律「やっぱ軽音部は最高だぜ!」 第2章


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また次の日

律「よし。今日はここまでにしとくか」
紬「じゃあ、今日もみんなで帰りましょう――」
ガチャッ
先生A「秋山。ちょっと長くなるけど良いか?」
澪「えっ?あ、はい」

先生Aにつれられ、澪は部室を出た。

唯「たぶんストーカーの話だよね」
紬「えぇ・・・」
律「しゃーない。もうちょっと練習でもして待ってようぜ」

律がドラムのイスに腰掛けたとき、放送のチャイムが鳴った。

『軽音部部長、田井中律さん。今すぐ職員室まで来なさい』

律「うぇ!私も呼び出しか・・・」
唯「いってらっしゃーい」

律もしぶしぶ、職員室へ向かった。


律「失礼しまーす」
先生B「おぉ、田井中。こっちだ」

律は声の方に目をやり、先生Bが職員室の隣の部屋に繋がるドアの所で手招きしているのを見つける。
先生Bの所へ行った律の鼻先に、原稿用紙が突きつけられた。

律「ぬぁ!?」
先生B「学校通信に載せる部活動紹介文!まだ提出されてないぞ!!」
律「そ、そんなのあったんですか!?」
先生B「なぁに寝ぼけたこと言ってるんだ。この部屋で今日中に書きなさい。サボって逃げないように、私が見張っててやろう」
律「に、逃げたりなんかしませんよ~。じゃあ、部室に鞄取りに行ってきます」
先生B「逃げるなよ」ギロリ
律「逃げませんってば!」


唯「部活動紹介の原稿かぁ。大変だね」

鞄に荷物を詰めながら、律はため息をつく。

律「ホント、そんなの聞いてないぜ。――あ、二人とも先帰ってて」
紬「でも、いいの?」

鞄を肩にかけ、急いで戻ろうとしていた律は、紬の声に振り返った。

律「んー、今日はもう遅いし。けっこう時間かかりそうだかんね。澪には・・・私がついて帰るから」
紬「・・・わかったわ。それじゃあ、唯ちゃん」
唯「うん。じゃあね、りっちゃん。また明日」
律「おーう」

振り返らずに手を振り、律は部室を出て行った。


一方、生徒指導室では。

先生A「今日、君の件について会議が開かれることになった」
澪「そうなんですか?」
先生A「あぁ。だから、いつからつけられてる気がしたか、とか、何でも良いから俺に教えてくれないか」

メモと鉛筆を取り出し、先生Aは食い入るように澪を見つめた。

澪「は、はい。」
先生A「じゃあ、とりあえずは昨日のことから――」


そして、律の方はというと。

先生B「早く書けよー」
律「急かさないで下さいよー。・・・何書こう;」


律「せんせー・・・こんなに書かなきゃ駄目なんですか?」
先生B「当たり前だ」


律「ぬー・・・」
先生B「手が進んでないぞ」
律「――先生、トイレ行ってきます」
先生B「逃げry」
律「逃 げ ま せ ん。もうあとちょっとなんだから、すぐに終わらせますよ!」

ふくれっ面をして、律は部屋を出た。

先生B「・・・・・・」


――それからどれほど時間が経っただろうか。
澪はだいたいのことを説明し終え、先生Aもメモに再び目を通していた。

先生A「うーん・・・」
澪「先生、私そろそろ――」
先生A「そうだな。もうだいぶ暗いし、早く帰った方が良い」

窓の外を見て、先生Aは呟いた。

先生A「送ってあげたいところだが、今日はこのあと重要会議だから・・・。一緒に帰る子は・・・こんな遅くにいるか?」
澪「律――田井中さんが、待ってるはず――」
先生A「田井中?田井中なら、さっきまで原稿書かされてたけど、終わったからもう帰ったぞ」
澪「えぇえ!!?」
先生A「さっきトイレに行ったとき、さよならーって」
澪「ほ、他の軽音部の子達は・・・?」
先生A「下校時刻は過ぎてるからな・・・。もう帰ってるだろう」


