アルレッキーノ、コロンビーヌの事情(前編) ◆d.NbLKVxEc



■ ■ ■

「へ~、じゃあ茶々丸はそのネギって男の子が好きなんだ」

「あ、いえ、…私は、その」

からかう様なコロンビーヌの言葉に、茶々丸は言葉を詰まらせる。

「それじゃ~だめよ茶々丸、そのこが好きならもっと積極的に行かなくちゃぁ。だってライバルが多いんでしょ?」

(その点、アタシの勝ちゃんを狙う恋のライバル何ていな……あれぇ?)

モン・サン・ミッシェルにおいて、勝を助けにきた仲間達。
よく思い出せば、その内の二人は女。
一人は勝と同じ年位の少女、もう一人は幾つか年上の少女。
二人とも命がけで勝の事を助けに来た、という事はもしかして勝の事に気があるのでは?

(いやん、恋のライバルが二人もぉ。まあ、もっと沢山いる茶々丸よりはましだけどぉ、これはちょっとまずいわねぇ)
意外な事実に気づいて、内心焦るコロンビーヌ。

「…でも、私みたいなロボットが、……その、人間の恋人なんかに―」

「人間かどうかなんて関係ないわ。大事なのは相手が自分を愛して、自分が相手を愛してそれでお互いが一番幸せになれるか、ただそれだけよ」

そうよ、勝ちゃんがアタシを愛してくれたなら、後悔なんてさせてあげないんだから。
他の誰もが羨ましがる位幸せにしてあげる。
まあ、それでも勝ちゃんが他の子を選んで、それで一番幸せになれるなら、その時は身をひくわ。
だってアタシにとって、勝ちゃんの幸せ一番だもの、……正直悔しいけどぉ。

「だからな~んにも、悩む必要は無いのよ茶々丸?」

「…そう、…でしょうか?」

思いの外、踏ん切りの付かない茶々丸に内心ヤキモキしながら、ふとコロンビーヌは思う。
(なんでこんな事になっちゃったんだろう?)
コロンビーヌは心の中で首をひねる。

事の始まりは発着所の探索前、コロンビーヌが興味本位で茶々丸がどの様な生活をしていたのか聞いた事から始まる。
学校に通っているとか、魔法使いの吸血鬼の従者をしているとかは良かった。
いや、充分驚いたがもっと気になる事があったのだ。
茶々丸も好きな人がいる、自分と同じ機械人形である彼女にも。
ネギという名の少年。
勝と同じくらいの年で、初めは自分と同じように敵同士だった。
そこから段々惹かれていき、相手の事を好きになった所とか。
その子が大事なものを守るため、傷だらけになっても一生懸命戦う所とか。
びっくりする位、自分に似ている。
だから正直に言うと、茶々丸にとても親近感が湧いてしまった。

(でも駄目なのよね~、勝ちゃんに会うには茶々丸も殺さなくちゃいけないのよね。神様ってホント意地悪ねぇ)
違う形で会えたなら、きっと互いに恋の悩みを相談出来る様な、『親友』になれただろうか?
ディアマンティーナとでは百歩、いや一億歩譲ってもこうはいかないだろう。

「やっぱり男の人って、料理とか上手いと喜ぶかしら?」

「そう思いますよ。…それに自分の作った料理を美味しいと言いて下さると、何だかとても嬉しいです」

「そっかぁ…、帰ったら勝ちゃんの為に、料理の勉強でもしてみようかしら」

コロンビーヌは花嫁修業をする事を、本気で検討し始めた。
今行われているのは、コロンビーヌがいつか小説で読んだような、少女同士の他愛のない恋愛話。
まさか、自分が同じ事をする事になるとは思わなかった。
だが、これ以上情を移す前に会話を打ち切るべきなのに、コロンビーヌは会話を止められなかった。
今はまだ、この会話をもう少し楽しみたい。
無意識にそう思っていたからだ。
乙女の会話は今しばらく続きそうだ。

