芽生え(後編)   ◆9DPBcJuJ5Q





「え?」
 ドラスは、自分でも間抜けな声を出していると思った。
 あいつが、仮面ライダーが、究極の生命体ではないと、目の前にいる男は鼻で笑った。
 嘘だと思った。だって、僕が手も足も出なくて……ロボが、メカ沢お兄ちゃんが、ノーヴェお姉ちゃんが、命懸けで戦って……それでも倒せない存在が、究極の生命体の完成品ではないはずがないと、そう思った。
 けど、目の前の男は、あっさりとそれを否定して、更に驚愕の事実を、容赦なく突きつけてくる。
「ドラス、いい事を教えてやろう。敬介は……お前が戦った仮面ライダーは5号ライダー。仮面ライダーはあいつの他に9人いる。そして、基本スペックならばあいつを上回る奴が、他に5人いる」
「う……そ…………」
 絶句した。仮面ライダーが、あいつと、麻生お兄ちゃんを含めて10人もいる? しかも、あいつの性能は、上から6番目? そんな、そんな馬鹿な。あいつよりも強い奴が、他に5人もいるなんて、そんな……。
 ドラスは混乱していた。他者より優れていると信じて疑わなかった力。それを容易く覆した力の持ち主よりも、更に上の存在がいるなど、言葉そのままに、彼の想像を絶していた。
 あいつより強いなんて、それでは、究極の生命体なんかじゃなくて神様じゃないか、という突飛な考えまで浮かんでいた。
 だが、目の前に立つ男は、容赦なく言葉をぶつけてくる。
「そして、敬介は最強の仮面ライダーというわけでもない。何故なら、基本スペックで劣る俺にだって、敬介は倒せるかもしれないんだからな」
 混乱していたドラスの頭にも、その言葉は届いた。まるでその時だけ、余計な思考が消え去ったように。
『基本スペックで劣る俺にだって――』と、この男は、そう言った。
 え? なに? なに、それ?
「何を、言っているの……?」
 それじゃあ、それじゃあさ。まるで――『自分も仮面ライダーだ』って、そう言っているみたいじゃないか。
 男が構えを取る。そしてゆっくりと、構えた腕を動かしている。なんだろう、この動き。なにかの儀式かな?
「やめろ、風見! 貴様、何を考えているんだ!!」
 チンクお姉ちゃんが叫んでいる。この男は、なにをしようとしているの?
「変身――――V3ァァァァァ!!」
 男が叫ぶと同時に、腰の部分にベルトが現れ、そして男は光に包まれた。
 それも一瞬。光が収まると、そこに人間はいなかった。代わりに、そこにいたのは――。
 赤い仮面に、白いマフラー、そして緑色の複眼。
 細部に違いはあるが、その姿は紛れもなく――仮面ライダーそのものだった。
「あ……あ…………うわああああああああああああああああ!!!」
 ドラスは恐怖のままに叫んで、逃げ出そうとしたが、腰が抜けて動けなかった。代わりにその場に蹲って、ガタガタと震えた。
 どうして? どうして? どうして? どうしてここに仮面ライダーがいるの? みんなが逃がしてくれて、ここまでチンクお姉ちゃんと逃げてきたのに、どうしているの?
 赤い、赤い、赤い仮面。あの赤はきっと、血の赤だ。赤い返り血を浴びて、銀の仮面が赤くなったんだ。形が違うのは、僕と同じ力を隠していたからなんだ。相手は究極の生命体だ、それぐらいできても不思議じゃない。ああ、どうしよう。どうしよう。どうしよう。
 怖いよ、怖いよ、怖いよ。仮面ライダーが来るよ。剣で足を切られるよ。拳で腕を砕かれるよ。蹴りで体を粉砕されるよ。嫌だよ。嫌だよ。嫌だよ。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。死にたくない。
 助けて、助けてよぉ……お兄ちゃん、お姉ちゃん…………。
 眼前に突如として出現した『仮面ライダー』はドラスの心を恐怖で埋め尽くし、正常な判断力を一瞬で奪った。目の前の仮面ライダーとあの仮面ライダーが別の存在と言うことも、今のドラスには分からない。
 仮面ライダーは恐怖の権化、絶望の化身。その姿がただ、少し形が変わって、色が銀から赤に変わっただけだ。その本質は変わらない。
「風見! 貴様……なんのつもりだ!?」
 その時、誰かが叫んだ。見ると……チンクが仮面ライダーの前に、ドラスを庇うようにして立ち塞がっていた。
 その姿は、ドラスに救いの女神のように……見えなかった。
 思い出されるのは、赤い髪に金色の瞳のお姉ちゃん、ノーヴェだ。お姉ちゃんは僕を守る為に戦って、それで…………
「……どうした、ドラス。そんなに仮面ライダーが恐ろしいか。お前の兄弟を……家族を奪った存在が」
 仮面ライダーはチンクなど気にも留めず、ドラスに問い掛けた。だが、ドラスには仮面ライダーの一挙一動が、死神が鎌を振るう動作に見えて、気付いたらチンクに縋り付いていた。
「た、助けて……助けて、おねえ、ちゃん……」
「ドラス、大丈夫だ。姉が絶対に守ってやるから」
 チンクは優しく、ドラスを受け止めてくれた。さっきもこうして、泣きじゃくる自分を慰めてくれた、チンクお姉ちゃん……ノーヴェお姉ちゃんも、あの時、こうして…………
 ……あれ? もしかして、チンクお姉ちゃんも……? え? いや、まさか、そんな。
「風見さん、何のつもりだ? 何故、こんなことをする! こんなことに、何の意味があるっていうんだ!?」
「同感だな。納得のいく説明が欲しいのだが」
「……仮面ライダーの証明の為だ。頼む、やらせてくれ」
「風見さん……」
「……やりすぎるようなら、お前を斬る。それだけの覚悟はあるか?」
「それで構わん」
 仮面ライダーと他2人が何か喋っていたが、他2人も仮面ライダーに敵わないと分かってか、何もせずに引き下がった。
 この時点で、ドラスが頼れるものは、チンクだけになってしまった。

