夏休みに入ってすぐの頃、律が突然言い出した

澪「は?旅・・・?」

律「そう!2人旅!」

律は自転車を持ってきていた

澪「旅って言ったって・・・どこ行くんだ?」

律「どこでもいいじゃん!とにかく、旅!」

そんな無計画で進行する気か!そう思ったが、気付けば私も自転車を出していた
夏期講習と先の学園祭に向けてのバンドの練習で疲れていたので、良い気分転換になるかもしれない
そういう考えもあったから

律「おっ、ノリ良いね!」

澪「空気入れるから待ってて。」

最近乗っていなかったので、初めて乗るようなぎこちなさがあった

澪「よしっ。じゃあどこいくんだ?」

律「そうだな・・・とりあえず走る!!」

澪「えっ・・・えー?!」

無計画にも程がある。そこが律らしさといえばらしさなんだが
そういうわけで、とにかくただ一直線に走っていた。

律「あっ、こんなとこに本屋あったんだ。」

澪「ここの服屋無くなっちゃったのか・・・また来たかったな。」

いつもと違う方向を走っていると、色々な発見があった。

律「ふー!結構走ったな、休憩するか!」

澪「そうだな。」

気付けば1時間程走っていた。もう見覚えのある風景はどこにもない
高校3年にもなるんだから、そこまで不安では無いが、何か落ち着かない

律「飲み物買って来たよ!アイスコーヒーでいい?」

澪「あ、ありがとう!」

良い汗をかいた。冷たいコーヒーが喉を通るのが心地よい

澪「これから先はどうするんだ?」

律「そうだなー、あまり遅くなってもいけないから・・・・とりあえず夕方までに帰れるように」

澪「帰れるように?」

律「走る!」

澪「えっ、まだ走るのか?!」

律「もち!」

若干「もういいんじゃないか」という気はしたが、律が中途半端が嫌いなのは知ってる。
多分行けるところまで行きたいんだろう。とりあえず付き合うことにした

澪「よし、行くか。」

律「おー!」

風が気持ち良い。

律「んー!たまには良いだろ?澪!」

澪「うん・・・そうだな。」

風が悩みや疲れを一緒にどこかに持ち去ってくれるようだった。
辺りには、森や畑、田んぼや古びた木造の一軒家
馴染みの無い風景が広がっていて、とても新鮮だった。
空気もどことなく美味しく感じる・・・そんな気がした

律「あっ・・・もう1時だ!あそこにコンビニあるし、何か食べよう!」

澪「もうそんな時間か!お腹すいた!」

コンビニで律はパンを二つ、私はサラダパスタを買って、コンビニの前に座り食べ始めた。

律「いやー、この辺は緑が多いな!」

澪「そうだな・・・あまり見れない風景だよな。」

律「カメラ持ってくればよかったな・・・」

澪「うん・・・・・」

律「・・・・・・・・なあ、澪?」

澪「え?」

律「あのさ・・・ハッキリ言って・・・最近、疲れてないか?」

澪「えっ・・・」

律「わかるんだ。ちょっとした表情とかで・・・それに、澪ちょっと痩せたよ。」

澪「うっ、ううん・・・大丈夫・・・毎日楽しいよ!」

律「・・・たまには、休んでも良いよ。」

澪「・・・」

律「練習はもちろん、勉強だって大事だけど・・・でもそれで変に気張って疲れちゃって
両方駄目になったら本末転倒じゃん。だから・・・少し休んだほうがいい。軽音部も・・・勉強もさ。」

澪「・・・・そんなに、見てくれてたんだ・・・」

律「へへ、ほとんど毎日見てるからさ。だから今日も・・・気分転換になればいいかなーなんて・・・連れて来たけど
かえって疲れ増やしちゃったかな・・・」

澪「そんなことない・・・私なんか久しぶりに、凄い楽しい気持ちになった。言葉にできないけど・・・
子供のときみたいな」

律「子供のとき?」

澪「そう・・・律と知り合ってから、毎日が冒険みたいで・・・森に虫取りにいったり、一緒にプールに行ったり・・・雪の日に遊んだり。
いつも部屋の中にいたから・・・・そういうことが新鮮で、凄い楽しかった・・・」

澪「それで今も・・・律のおかげで、仲間ができて・・・その仲間と大好きな音楽を一緒にやれて。」

律「うん・・・」

澪「それで今日、あの頃の感動を思い出させてくれた・・・本当にありがと!」

律「ん・・・は、早く食べちゃえよ!そ、そろそろ帰るか!」

澪「うん・・・あのさ、」

律「ん?」

澪「また・・・来たいな。」

澪「今度は冬でも・・・春でも、秋でも。この景色を見に・・・またここに来たい」

律「ふふ、すっかり気に入ったみたいだな!」

澪「うん・・・今度は軽音部の皆と、カメラとかお弁当も持ってきてね。」

律「そうだな。今年で・・・最後だしな・・・

澪「っ・・・うん・・・」(そうか・・・今年で、最後なんだなぁ・・・)

律「さっ、帰ろう。」

澪「ああ!」

この景色が、律が・・・私の背中を押してくれるようだった。
明日から・・・また頑張ろう。
この景色をまた、笑顔で見に来るために・・・


出展
【けいおん!】田井中律はみんなの部長50【ドラム】

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  • いいな -- (聡の後輩) 2010-12-30 23:24:53
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