【E-5 シャトル発着所内/1日目・早朝】
【絡繰茶々丸@魔法先生ネギま!】
[状態]:動作が鈍くなる程度の火傷(どの程度行動に支障をきたすかは次の書き手さんにお任せします。命に別状はありません)
[装備]:スタングレネード(3/3)
[道具]:アカネハウス11号@パワプロクンポケット8、支給品一式
[思考・状況]
基本思考:殺し合いを止め、生きて帰る
1:シャトル発着所を回り探索する
2:分割ファイル、及びそれを移せる記録媒体を探す
3:悪と呼ばれようが脱出のために全力を尽す
4:放送後D-5のシャトル発着所に戻る
5:フランシーヌ人形と合流する
6:協力者を探し、チンクへの警戒を呼び掛ける
※夏休み期間中からの参戦なので、今後魔法世界編で出てきたインフレ技は使えない可能性があります
※茶々丸の乳首についてですが、はじめから乳首など付いてないのか、原作で描写が無いのは原作者のポリシーだからであって乳首はしっかり付いているのかは、次の書き手さんにお任せします
※チンクは殺し合いに乗り、シュトロハイムを殺害したと思っています

※アルレッキーノの世界と自動人形について理解しました。
※この殺し合いの参加者は異世界から集められたのではないかと考えています。

【コロンビーヌ@からくりサーカス】
[状態]:健康、気分高揚
[装備]:グラーフアイゼン(ハンマーフォルム)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
     タブバイク@ゼノサーガシリーズ
[道具]:基本支給品一式×2、PDA(コロンビーヌ、パンタローネ、)
     不明支給品1~7個(確認済み1~7うち1~2は武器には見えない) 、
     床屋セット(鋏、櫛、鏡) 開天珠@封神演義 たずね人ステッキ@ドラえもん
[思考]
基本:殺し合いに勝ち残り、優勝者の報酬として勝の下へ戻る
1:優勝するため他の参加者を殺す。ただし危なくなったら逃走を図る
2:『人間』が居なくなるまで、茶々丸と行動する。
3:アルレッキーノ、と協力出来るようなら協力する
4:もしアルレッキーのと自分が生き残った場合、自分を優勝させてもらうように懇願する
5:やっぱり人間は殺せない。人形は壊す。お人形みたいな人間も壊す。
6:勝の元に帰れるのなら、茶々丸に本気で協力しても良い(ただし、期待は全くしていません)
[備考]
※参戦時期は死亡後です(原作40巻)
※フランシーヌ人形はサハラ編時の偽者だと確信しています
※全てのゾナハ蟲(コロンビーヌらが吐き出すものも)には以下の制限が掛かっています。
また会場の全域には十分なゾナハ蟲が漂っています。
1:外部には一切の害はありません(ゾナハ病の感染や機械類のダメージなど)
2:コロンビーヌが自分の武器として使用するのには問題なく使用できます
※ゾナハ蟲の制限にはまだ気付いていません
※グラーフアイゼンはシグマによりハンマーフォルムに固定されています
※タブバイクは飛行できません、他にも色々制限されています
※茶々丸に親近感を抱きました。
※ジョーとセリオのPDAは、セリオの遺体の直ぐ傍に落ちています。

■ ■ ■

シャトル発着所の外に出て、アルレッキーノは一息つく。
ソルティには悪い事をしたが、アルレッキーノは早急に彼等と別れなくてはならなかった。
その理由の一つは、もちろんフランシーヌの捜索である。

だがもう一つ別の理由がある。
おもむろにアルレッキーノは帽子を取り、その中を覗く。
その中には血に塗れた、一人の男が眠っている。
この男をソルティ達に会わせない方がいいだろう、そう特にエックスには。
だから何時までも自分が、彼を連れている訳にはいかない。
出来れば、誰か強く信頼できる人物に預けたい所だが…