 ――本当に、そうなのだろうか?
   今、この状況で、ドラスが頼れるものは、他に無いのだろうか?――

「ドラス、お前はそれでいいのか? 家族を――姉を、兄を、友を殺されて、ただ怯えているだけで、本当にいいのか?」
 仮面ライダーが、言葉を叩きつけてくる。
 姉、兄、友――きっと、あいつが殺した、ノーヴェお姉ちゃんと、メカ沢お兄ちゃんと、ロボのことだ。
 ……悔しいよ、僕だって。みんなが……みんなが殺されて、悔しくないはずが無い! けど……その相手が強過ぎて手も足も出ない、究極の生命体の完成品じゃあ、どうすることもできないじゃないか!!
 仮面ライダーの言葉に、ドラスは内心でそう吐露した。だが、恐怖で震える唇は、それを言葉に出来ない。
「風見……黙れ」
 仮面ライダーはチンクの言葉を無視して、尚も言う。
「チンクに甘えて、ずっと守ってもらうつもりか? そしてまた、ノーヴェや、メカ沢や、ロボ……彼らと同じように、命懸けで守ってもらうつもりか? そうして、チンクが死んでしまってもいいのか?」
 それを聞いて、ドラスは目を見開き……体の震えが、いっそう酷くなった。
 死んじゃう? チンクお姉ちゃんが死んじゃう? どうして? 僕が、僕がいるから? 僕が失敗作だから? 僕が仮面ライダーより弱いから、僕の代わりにロボが、メカ沢お兄ちゃんが、ノーヴェお姉ちゃんが死んじゃったの? チンクお姉ちゃんが死んじゃうの?
 ………………嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だッ! そんなの、嫌だッッ!!
「黙れ!!」
 常人ならば腰を抜かしてしまうような、チンクの憤怒の叫びと睨み。それをも平然と受け流して、仮面ライダーは更に言う。
「お前は言ったな、『仮面ライダーに戦いを仕掛けた』と。ならば、お前が嘗てプライドとしていた力を見せろ。お前の持つ力を、戦えるだけの力を、俺に見せてみろ」
 僕の、力……僕の、戦えるだけの、力……。確かにある、けど……でも、僕じゃ、仮面ライダーには…………
「貴様っ……!?」
 チンクは堪忍袋の緒が切れて、仮面ライダーにナイフを投げようとした……が、それよりも早く、仮面ライダーにナイフを持っていた右手を掴まれ、高々と持ち上げられた。
「風見、貴様……!?」
 チンクは驚愕していたが、それをも無視して、仮面ライダーは言葉を紡ぐ。
「さぁ、どうする、ドラス。『仮面ライダーに姉が捕まった』ぞ?」
 ドクン――何かが、跳ねる音がした。
 チンクお姉ちゃんが、仮面ライダーに捕まった? 赤い、あの仮面ライダーは赤い、赤い血……チンクお姉ちゃんの、血? チンクお姉ちゃんが血塗れになって、それをあいつは浴びて……僕は……僕は……
 助けてくれたお姉ちゃんを助けないで、逃げるの? 僕には、力があるのに……!
「う、うわあああああああああああ!!」
 ドラスは叫び、同時に姿を、セインを模したものから本来の姿である怪人形態へと変えた。
 それを見て、他2人とチンクは驚愕に目を見開いた。だが、仮面ライダーはチンクを捕まえたまま、悠然と立っている。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
 雄叫びと共に、ドラスは渾身のパンチを仮面ライダーに打ち込んだ。
 後先など考えていない。相手からの反撃さえも考慮していない。考えているのはただ、目の前の敵を倒すこと。
 僕から家族を奪って! 今も奪おうとする『仮面ライダー』を倒すことだけ!!
「ふっ……なかなか、いい一撃だ。やるじゃないか、ドラス」
 不意に、誰かがそんなことを言った。今の攻撃を褒めてくれた。
 男の声だから、メカ沢お兄ちゃんだろうか? でも、お兄ちゃんの声はこんなに渋くなかったなぁ……。
 ドラスは一瞬、そんなことを考えた。そして、目の前を見て――自分の成したことに驚いた。
 仮面ライダーが、あんなに遠くまで吹き飛ばされて、倒れている。どうして?――僕が、パンチを当てたからだ。
 自分がやったことに自分自身で呆然としていると、上から何かが落ちてくるのを察知した。
 それは、長い銀髪のその人は――
「チンクお姉ちゃん!」
 ドラスは慌てて落下地点に先回りしてチンクを受け止め、そして、急いでチンクの体を見回す。怪我はないか、仮面ライダーに腕を引き千切られていないか、手首を握りつぶされていないか。
 そんな心配をしていたが、幸いにしてそれは杞憂であり、チンクは無傷だった。
「良かったぁ……」
 ドラスは堪らず、そう言った。
 仮面ライダーに殺されなくて、良かった。チンクお姉ちゃんが生きていて、本当に良かった。
 そう思ったからこそ出てきた、心からの言葉だった。
「ドラス……お前……」
 チンクは何やら驚いているが、今は気にしている余裕は無い。すぐにチンクを降ろして、仮面ライダーの方を見る。
 やっぱりだ。何事も無かったかのように、平然と立ち上がってくる。あの一撃は相当のダメージを与えたはずなのに……やっぱり、仮面ライダーは強い。
 それでも、今のドラスは恐怖に震えることは無かった。今は、恐怖よりももっと強い感情があるから。その感情は、きっと――怒り。
