監督「4、3…」唯「とりあえず軽音部って所に入ってみました!」 最終章


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唯「よーし!撮影現場までダッシュだー!」

ねぇ、私。
役者を夢見ていた頃の私。
心配しなくていいよ。
すぐに見付かるから。
私にも演じることができる役が、夢中になれるシーンが。
大切な、大切な、大切な現場が!

ガララ

憂「お姉ちゃん!」

唯「あぁ憂!ピース!」

憂「お姉ちゃん頑張って!」

唯「おぉ~!」

澪「あっ」

唯「ハアハア…んしょっと」ヨジヨジ

AD「か、監督…!カメラ止めないんですか?」

監督「しっ!ちょっと待ってろ」

唯「ハアハア」

さわ子(これは…?ふふん、そういうことね)

さわ子「ふふ、じゃあ後は頑張りなさい」

唯「ありがとうございます」

澪(カットが入らない?)

律(まだ撮影は続いてるだか?)

唯「みんな、ごめんなさい…いつもいつもご迷惑を…こんな大事な時に…」ポロポロ

律「みんな唯のことが大好きだよ」

エキストラ「パチパチパチ」

監督「カーット!いい画が撮れた!今までで一番だ!」

唯「!?」

演奏シーン撮影終了後

澪「それじゃあ病院からここまで走ってきたわけ!?」

唯「うん、もう足がパンパンだよ。立ってるのがやっとだもん」

律「よっぽど芝居がしたかっただな」

唯「もちろん!役者だもの!」

監督「あー平沢?病院から長距離走をしてきたところで悪いんだが…もう一本走ってくれや」

唯「え…?」

監督「自宅シーンから体育館まで走るシーンがあるだろ?平沢憂にやらせたんだが、10m走ったところでヘバってしまってな…」

憂「えへへ~///」

監督「つーわけで今から撮るから。あっ、みんなは休んでてくれ」

唯「」フラッ、バタン

澪律「ゆ、唯ーーー!」

唯「この音楽室に来るのも今日が最後か…」

梓「マジ感慨深いっすね」

律「でもまたここに来れば、このまま音楽室が残ってるべ?またみんなでここに…」

澪「残ってるわけないでしょ。撮影が終わったんだから撤去よ、撤去」

律「そげな…」

紬「仕方ない…どの現場でも最後はこうなる…」

律「でも第二期が始まればまたみんなで集まれるだろ?」

澪「確かにそうだけど…それは視聴率やDVDの売り上げ次第よ」

澪「とにかく私達はできうる限り、最高の演技をした。あとは編集、宣伝、営業の腕次第よ」

律「歯痒いだな…」

紬「どちらにせよ、このスタッフ、出演者で撮影するのはおそらくもうない…」

律「…」

紬「お茶を入れる…」ガタ

律「劇中ではいつもムギが淹れてることになってるけど、実際淹れるのは初めてだな」

紬「劇中のお茶はADが淹れるから…」コポポ

紬「できた…召し上がれ…」

澪「ズズッ、美味しい」

律「うん、ムギはお茶を淹れるのがうまいだ」

梓「パネェっす」

紬「…」

紬「じゃあ、私はこれで…」

唯「え?もう行っちゃうの…?」

紬「全編沖縄で撮影するドラマに出演するから…3ヶ月間沖縄に缶詰…」

澪「すぐに行くわけ?」

紬「この足で空港に向かう…」

「…」

紬「それじゃあ、また…」

唯「ムギちゃん、どこかの撮影で一緒になった時はよろしくね」

紬「…」コクッ

澪「少しは明るくなるように努力しなさいよ」

紬「努力する…」

紬「それじゃあ、さようなら…」

バタン


梓「自分もそろそろ帰るっす。来月ライブなんすよ」

唯「そっか…中野さんは歌手なのに本当に素晴らしい演技だったよ。ありがとうね」

梓「滅相もないっす。良かったらライブに顔出して下さいね。歓迎するっす」

唯「うん、ぜひ!」

梓「それじゃあ、さようなら」

バタン


澪「さてと、私も帰ろうかな」

律「か、帰っちまうだか!?」

澪「ええ、稽古したいし」

澪(今回の撮影で上には上がいること、ウカウカしてたら下からどんどん実力者が上がってくることがわかったからね)

澪(今までの私は自分が一番の女優だと思ってた。そうじゃないことがわかっただけでも今回この作品に出演した甲斐があったわ)