先生A「・・・とにかく、田井中はさっき出たばっかりだから、もしかしたらまだ近くにいるかも――」
澪「・・・な、なんで・・・律・・・」
先生A「――急いで帰りなさい。追いつけるかもしれない」
澪「・・・・・・」
先生A「秋山」
澪「――・・・はい。さようなら」

心ここにあらずといった様子で澪はお辞儀すると、ふらふらと部屋を出て行った。

先生A「――・・・」


あたりはすでに薄暗く、自分以外の下校生は見あたらない。
澪は極度の不安に襲われた。

澪「律・・・なんで・・・怖いよ」

律『私が絶対一緒に帰ってあげる』

澪「なんで嘘付いたの・・・律ぅ」

裏切られたショックで混乱していた澪は、気付くことが出来なかった。
後ろから近づいてくる、複数の気配に。
そして、生徒指導室から出て行く澪を見つめる、先生Aのほくそ笑んだ表情に。


律「っしゃぁ!終わった!!」

“澪が学校を出てしばらく後”、律は原稿を書き終えた。
ちょうどその時、部屋を出ていた先生Bが戻ってきた。

先生B「お、終わったのか。ごくろうさん。帰って良いぞ」
律「ふーぅ・・・。あ、先生。澪・・・えと、秋山さんは、どこ行ったか知ってますか?」
先生B「ん?秋山なら、ちょっと前に帰ったぞ」
律「――え・・・」

律は耳を疑った。帰った?まさか――

律「帰ったって、一人でですか!?」
先生B「誰もこんな遅くに一緒に帰る人、いないだろうからな・・・。心配だ――」
律「――っあのバカ澪!!」

先生Bの言葉も途中までしか聞かず、律は鞄を持って急いで駆けだした。


生徒玄関へと駆けていく律の姿を、先生Bは目を細めて眺めていた。
その横に、先生Aが現れた。

先生A「秋山と田井中は幼なじみなんですよね」
先生B「らしいな。親友のために必死になる姿、感動で涙がちょちょぎれるね」

――ビリッ

先生Bは律が書き終えたばかりの原稿を破り捨てた。

先生A「二人を別々にするためとは言え、酷いコトしますね~」
先生B「残しといたって何の意味もないだろう?学校通信なんて、出さないなんだから」
先生A「そうですね」


先生Aはメモ帳を取り出すと、シュレッダーにかけて捨てた。

先生A「ったく、見つかるなんて、とんだヘマやらかしてくれますね」
先生B「ホント、後始末するのが大変なんだからな」

先生Bはポケットから携帯を取り出した。それは、律の物だった。

先生A「凄い。ぬかりないですね」
先生B「ふん、当たり前だろ」

不敵な笑みを浮かべ、先生Bは携帯を水の入ったコップに入れる。

先生B「さて、行くか」


律(澪・・・何で・・・!!)

辺りはすでに暗くなっていて、それが余計に律の不安をかき立てた。
口からは絶えず息が漏れ、汗が額を伝っていく。
肩にかけた鞄が、まるで後ろから体を引っ張ってくるように重い。
ローファーが何度も足から飛んで抜けそうになるのに苛立ちを覚える。

律「はぁっ・・・はぁっ・・・」

何もなければいい。それだけを願いつつ、律は休むことも忘れて澪の家を目指した。


だが、律の願いは無残にも打ち砕かれた。

澪「――・・・!!!」

今日に限って人気のない商店街を通り過ぎ、足早に家に向かっていた澪。
その口に、突然ごつごつした手が被さった。

男A「はぁ~い、ようやく捕まえた♪」
男B「おい、早く連れてくぞ。ここは人目に付く」
男A「へいへい。さて、澪ちゃんだっけ?ちょっとこっち来てくれるかな?」

無理矢理路地へと連れ込まれる。澪は手足をばたつかせて、懸命に抵抗した。


男A「うわっ!何だよ、大人しくしてろよ」
男C「こっち向かせろ」

三人目の男が、澪の顎に手を当てて自分の方へと向かせる。

男C「へへ・・・涙浮かべちゃってら。かわいいなぁ。」

男Aが澪の口から手を放した瞬間、今度は男Cがその口に布を当てた。

澪「むっ・・・!!」

急に意識が朦朧とし始める。男Cがにんまりと笑った。

澪(律・・・唯・・・む、ぎ・・・――)