 漸く気付いた、自分がずっと欲しかったもの。それを気付かせてくれた、自分を受け入れてくれた、自分を助けてくれた――家族。
 その大切な家族を奪った仮面ライダーに対する怒りが、ドラスの中にある仮面ライダーへの恐怖を薄れさせ、少なくとも今は、戦えるようにしていた。それは、まだ、ドラス自身も殆ど自覚していない。
「仮面ライダー……お前は! お前がぁぁぁぁぁ!!」
 再び雄叫びを上げ、仮面ライダーと戦おうとした――その時、誰かが間に割って入った。
「落ち着くんだ、ドラスくん!! 風見さんは敵じゃない!!」
 そう言うのは、金色の鎧を身に着けた、さっき自己紹介してきたオジさん――凱だった。その言葉に困惑したが、それでも信じられない。だって、仮面ライダーは……!
「そうだ。風見は――“その”仮面ライダーは味方だ。姉が保障する」
「……へ?」
 チンクにもそう言われて、ドラスは間抜けな声を出していた。
 仮面ライダーが、味方? それって、どういうこと……?
「……やりすぎだぞ、風見」
 赤い鎧の男が、仮面ライダーにそんなことを言っていた。
 分からない。いったい、どういうことなのだろうか。
 気の抜けたドラスは、怪人形態からセインを模した姿に戻っていた。
 気が付くと、仮面ライダーも変身を解いていて、人間の姿でこちらへ歩み寄って来ている。もう、手を伸ばせば届くと言う距離だ。
 男はゆっくりと手を伸ばしてくる。思わず、身を強張らせて、そして――
 ――――何故か、頭を撫でられた。意味が分からない。
「よくやったな、ドラス。よく、『仮面ライダー』と言う恐怖を乗り越えた」
「………………え?」
 本当に意味が分からない。この人は、何を言っているんだ?
「過去の悲しみを忘れるな。今の怒りを忘れるな。自分の力を忘れるな。倒すべき敵を恐れるな。そうすればお前は、もっと強くなれる……大切な人を守れるくらいに、な」
 そう言っている男の表情は、どこか満足そうで、嬉しそうで、優しげで……それでいて、哀しそうな表情だった。
「どういう、こと……?」
 誰にともなく、ドラスは問うた。それには、すぐ傍に来てくれたチンクが答えた。
「風見は悪役を演じて、お前の中にあった『仮面ライダーへの異常な恐怖心』を払拭したのだ。まったく、いきなりなんということを……」
 そう言われて、ドラスは声を出しそうになった。
 確かに、さっきまであんなに怖かった仮面ライダーが、今はそれほど怖くないのだ。現に、仮面ライダーに変身する男が目の前にいても、正気を保っていられる。
 ……それでも、怖いものは怖いが。
「とんでもない荒療治だったな」
 呆れたように、赤い鎧の男が言った。すると、仮面ライダーの男は苦笑を浮かべて、それを否定した。
「確かに、半分はドラスのためだったさ。だがな、もう半分は俺達自身のためだ。仮面ライダーが力を振るうのは、悪に怯える人々を救うため――それを、確かめるためだった」
 仮面ライダーの男の目に、一瞬、火のようなものが見えた気がした。だが、それを確認することは、すぐに出来なくなった。
 すると、どこか虚ろな顔をしている風見の手を取って、凱はそれを力強く握った。
「さっきは疑ってすまなかった、風見さん。だが、俺は今、確信しました! 貴方は間違いなく、立派な勇者だ!」
 ……凱オジさんって、凄く暑苦しい人なんだな、と、ドラスは苦笑を浮かべながら思った。
 そんな凱からの賛辞に対しても、仮面ライダーの男は首を横に振った。
「俺は勇者なんて、大それたものじゃないさ。それよりも……すまなかったな、チンク、ドラス。俺は、お前達の心を踏み躙った。これは、事実だ」
 そう言って、仮面ライダーの男は頭を下げた。
 仮面ライダー(に変身する男)に頭を下げられるという奇妙奇天烈な体験にドラスが戸惑っていると、チンクが深く溜息を吐いた。
「……ああ、全くだ。だが……ドラスがお前を許すなら、私も許してやる」
 そのチンクの言葉によって、自然とドラスに視線が集まる。いきなりそんなことを任されても困る。ドラスは慌てて、自分の気持ちを考え始める。
 ええっと、この人は目つきが悪くて、仮面ライダーで、怖くて、チンクお姉ちゃんを捕まえて……僕が怖いのを振り払って、チンクお姉ちゃんを助ける為に思い切り殴ったら、それを褒めてくれたのも、たぶんこの人。
 つい先程の出来事を思い出し、反芻して、何を言うか決めると、ドラスはゆっくりと口を開いた。
「…………一応、お礼は言うけど、僕はあの仮面ライダーを……許さないよ。絶対に、ね」
 口を衝いて出た言葉は、先程までの自分だったら、絶対に言えないような言葉だった。
 まだ、仮面ライダーは怖い。だけど、それが薄らいだお陰で色んなことが考えられるし、色んな感情が湧いてくる。
 恐怖以外に、真っ先に湧き上がってくる感情は、怒り。
 それをぶつけたい相手は、あの――銀色の仮面ライダーだ。
 ドラスの答えを聞くと、仮面ライダーの男は何も言わずに、ただ頷いた。そして、ふと、思い出したように口を動かした。
「ああ、そうだ。名乗るのを忘れていたな。俺は、風見志郎――仮面ライダーV3だ」