「……前途多難か」

アルレッキーノは、少し前とは正反対の感想を呟いた。


【D-5 シャトル発着所前/1日目・早朝】
【アルレッキーノ@からくりサーカス】
[状態]:健康、やや腹部にダメージ
[装備]:マグネット×2、阿紫花の長ドス@からくりサーカス
[道具]:支給品一式×2(アルレッキーノ、神 敬介)  スモールライト@ドラえもん(残り四回)
[思考・状況]
基本思考:エレオノール(フランシーヌ人形)を生還させる。出来れば自分や茶々丸も共に脱出したい
1:エレオノールの元に出来るだけ早く向かいたい
2:施設を回りエレオノールを探す
3:帽子の中の男(神 敬介)をどうにかする
4:フェイスレス側の自動人形は積極的に破壊する
5:協力者を探し、チンクへの警告を呼び掛ける

※名簿の『フランシーヌ人形』はエレオノールの事だと思っています
※この殺し合いに参加している自動人形には、白銀とフェイスレス以外の何者かが作った者もいるのではと考えています
※シュトロハイムとゲジヒトを、ナチスがあった時代に作成されたナチス製の自動人形であると思っています
※チンクは殺し合いに乗り、シュトロハイムを殺害したと思っています

※ロボットの事を「自分の知っている自動人形とは違う作られ方をした自動人形」と認識しました
※茶々丸と情報交換しましたが、完全には理解できていないようです


■ ■ ■

アルレッキーノの帽子の中、そこに一人の男が眠っていた。
男の名は神 敬介。

アルレッキーノが民家から戻ってきた時、彼はソルティに敬介の事を殺したと告げた。
しかし、実際の所は殺していなかった。
いや殺す事が出来なかったと言う方が正しいだろう。

敬介が助かった幸運の理由はただ一つ、変身が解けていた事それに限るだろう。
アルレッキーノが、敬介の胸に長ドスを突きたてようとした瞬間である、彼は敬介の姿をまともに見てしまったのだ。
そう、倒れ伏す血濡れの『人間』の姿を。

急加速からの急停止、慣性の法則にしたがって長ドスに付着した阿紫花の血が、数滴の滴になって敬介の胸に降り注ぐ。
アルレッキーノは焦る心を無理やり落ち着け、マグネットを取り出す。
頭部と胸、胸の方は傷口に入らないように注意しながら、一つずつ放つ。
結果、マグネットがくっ付く事は無かった。
アルレッキーノは確信する。
間違いない、目の前の人物は『人間』である。
(これ以上人間を傷つける事は、許さない!)
かつてエレオノールが、アルレッキーノ達三人に言った言葉。
それは『フランシーヌ』に仕えるアルレッキーノにとって、絶対とも言える言葉。
いやむしろ呪いとも言って良いほどだ。

アルレッキーノがどう思おうが、『フランシーヌ』の言葉が最優先である。
それはアルレッキーノが生まれた時に与えられた、「フランシーヌに従うべし」の命による最大級の枷である。
もし『フランシーヌ』が死ねと命じたら、アルレッキーノは死ぬだろう。
人間を皆殺しにしろと命じたら、皆殺しにするだろう。
逆らう事は出来ない、『フランシーヌ』の命に逆らう事=自らの死と同意義なのだから。
その為アルレッキーノは、これ以上敬介に危害を加える事が出来なくなった。
ならば見捨てれば良い、そう考えるかもしれないがそうもいかなかった。
(でも…あんたに命令したヒトは、きっと……私をここで見殺しにしたあんたを……笑って許しちゃくれないよ)
自分が気にかける少女、良子の言葉を思い出す。
『フランシーヌ』の言葉ではない以上、無視する事はたやすい。
しかしこの言葉を信じてみたからこそ、良子は自分に礼を言ってくれた、笑顔を向けてくれた。
そして得る事が出来たのだ、あの不快では無い奇妙な感覚を。