薄れゆく意識の中、澪は助けに来てくれるはずがない仲間達の姿を、すがるように思い浮かべていた――


律「っはぁ・・・はぁっ・・・」

律はへとへとになりながらも澪の家に辿り着いた。途中、澪には出会わなかった。
呼吸を整えるのも忘れてインターホンを押す。
チャイムが鳴り終わり、静寂が訪れる。澪が出てくる気配はない。

律「澪・・・」

きっと怖がって出てこないだけだ。そう信じてもう一度押す。しかし、相変わらず応答はなかった。

律「・・・あ、そうだ!携帯――」

ここまできてようやく携帯の存在を思い出し、律は鞄を探る。だが、どういう訳か見あたらない。

律「あれ・・・何で・・・!」

ポケットを探っても見つからず、次第に焦りが募ってきた。


律(どこにいるんだよ、澪!)

律はドアを叩き、大声で叫んだ。

律「澪!私だよ!!いるなら出てこいよ!」

やはり人が出てくる様子はない。律の脳裏に、最悪の事態がよぎった。

律(まさか・・・ストーカーに・・・!)

仲間達に連絡を取りたいが、携帯もない上公衆電話もない。
律は不安に急き立てられ、頭をガシガシと掻いた。

律(こうしてる間にも澪はもしかしたら――)

律は鞄を澪の家の玄関に置くと、元来た道を駆け戻りだした。


澪「・・・ん・・・」

横たわる体から感じる地面の冷たさに、澪はゆっくりと瞼を開けた。
頭がくらくらしている。何があったんだっけ?何が――

澪「――!!!」

次第にハッキリとしてきた頭に、記憶が蘇ってくる。
自分がいるところが古びた廃工場であるのに気付くと同時に、自分を複数の男達が囲んでいることに気がついた。

男A「へっへっへ・・・やっとこの日が来たってか」
男B「まったく・・・どっかの誰かが見つかるなんてヘマしなかったら、もっと念入りに準備が出来たのによ」
男C「うっ。ま、まぁ、予定より早く楽しめるんだしさ、いいじゃねぇか」
澪「や・・・」


身を起こして現状に気付き、恐怖に震える澪を見て男達はにやつく。

「何言ってるんだ。強引に計画を実行した所為で、いろいろと不安要素が残ってしまったんだぞ」

遠くから聞こえてきた声に、澪の体は固まる。まだ人がいるなんて。
声がした方を振り返ると、目出し帽を被った二人の男がこちらに向かってきていた。

男A・B「どうもッス」
目出し帽B「おう」
男C「す、すいません」
目出し帽B「全くだ。後始末する身にもなってもらいたいね」
目出し帽A「めんどくさいですしね」

目出し帽の二人はどこかで聞いたことのある声で話す。
それを思い出す余裕もなく、澪は座り込んだまま少しずつ後ずさった。


目出し帽A「おっと、逃げるなよ」

すぐに気付いた目出し帽の一人が目の前に座り、肩に手を回してきた。

澪「い、や・・・やめろ!」

その手を振り払い、男を押しのけようとする。だが、力が強い。

目出し帽A「嫌がる顔もそそられるなぁ」

そのまま埃臭い地面に押し倒されそうになる。澪は必死に手をばたつかせた。
と、たまたま指先が目出し帽に引っかかった。

目出し帽A「あっ!」
澪「――っ!」

そのまま澪は男の目出し帽をはぎ取る。そして、言葉を失った。

澪(う、そ・・・A先生・・・?)