 思っていた通り、ドラスは改造人間だったか。
 仮面ライダーを知っていたこと、『ネオ生命体』という不可思議な単語、そして仮面ライダーに自分から挑んだこと――これらのことから、ほぼ間違いないとは思っていた。どの組織が作ったのかまでは分からないが。
 風見は修理工場へと戻る傍ら、先程の事を回想していた。そして、更に考える。
 アマゾンが話していたモグラ獣人のように、人間と共に暮らす怪人もいた。それに……ドラスの、チンクや、失ってしまった“家族”への想いを見る限り、きっと、彼女も大丈夫だろう。……彼女らの憤怒と憎悪が、どれほどのものかが気懸かりだが。
 しかし、もしも、チンクの怒りが、ドラスの恐怖が、俺の想像を超えていたら……こんなにも上手くはいかなかっただろうな。いや、普段の俺ならば、あんなことを軽々にしなかったはずだ。
 そんなことを、実行した理由は――
 思い浮かぶのは後輩の顔。そして、仮面ライダーXの面影。
 敬介、お前がどうして殺し合いに乗ったのか、俺は知らない。かつてバダンに囚われた時のように、シグマに改造されて操られているのか。それとも、もっと他の何かがあるのか。俺には分からない。
 だから、せめて、先輩の俺がお前のしでかしたことの尻を拭ってやる。……そうだ。お前がもう戻れないぐらい、どうしようもないところまで堕ちているのならば、俺は――
「俺は、お前を倒すぞ。敬介」
 もう、止めるなどと悠長なことは言っていられない。倒す、そして……殺す。お前がもう戻れないのなら、俺は、それすらも躊躇わない。
 風見志郎は決意を胸に、前へと歩く。
 彼らに伝えるべき情報は多い。2階で見つけた隠し通路と謎のメッセージ。
 そして、神敬介――仮面ライダーX……いや、怪人・Xカイゾーグの情報。
 これらを確りと、彼らに伝えなければならない。




