SS > 短編-けいおん!メンバー > > お前にゃ渡さねーよ!

律「さーとしー!!」

この糞暑いなか、体を密着させてきて
温度と湿度と・・・体温と心拍数を急上昇させてくる女
姉の律である

聡「ねっ、姉ちゃん!やめろよ!」
律「なーに恥ずかしがってんだよー!このー!何よんでんのー」
聡「す・・・スラムダンク!」
律「もー、そんな汗臭い漫画読んじゃって!ベシ!じゃないや・・・ぴょん!」
聡「自分だってよく知ってるじゃん!」

こんな何気ない姉と弟の日常
田井中家においては夏に公園においてある木陰のベンチでサラリーマンが寝ているような
そんな何気ない、特に気にならない光景である。
が、最近それを何気ないと思えなくなっている自分がいた。

聡「ほらー、暑いから離れてよー。ってか今日部活じゃないのー?」
律「あー、もうこんな時間か。じゃあ準備しよーっと。じゃねー!」

がちゃっ ばたん

律が居間から部屋に戻ると同時に、自分の中に熱いものがこみ上げてくるのを感じた

聡「・・・姉ちゃん・・・」

律「呼んだー?」
聡「うわ!部屋行ったんじゃないの?!」
律「ちょっとそれ貸してよ!久々に読みたいからー。」
聡「・・・じゃあ25巻と26巻・・・貸すから早くいきなよ。どうせ山王戦しか読まないんだろ!」
律「へっへ、よくお見通しでー!いい弟だー!」

今度は頬を密着させてきた

聡「ひっ!だからやめろってえ!」
律「あはは・・・じゃあ行って来るなー。」

がちゃばた
たったったったった・・・

聡「・・・はあ。」

頬に、まだ姉の頬の感触が残っていた
その自分の頬にゆっくり触れた

聡「・・・早く・・・帰ってきてね・・・」

無意識にそう呟いていた。


それから2,3時間後、友人から電話が入った

友「おお、聡ー!暇だろ、家来ないかー?」
聡「ああ、いいけど・・・またスマブラと大貧民かー?」
友「へっへ・・・侮るなよ、今日はマリカもあるぜ!!」
聡「はっ・・・自慢することかよー」
友「ははは。んじゃあすぐ来いよ!河田と松本も呼んだから。」
聡「わーったよ。」

この友人だが、実は・・・・

友「あとー、お前のねーちゃんも連れて来いよ!」
聡「・・・・はぁ?!」
友「お前のねーちゃんけっこー可愛いじゃーん!なんてな。」
聡「ばーか、ねーちゃんはお前みたいなギャル男に興味ないの!」
友「けけけ、そいつあ悔しいね。」

そう、俺の姉にゾッコンなんだ。いつか姉と映画を見に行った日、
その帰りにバッタリ会ってから・・・どうやら一目惚れらしい

友「あとおやつとか持って来いよ。」
聡「へいへい。リッツとキャベツ太郎でも持ってくわ。」
友「芋けんぴがいいなー。じゃあな!」
聡「おー。」

ぴっ

聡「・・・・・」(そうだよな。・・・可愛いよな)

そうだ。姉は可愛い。姉としてももちろん好きだが、最近は姉を一人の異性として見ることが多くなっていた。

聡(悪いが友・・・お前にゃわたさねーよ!)

血の繋がった姉と弟、その間にこんな感情が芽生えていいのだろうか。
でもとにかく今は、弟として姉を愛するだけだ。
難しい話は・・・もう少し先にしよう
そう思って俺は、お菓子を詰めたビニール袋とカバンを手にして家を出た


出展
【けいおん!】田井中律はイケメン可愛い56【ドラム】

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  • 聡にも友人にも澪にも渡さねぇ! -- (上級隊員) 2011-03-08 04:40:36
  • きゅんと来た! -- (名無しさん) 2010-04-14 22:22:19
  • リッツとキャベツ太郎www -- (名無しさん) 2010-03-06 23:15:37

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最終更新:2009年08月01日 03:14
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