目出し帽の下から現れた若い男の顔は、先ほどまで相談に乗ってもらっていた先生Aのものだった。

先生A「ちっ・・・」
男A「あ~ぁ、見られちゃった」
目出し帽B「何やってるんだ・・・」

先生Aの顔を見て記憶が鮮明になった澪は、もう一人の目出し帽の男も、声で予想が付いてしまった。

澪「ま、さか・・・B先生?」
目出し帽B「・・・・・・」
男B「ほらみろー。一人ばれたらすぐばれちまう」
男C「ばっか。黙ってろよ」

もう一人も自分から目出し帽を取る。澪の嫌な予想は当たってしまった。


先生B「ふぅ・・・気付かれずに終われば、後々悪い目はさせなかったのに・・・」
澪「何で・・・何で、先生達が・・・」
先生B「私達の正体を知ってしまったからには、もう学校に来れると思うなよ、秋山ぁ」

先生Bはビデオカメラとデジカメを取り出して、澪の目の前に置いた。

先生B「事の一部始終を、これで撮影してやる。もし誰かに少しでも話すような真似してみろ。データ大流出、だぞ」
先生B「それだけじゃあれだな・・・。軽音部も、活動できないようにしてやるか」
澪「・・・・・・!!」

声のでない澪に、先生Aが微笑む。

先生A「根も葉もない噂でも、俺たちにかかれば真実になっちゃうんだよ。――なんてったって、先生だからさ・・・」
先生B「あんな屑みたいな部活、その気になればすぐに落とせるんだよ。わかるな?」
男A「ひゅ~こえぇこえぇ・・・」


澪の体は尋常でないほど震えていた。歯が鳴るのが止まらない。

先生A「それにしても、お前と遊ぶためにいろいろ準備が大変だったよ」
先生B「町内会旅行が行われる日を確認して、帰路も確かめて、その道の近くのこうやって人目に付かない場所を探して・・・」
先生A「山中先生にも研修に行ってもらって・・・」
男B「町内会旅行は、親もいなくなるし、街の人間も少なくなるから最高だよなぁ」

男達の笑い声が遠く感じる。澪はただ呆然と、彼らの話を聞いていた。

先生B「ただ今日は面倒だったなぁ」
先生A「どうやって軽音部の連中――特に田井中と、秋山を別れさせるか・・・悩みましたよね」
先生B「まぁ、秋山が簡単に信じてくれたからこっちも楽だったがな」


先生Aが、また澪の肩に手を置く。

先生A「悪いなぁ秋山。田井中が先に帰ったってのは、嘘だったんだ。今日重要会議があるっていうのも、他の先生と話し合うって言ったのも全部」
澪「どう、して・・・」
男C「んなの、決まってんじゃ~ん」

軽い足取りで男Cは澪に近寄ると、問答無用で彼女を押し倒した。

澪「やっ・・・」
男C「お前みたいないい女と、目一杯楽しみたいからだよ」

そう言って、男は澪のブレザーを無理矢理脱がせようとする。

澪「やめ・・・放してっ!」
男C「嫌」

短く否定し、男は澪の胸を掴む。

澪「――っ・・・!!」
男C「おっほ!いいねいいね!!」
澪「やめろ!やめろぉ!!」


男A「おい!何勝手に始めてんだよ!」
男B「抜け駆けは許さねぇぞ!」
男C「ならお前等も早く服脱がせんの手伝えよ」
先生B「おいおい・・・気が早い奴らだ」
先生A「なんてったって、先生オススメの女ですし」
先生B「くく・・・それじゃ、とっととやるか」
澪「い、嫌あぁ!!」

悲鳴を上げながらもがく澪に、無数の手が伸びる。

澪(誰か・・・助けて・・・!!)

その時だった。





律「やっぱ軽音部は最高だぜ!」
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