 凱は不謹慎ながらも感動していた。無論、風見志郎が行った、体を張ったドラスへの荒療治に、だ。
 あまり褒められたやり方でないことは、自分も承知している。だがあの人は、自分が恨まれることも、自分が傷付くことも省みず、そして――信頼する後輩の凶行という悲しみにも耐えて、ドラスの心に巣食っていた恐怖を、ドラス自身の力で打ち破らせた。
 生半可な覚悟で出来る事ではない。生半可な同情で出来る事でもない。そんな、一歩間違えば取り返しのつかなくなることを迷わず実行し、確率の低い部分は“勇気”で補う。
 それは正しく、凱のよく知る『勇気ある者』の姿であった。
 風見のような『勇気ある者』――仮面ライダーが他にもいることは、心強いことだった。
 だからこそ、彼の後輩の凶行は、凱自身も悲しかった。
 俺に当て嵌めて考えると、マモルや勇者ロボ達がそうなるようなものだろうか?……きっと、心も身体も押し潰されそうな悲しみだ。
 できることなら、風見と共に彼の後輩の敬介を止めに行きたい。志半ばで倒れた村雨の為にも、彼の先輩の暴走を止めたい。
 だが、自分は先程、ゼロと誓ったのだ。『ハカイダーと決着をつける』と。それは決して、後回しにして良いものではない。
 だから、自分は……自分の為すべき事を――自分が今、最も為すべき事をしよう。
「待っていろよ、ハカイダー」
 グランドリオンを持つ手が、自然と強まる。
 同時に、凱の後ろで風が強く吹いていた。
 凱の強く優しい勇気の心のような、穏やかで力強い風が。




「過去の悲しみを忘れるな。今の怒りを忘れるな。自分の力を忘れるな。倒すべき敵を恐れるな……か」
 先程の風見の言葉を、ゼロは自分でも呟いていた。
 あの男がどうして、多大なリスクを犯してまであのような行動に及んだのか、自分には理解できない。分かるのは、あの男もエックスに似ているところがある、ということだけだ。
 だが、風見がドラスに対して言った、この言葉。この言葉は不思議と、自分のメモリーに響く。
 思い出すのは……アイリス。敵味方の隔てなく、大勢のレプリロイドを救おうとしていた、心優しい女性。
 自分はあの時、アイリスを救えず……彼女の死に際しても、エックスのように涙を流せなかった。それでも、自分は確かに……悲しかった。不甲斐無い自分自身に怒り、戦いそのものを憎んだこともあった。
 そして、俺は自分の力を……戦いを終わらせるために使った。アイリスが求めていた平和が、戦いの果てにあると信じて。
 ならば、今、自分が倒すべき敵とはなにか? 決まっている、シグマだ。
 分かりやすく善悪を区別することは、本来、あまり好きではない。単純に相手を悪と切り捨てた結果が、レプリフォースの反乱にも繋がったのだ。だが、今は違う。
 この下らない戦いを仕組んだシグマと、その協力者。奴らを悪と断定して切り捨てることに、微塵の迷いも躊躇いも無い。奴らの打倒こそ、自分が持てる力を尽くして、果たすべきことだ。
 そこまで考えて、後ろを歩く2人を肩越しに見遣る。2人とも、落ち着きを取り戻しているようだ。
 チンクとドラスの力は未知数だが、先程の騒動を見た限り、感情の起伏が激しいことを除けば、高い戦闘能力があると見て良いだろう。
 しかし、先程のチンクの激昂と暴走とも言える行動には驚いた……が、それ以上に気になるのは、ドラスだ。
 見せしめに殺された少女と瓜二つの容姿。風見やあのイレギュラーの男と似て非なる形態変化。どうにもこの2つが引っ掛かる。
 ドラスが先程の騒動で見せた感情と行動が、芝居とは思わない。それでも、僅かに疑念が湧く。もっと、ドラスの事を知っているヤツ……ノーヴェがいれば、もう少し――
 そこまで考えて、思考が止まる。そして、別の思考が始まる。
 この壊し合いの場で、初めて出会ったのがノーヴェだった。初見から物騒な物を手に物騒なセリフを言っていたので、第一印象は悪かった。
 だが、その後のあのイレギュラーとの戦いの時は、彼女に随分助けられた。彼女がいなければ、自分は今頃スクラップだったかもしれない。
 その彼女が、破壊された……殺された。あの、銀の仮面のイレギュラーに。
 感傷に浸るつもりは無い。だから、彼女の仇討ちよりも、身内を守ることよりも、ハカイダーとの決着を優先しよう。万が一にでもチンクとドラスがイレギュラーになれば、迷うことなく斬って捨てよう……だが。
「ノーヴェ……」
 機械に天国や地獄があるのか、俺は知らない。だが、もしもあるのなら……せめて、安らかに眠ってくれ。
 ふと、思う。
 あいつなら、こういう時にも涙を流すのだろうか……。




