◆きっと忘れない◆
ガチャ!
律「おっす!」
・・・
唯「ここのコードは・・・あ、りっちゃん!」
律「お、おう」
梓「律先輩!あ・・・弦そろそろ変えたほうがいいかなぁ」
律「メンテナンスか、梓」
・・・
律「ムギ?」
紬「ひゃっ!あ、ご、ごめんなさい・・・りっちゃん」
律「どうしたんだ?みんな、黙りこくっちゃって・・・」
紬「さ、さあ・・・?」
澪「よし、律も来た所で練習はじめるか」
律「そ、そうだな・・・」
律(なんだろう、この胸のモヤモヤする感じ・・・)
〜♪
律「いやあ、久々に合わせると気持ちいいなぁ〜」
・・・
律「おい、みんな・・・」
唯「お腹空いたー!ムギちゃん、そろそろお茶にしようよ〜」
紬「それが、今日はティーセット忘れてきちゃ・・・」
律「え?」
唯「えー!なんでー!?なんで忘れちゃうのさー!?」
律「おいおい、小学生じゃないだから・・・」
唯「いつも、それが楽しみで部活に来てるのに〜。ぶーぶー」
紬「・・・ぐすん。ごめんね、唯ちゃん・・・みんな・・・ぐすっ」
律「ちょ、む、ムギ・・・?」
律「おい、唯!お前そんな言い方することな・・・」
梓「そうですよ、唯先輩。最近ダラけすぎです!」
唯「あずにゃんだって、みんなと一緒にケーキ食べてたじゃん!」
梓「そ、それは・・・そうですけど。私はちゃんと練習・・・」
紬「やめて・・・二人とも。喧嘩しないで・・・」
澪「なあ?喧嘩する位なら出て行ってくれないか?」
律「おいおい、澪・・・」
澪「こっちは暑い中わざわざ来てるってのに・・・こんなんじゃ練習も出来やしないよ」
唯「なにー?澪ちゃん、それちょっと酷いよー。全部私が悪いみたいじゃなーい」
梓「ホントですよ!ちょっと位ガマンしましょうよ」
紬「違うの・・・全部、私が悪かったの・・・ぐすっ」
唯「ちょっと、あずにゃんまで澪ちゃんの味方するのー?」
バンッ!
律「おい!!何なんだよ、さっきからさぁ!!」
律「ああでも無いこうでも無いって!」
律「子供みたいにグダグダ文句ばっかり言ってんじゃねえよぉ!!!」
澪「今日はやめよう。こんな調子で練習してちゃ意味ないよ・・・」
梓「それもそうですね。私も帰ってムッタンのメンテしなくちゃ」
律「え、おい!お前ら!ちょっと・・・」
唯「な〜んか、調子狂っちゃった・・・」
紬「・・・ぐすん」
律「待てってば!おい!わ、私が悪かったって・・・」
律「なんだってんだよ!・・・なんで・・・なんで・・・」
ドサッ・・・
律「・・・えぐっ・・・ひぐっ、ひっ・・・」
唯「あ、あ、あ、あ、あ〜緊張したあああああああ」
澪「ははは!唯、汗びっしょりだなぁ」
紬「これで一先ずはオッケーって所かしら♪」
梓「律先輩・・・本気で泣いちゃってるような・・・」
澪「今回はさわ子先生にも協力してもらってるんだ」
紬「うふっ、そうと決まれば安心ね」
唯「でも・・・ドッキリとは言っても、さっきはヒドい事言っちゃってゴメンね」
梓「なんだか、私も心が痛いです・・・」
紬「ううん、気にしないで」
澪「上手く演技出来てたと思うぞ、唯も梓も」
梓「そ、そですか・・・ははは・・・」
紬「それじゃ、私の家に案内するわ」
――――
律「うぐっ、み・・・んな・・・ぐすっ・・・」
・・・ガチャ!
さ「りっちゃん!いるの!?」
律「さわ・・・ちゃん・・・?」
さ「なに泣いてるのよ!」
律「だって・・・ぐすっ・・・だってさ・・・」
さ「いい?りっちゃん、落ち着いて聞くのよ?」
さ『澪ちゃんたち4人が何物かにさらわれて、行方がわからないみたいなの。
どうやら黒い車に乗せられていたらしいけど・・・まだ、そんなに近くには行っていないはずよ』
律(くそ・・・なんで・・・!なんでこんな時に・・・!)
律(唯・・・ムギ・・・梓・・・澪・・・!)
律(頼む・・・無事でいてくれっ・・・!)
律「はあっ・・・はぁ・・・」
梓「澪先輩ですか?今、律先輩が3丁目の十字路を右に曲がったみたいです!」
澪「わかった!よし、そろそろ門の近くで準備だ!行くぞ、唯!」
唯「了解であります!澪ちゃん隊長!」
律「はあはあ・・・うわっ!」
・・・バタッ
律「いててて・・・」
律「くそぉ・・・待ってろよ、みんな・・」
律「!?」
?「よし、捕まえたぞ!」
律「うわっ!なにすんだ!放せ!放せー!」
?「大人しくしてろ!この!」
律「やめろ!こんのやろおおおおおおおお!!!!!」
梓「律先輩、もの凄い暴れようですね・・・」
紬「気が立ってるのかしら・・・(笑)」
紬「あ、そろそろ玄関でお出迎えしてあげましょ♪」
?「せーの!」
律「うわあああああああ!!!!」
・・・ドサッ!
律「ててて、何しやが・・・」
パーン!パパーン!パパーン!パーン!
紬「お誕生日おめでとう!りっちゃん!」
律「え・・・?」
梓「律先輩、おめでとうございます!」
律「ムギ?あ、梓?」
?「フフフフフ・・・」
律「あ!お、お前ら!」
バサッ!
唯「いえーい!ぱっぴばーすでー!りっちゃん♪」
律「え・・・み、みんな!」
・・・
澪「どうだ?律、驚いたか?」
律「当たり前だ!だって、みんなが・・・ぐす・・・ひぐっ」
澪「ははは、脅かして悪かったな」
唯「あの・・・ゴメンね、りっちゃん。
こういう事はダメだって思ってたんだけど・・・
さっきはワガママ言っちゃって、ごめん。
あの、りっちゃん・・・お誕生日おめでとう!
喜んでくれたかなぁ・・・?」
梓「なんか照れくさいですけど・・・
いつも私たちを引っ張ってくれてる律先輩に
せめてお礼が出来たらなと思って・・・えへへ」
紬「ケーキたくさん用意したわよ、りっちゃん♪」
澪「みんな、律の事こんなに想ってくれてるんだぞ?
自慢の親友だよ・・・ホント」
律「ぐずっ・・・ぐずっ・・・」
一同「ぱっぴばーすでー♪でぃありっちゃーん♪
はっぴばーすでー♪とぅーゆー♪」
律&唯「ふう〜!」
律「・・・って、なんでお前も消すんだよー!」
唯「えへへぇ〜」
澪「はははははっ!」
梓「クスクス」
紬「うふふふっ」
さ「さあ、みんな!乾杯して今日は一日大いに盛り上がるわよぉ!」
紬「あらっ」
唯「さわちゃん先生」
澪「いつの間に・・・」
梓「いたんですか?」
律「一難去って、また一難も去って、もう一難がやってきちゃった・・・」
─────今日という日を祝うよ Happy Birthday to you
出展
【けいおん!】田井中律は73可愛い【ドラム】
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最終更新:2009年09月19日 18:46