澪「何悲しそうな顔してるのよ。またいつでも稽古つけてあげるから連絡しなさい」

律「うん…」

澪「唯、私も早くあんたに追い付けるように努力するわ。それまで首を洗って待ってることね」

唯「澪ちゃん…うん、私も澪ちゃんには絶対負けない」

澪「ふん、じゃあね」

バタン


律「わだすも帰るだよ」

唯「うん、これからどうするの?」

律「とりあえず今は何も仕事入ってねぇし、国に帰って畑仕事だな」

唯「ふふ、りっちゃんらしいね」

律「いつかまた、この東京に戻ってくるだ。そん時はよろしくな」

唯「うん、待ってる」

律「唯と友達になれて良かっただよ。じゃあな」

バタン


唯(一人になっちゃった)

唯(明日にはこのセットも撤去かぁ。机も椅子もティーセットも)

唯(この匂いも雰囲気も全部全部なくなっちゃうんだ)

唯(喧嘩もした、仲直りもした。お互い切磋琢磨した。その思い出が、思い出の場所がなくなっちゃうんだ)

唯「役者って悲しい仕事なんだな…」ポロ…

ガチャ

唯「あ」

監督「お?」

唯「監督」

監督「なんだまだいたのか。もうスタッフも役者もみんな帰ったぞ」

唯「中々この場所から離れられなくて…」

唯「明日からここに来れないと思うと…なんだか…」ポロッ

監督「何言ってんだバカ。お前はもう次の現場の主演が決まってるんだろう?さっさとこんな現場、こんな監督を忘れて次のために気持ちを切り替えろ」

唯「できません…監督…私…」ポロポロ

監督「泣くのは芝居だけにしとけ。いざって時に涙が出なくなるぞ」

唯「はい…グスッ」

監督「お前を使って良かったよ平沢。私の目に狂いはなかった」

唯「監督…私のような無名を使って頂きありがとうございました」ペコッ

監督「なーに。私はただ道端に落ちてた何かの種に水をやっただけだ。それがたまたま綺麗な花だったんだ」

唯「ふふっ、監督それダサいです」

監督「ははっ、私は役者にはなれないね。さぁもう帰ってゆっくり休め」

唯「はい!それじゃあ監督!またどこかで!」

監督「ああ」

バタン

監督「…」

監督「人生最後の監督作、最後がお前で良かったよ」




その後、私達は劇中のバンド名義、
そして個人でCDを出しました。

バンド名義で出したCDがオリコン1位を獲得!
これは何かの快挙らしいです!

そして澪ちゃんはこの作品の影響なのか、結婚したい女優No.1に選ばれました。

主演の私より人気が出たのは少し悔しかったけれど、
当の澪ちゃんはあまり喜んでいないみたいです。

実力で判断しろだの、どうせパンツのせいだの、ルックスで選んでるだのと喚いていました。
それも立派な武器なのにね。


そして一年後…。

ガチャ

梓「おはようございまーす」

律「おお!梓~!ひっさしぶりー!」

梓「はい、ご無沙汰してます」

律「ははは、すっかりしゃべり方が変わってるな。その方が可愛いよ」

梓「アレは黒歴史ですよ…それにもう子供じゃないですから。田井中さんもすっかり田舎言葉が抜けましたね」

律「一年も都会にいればね~!私もすっかり都会っ子よん!」

ガチャ

紬「おはよーございまーす」

律「ムギ!」

紬「久しぶり、二人共元気そうだねぇ♪」

梓「あれ?性格が…」

紬「ふふ、一年前に澪ちゃんにもっと明るくなれって言われたから。自分なりに頑張ってみたの」

律「結構可愛いじゃん」

紬「ありがとぉ、りっちゃん♪」

ガチャ

澪「ういーす」

律「おー!澪!」

澪「ちょ、気安く呼び捨てしないでくれる!?あんたとそんなに仲いいわけじゃないでしょ!」

律「はいはい、強がらない強がらない。友達の少ない澪ちゅわんに付き合ってくれる優しい女の子は大事にするものよん?」

澪「もぅ、すぐ調子に乗るんだから…」

ガチャ

監督「おーい揃ったかー」

澪「いえ、まだ唯が…」

監督「そういや寝坊したって連絡きたな…まったくあいつは…」

律「嬉しそうっすねぇ監督ぅ」

澪「一度はメガホンを置いた監督がまたそれを手にとったんだ。嬉しくないはずないだろう」

梓「違いないですね」

紬「ふふっ」

タッタッタ

監督「お?噂をすれば、か?」

唯「あーん!けいおん!第二期撮影日初日なのに寝坊しちゃったー!」

唯「あの監督のことだから絶対雷が落ちるよ…うわーん!」

唯「ハアハア」

唯「へへ、このドアを開けるのは1年ぶりだね。まさかまたここに戻って来れるなんて」

唯「はぁー、なんだか緊張するな…」

唯「…」

唯「よし!」

ガチャ


唯「けいおん!第二期主演、平沢唯!ただいま到着しましたぁ!」


終わり
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