 チンクはドラスと手を繋ぎながら、修理工場の内部へと向かっていた。情報交換を行うのは賛成だ。情報は多いに越した事は無い。シグマや敬介という男の情報ならば、それは尚更だ。
 セインとノーヴェの仇……誰が何と言おうとも、絶対に許しはしない。
 泣き喚いて命乞いをする暇も与えず、確実に、迅速に殺す。そうだ、絶対に殺す。たとえ、風見が何と言おうとも……
 そこまで考えて、チンクは慌てて頭を振る。その様子を、ドラスがすぐ横で不思議そうに見ている。
 なんで、ここで風見が出てくる? あいつは、単に信用しているだけの協力者だ。それに私の行動を知られて困るなら、先に出てくるのはスバルとギンガだろうに。……いや、今はギンガだけか。
 とにかく、どうしてここで風見が出てくる?
 少し考えると、案外早く答えに至った。
 敬介とかいう男との戦いによって、あれほどの恐怖とトラウマを植え付けられたドラスを救い……同時に、怒りのあまり我を忘れた私を止めてくれた。
 そして、なによりも――私にとって、ドラスが本当に“弟”なのだと、分からせてくれた。
 V3の姿になった風見に掴まれたあの時、ドラスは先程まで恐怖で震えて動けなかったのに、風見のように変身してあいつをぶっとばした。
 そして、直前で風見によって宙に投げられた私を受け止めて、こう言ったのだ。
「良かったぁ……」
 姿形は化物だったが、あの声に込められた感情が分からないほど、私も愚かではない。ドラスは私の為に、恐怖を振り払ったのだ。“家族”のために。
 あの時、私は本当にドラスを“弟”と認めたのだと思う。
 だからだろう。一気に冷静になって、風見の真意にも気付けた。
 認めよう。風見には大きな借りがある。そして、今まで以上に信用しよう。……だが、ノーヴェの仇を討つことだけは、絶対に譲らん。
「チンクお姉ちゃん……あいつのこと、考えているの?」
 手を繋いでいるドラスが、不意に、そんなことを訊ねて来た。それを聞いて、チンクは一瞬迷い……首肯した。
「ああ。ヤツは、銀の仮面の男だけは……絶対に、許さん。必ず、“姉”が仇を取ってやる……!」
 きっと、今の自分の顔は、ナンバーズの姉妹の誰も見たことが無いような、醜い表情になっているだろう。そんなことは構わない。この感情を、必要以上に押さえるつもりは無い。
「僕も戦うよ、チンクお姉ちゃん」
 突然、ドラスがそんなことを言ってきた。
「だが、ドラス……お前は」
 先程までの尋常ではない恐怖。多少は改善されただろうが、それでも完全ではないはずだ。しかも、眼前にその恐怖の原因が現れた時にどうなるかは、完全に未知数だ。
 それはドラスも承知しているらしく、頷くと、顔を俯けながら口を開いた。
「確かに、仮面ライダーはまだ怖いよ。けど……それでも、みんなの仇を討ちたいんだ」
 ドラスの気持ちは、チンクにはよく分かった。家族が奪われた悲しみと怒りは、今のチンクには誰よりも分かる。
 だからこそ、チンクはドラスを諭す。
「いや、姉に任せろ。ドラスを危険な目に遭わせるわけにはいかない」
 そう言うと、ドラスは悔しそうな表情を浮かべたが、数十秒後、何かを思いついたかのような表情で、チンクに返した。
「分かった。ノーヴェお姉ちゃんの仇は、チンクお姉ちゃんに任せるよ。でも、メカ沢お兄ちゃんとロボの仇は、僕が討つ」
 そう言われて、チンクは驚いた。まさ、こんな風に言い返されるとは思っても見なかった。それだけ、自分が姉妹本位に考えていたのか?
 ……いや、違う。
 チンクが思っていた以上に、ノーヴェ以外の2人――メカ沢とロボも、ドラスにとって大切な家族だったのだろう。
「やれやれ。口が上手いんだな、ドラスは」
 そう言いながら、チンクはふと、クアットロを思い浮かべ……すぐに打ち消す。
 いや、ドラスはあんなに性格が悪くない。これからだってさせるものか。
「へへ。それに、僕だってチンクお姉ちゃんが心配なんだよ?」
 チンクの困った顔が面白いのか、それとも許しを貰えると確信して嬉しいのか、ドラスは微かに笑みを浮かべながら、そう言ってきた。
 チンクも、それに釣られるように、口の端を僅かに緩めた。
「……分かった。一緒に行こう、ドラス」
「うん!」
 ドラスの元気の良い返事に、チンクは満足そうに頷いた。