もし今この男見殺しにしたら、フランシーヌ様は笑って下さらなくなるだろうか。
良子はまた、自分に笑顔を向ける事が無くなってしまわないか。
長年の悲願を達成できなくなる、良子の笑顔を見る事が出来ない。
それはアルレッキーノにとって、耐えられない事であった。
だから目の前の男を見殺しにできない。
例えこの男が目覚めた時、自分に牙をむくかも知れなくてもだ。

しかしこのまま連れて行けば、ソルティと揉める事は想像に難くない。
この男はエックスと戦って、傷つけたのだから。

どうしたものかと少し思案していると、男の腰の辺り、ベルトにPDAが刺さっているのが目に入った。
他に手も思いつかない為、何かいい物が入ってないかと調べたら、運の良い事に丁度良いモノがあった。


スモールライト。
説明を読む限り、どうやら光を当てた相手を小さくする物らしい。
ただ、射程距離が短く小さくなるまでに少々時間が掛かる事から、戦闘に使うにはかなり難しい。
また五回分しか電池がもたず、乱用は控えた方が良い様だ。
なんにせよ説明が本当なら、ソルティに見つからない様どこかに隠し持てるかもりしれない。
試しに使ってみれば、男は見る見るうちに小さくなった。
このサイズなら、帽子の中に隠しておける位の大きさだ。

アルレッキーノは、とりあえず男の支給品一式とスモールライトのIDを、自分のPDAに移動させた後に、男を帽子の中に隠して外に出た。
そしてソルティに嘘の報告をした。
正直な所、あれほどソルティが落ち込むなら、誰もいなかったと言えば良かったのではないかとも思ったが、いまさら仕方ない。
エックスを傷つけた相手に、情けをかけるのも予想外であったし。
どっちにしろ、エックスには会わせられないのだから、男の事は隠すしかなかった。
また、道中ソルティにばれないか心配ではあったが、何とか最後まで気がつかれずに済んだようだ。
そしてソルティ達と別れ、現在に至るわけである。

さてみなさんはお気づきでしょうか、アルレッキーノが彼を殺そうとした時、敬介の体に偶然入ってしまったものを。
そう『生命の水』が溶けた阿紫花の血である。
生命の水とは、その人間の全ての細胞を、最も健全な状態に秒単位で、完全に復元する効果がある。
しかしいくら生命の水といえども、阿紫花の血に溶けているのは極微量。
ましてや敬介は改造人間である。
効果があるかどうかは怪しいところである。
果たしてこれが、彼を洗脳から救う鍵となるか、全く意味が無いのか、暗闇大使の種子を増大させるのか、これもまた、未知数である。

【神敬介@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:気絶中、胸部破損、疲労大、右腕破壊、全身にダメージ大 サイズ1/10
[装備]: なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:エックス……
[備考]
※ライドルは没収されています。
※地図と支給品説明以外は未読です。
※胸部を破損した事による暗闇大使の種子への影響、洗脳が解けたかどうかは、次の書き手様にお任せします。
※阿紫花の血が敬介にどんな影響を与えるか、もしくは全く影響が無いのかは、次の書き手にお任せします。

【スモールライト@ドラえもん】
懐中電灯型。本編でも多用される。動力は普通の乾電池。
スイッチを入れると発光し、その光を物体に当てると一時間その物体を小さくできる。
小さくしたものにもう一度光線を当てると元の大きさに戻すことができる。
このロワでは通常の1/10までしか小さく出来ない。射程距離は30cmで、サイズが1/10になるまでに一分の時間がかかる。しかも、小さくしている途中で光が外れると、たちまち効果を失う。電池は五回分しかもたない。

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071:アルレッキーノ、コロンビーヌの事情(前編) アルレッキーノ 077:Strays in the dawn
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071:アルレッキーノ、コロンビーヌの事情(前編) コロンビーヌ 093:愛しい人は今どこに?
071:アルレッキーノ、コロンビーヌの事情(前編) 絡繰茶々丸 093:愛しい人は今どこに?





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