 ドラスは嬉しかった。
 家族を失って悲しかったけど、新しい家族に出会えて、チンクに弟と認められて嬉しかった。
 ドラスはチンクを守りたいと、心から思っている。家族に守られて、助けられたからこそ、尚更だ。
 しかし、ドラスの心に影が差す。
 自分は元々、ノーヴェを、メカ沢を、ロボを、利用するつもりで接触した。タチコマやスバルの時と同じように。
 彼らはそんなことを知らず、自分を仲間だと、家族だと言ってくれて――ドラスも、それを受け入れた。
 だが、思う。自分が家族でいいのだろうか、と。タチコマを騙し、スバルを狂わせた自分が彼らの家族で、本当にいいのか、と、僅かに、心の隅で思う。
 その思いは小さなもので、今は、家族を得た喜び、仮面ライダーへの怒りと恐怖で、端の端に追いやられて埋もれている。

 埋もれたものがいつか芽を吹くのか、このまま枯れるのか――今は、誰にも分からない。




【G-3 修理工場/一日目 午前】

【風見志郎@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:両拳に負傷(小)、頭部と胸部と左肩に弾痕(塞がっている)、右肘に負傷(中)、腹部が多少痛む程度、固い決意、村雨の死に悲しみ、敬介を倒す決意
[装備]:無し
[道具]:支給品一式(メカ沢) 不明支給品1~2(確認済み) ツバメ@クロノトリガー
[思考・状況]
基本:殺し合いを破壊し、シグマを倒す。
0:敬介……
1:全員で情報交換を行い、シグマの真の目的を探る。
2:修理工場2階で見つけた隠し通路を調査する
3:凱にハカイダーを任せるべきか……?
4:本郷・茂・スバル・ギンガを探し、合流する。
5:殺し合いに乗った危険人物には容赦しない。
6:敬介は暴走状態にあると判断。正気に戻せないのなら、倒す。
7:可能ならば、ボイルドを仮面ライダーにしたい。そのためには、危険は辞さない覚悟。
8:ドラスの正体が気になるが、深く追究するつもりは無い。
9:弱者の保護。
[備考]
※参戦時期は大首領の門に火柱キックを仕掛ける直前です(原作13巻)。また身体とダブルタイフーンは元通り修復されています
※チンクと情報交換をしました
※なんとなくチンクを村雨、そして昔の自分に重ねている節があります
※液体金属が参加者に擬態している可能性に気づきました
※ゼロと簡単な情報交換をしました。
※ゼロを襲い、ノーヴェ、メカ沢、ロボを殺したのは敬介本人だと確信しました。
※修理工場の2階に隠し通路と、謎のメッセージを発見しました
※ドラスへの荒療治は、やり過ぎだったと反省中。
※ドラスを少女だと勘違いしています
※ドラスを自分の知る悪の組織によって作られた改造人間だと思っています。



【獅子王凱@勇者王ガオガイガー】
[状態]:全快 揺るがない勇気 チンクの妹とその仲間の死に悲しみ
[装備]:グランドリオン@クロノトリガー、電磁ナイフ@仮面ライダーSPIRITS(右腕に収納)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本思考:シグマを打ち倒し、この殺し合いを止める。戦う力を持たぬ者、傷ついている達を保護し、守り抜く。
0:風見さん、貴方は立派な勇者だ!
1:ハカイダーを更生し、勇者にしたい。それが不可能ならば、今度こそ倒す
2:全員と情報交換を行う
3:情報交換が終わり次第、ゼロと共にハカイダーを探す。
4:同じ目的を持った仲間を探す。
[備考]
※Zマスター撃破直後からの参戦です
※チンクから情報を得ました
※制限の影響により、グランとリオンは出現する事が出来ません
※凱が見た村雨の写真は原作五巻に出てきたものです
※打撲、火傷、裂傷等により、身体の内部に異変が生じているのかは、後続の書き手さんにおまかせします。
※ゼロと情報交換をしました
※風見を強く信頼しています。同時に勇者と認定


【ゼロ@ロックマンX】
[状態]:左膝を破損、エネルギー消費(大)、全身のアーマーに大きな傷、疲労(大) ノーヴェの死に悲しみ 確固たる決意
[装備]:チャージキックの武器チップ@ロックマンシリーズ カーネルのセイバー@ロックマンX4、
    トリモチ銃@サイボーグクロちゃん 、アトロポスのリボン@クロノトリガー
[道具]:支給品一式 PDA×2(ゼロ、村雨) 不明支給品0~2(未確認) 
     空っぽの平凡なデイバッグ@ゴミ処理場
[思考・状況]
基本:シグマを倒す
0:ノーヴェ……
1:全員と情報交換を行い、シグマの真意を探る。
2:情報交換が終わり次第、回復を行う
3:凱と共にハカイダーを更生したい。更生に失敗して、凱が倒せなかった時は、自分がハカイダーを倒す
4:日付の変わる頃(二日目00:00)にハカイダーと決着をつけるため、スクラップ工場に再度向かう
5:エックス、ギンガを探す
6:シグマ、何を企んでる?
7:ドラスの変身能力が気になる
8:相手が何者だろうと、イレギュラーに容赦はしない
[備考]
※ノーヴェたちを生体パーツを使用したレプリロイド(のようなもの)と解釈しました。
※ノーヴェから時空管理局と平行世界に関する知識を得ました。
※チンクから彼女を襲った参加者の情報を得ました。
※参戦時期はX4のED~X5開始前のようです
※液体金属が参加者に擬態している可能性に気づきました
※風見と簡単に情報交換しました
※チンクと情報交換をしました
※凱と情報交換をしました
※支給品にゾンダーメタルがある可能性を考えています


【チンク@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:小程度の疲労、全身に小ダメージ、固い決意、ノーヴェの死を悟り悲しみと憤怒、姉妹の仇を討つ決意
[装備]:ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス(3/30)
[道具]:支給品一式、不明支給品0~1、サイクロン号(1号)@仮面ライダーSPIRITS 、
    金属の詰まった平凡なデイバッグ@ゴミ処理場
[思考・状況]
基本:ノーヴェとセインの仇を討ち、シグマを破壊する
0:風見には借りばかりだな……
1:誰が何と言おうとも、ノーヴェの仇を討つ。敬介だろうが影武者だろうが関係ない
2:姉として、弟(ドラス)を守る
3:情報交換を行う。妹の仇(シグマと敬介)について重点的に
4:志郎と共に本郷・茂・ギンガを探し、合流する。スバル、敬介は警戒。
5:殺し合いに乗った危険人物には容赦しない
6:スティンガー、シェルコートを手に入れる
[備考]
※参戦時期は本編終了後です
※優勝者の褒美とやらには興味がなく、信用していません
※志郎を信用していることに気付きました。
※ゼロと情報交換を済ませました。
※ドラスを弟として認めました。


【ドラス@仮面ライダーZO】
[状態]:全身打撲、コアにダメージ。中程度の損傷&疲労。右腕がスバルのもの。悲しみ。
    自分が求めていたものが『家族』と自覚。仮面ライダーへの恐怖を少し克服
仮面ライダー(X)への怒り
[装備]:ラトゥーニのゴスロリ服@スーパーロボット大戦OG、メカ沢の学ラン
    セインを四、五歳幼くした状態に擬態。ただし、生えている
    オルゴール付き懐中時計@仮面ライダーZO
[道具]:支給品一式、PDA(ドラス) (マルチ)(ノーヴェ) 謎の金属片を所持(マルチの残骸から回収)
    荷電磁ナイフ@マルドゥックスクランブル(D-3基地に放置。呼び出し可)
    スタームルガー レッドホーク、装弾数0/6@ターミネーター2(D-3基地に放置。呼び出し可)
[思考・状況]
基本思考:あの仮面ライダー(X)を倒す……怖いけど、負けない
0:仮面ライダーV3……か
1:チンクを守りたい
2:チンクと共にロボ、メカ沢、ノーヴェの仇を討つ
3:自爆装置、リミッターの解除
4:麻生お兄ちゃん(ZO)は何番目に強かったんだろう?
[備考]
※自分が未完成品、仮面ライダーが完成品だと勘違いしています
※『仮面ライダー』への恐怖が薄らぎ、戦闘可能になりました。が、仮面ライダーXの前に立った場合は未知数です
※チンクを姉として強く慕っています
※怪人形態への変身を目撃されましたが、その後の言動で悪い印象は与えていません
※無意識の内に罪悪感が芽生えつつあります
※志郎の言った10人ライダーの中に仮面ライダーZOがいると思い込んでいます


【謎のメッセージについて】
  • メッセージを発する光る物体は、クロノトリガーの『未来』、監視者のドームにあった物をイメージして書いてみました。
  • メッセージの送り主の詳細は不明。


【支給品紹介】
【ツバメ】
 クロノの武器で5番目の攻撃力を誇る刀。『古代』に存在した魔法王国ジールの三賢者の1人、ガッシュが遺した物の片割れ。装備すると素早さが3上昇する。
 番人のヌゥ曰く『力を生み出すもの』
 プロテクトメットだと防御力がチートすぎるので、こちらにしました。



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097:芽生え(前編) 風見志郎 114:大切なものを喪う悲しみ(前編)
097:芽生え(前編) 獅子王凱 114:大切なものを喪う悲しみ(前編)
097:芽生え(前編) ゼロ 114:大切なものを喪う悲しみ(前編)
097:芽生え(前編) ドラス 114:大切なものを喪う悲しみ(前編)
097:芽生え(前編) チンク 114:大切なものを喪う悲しみ(前編)





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