TERMINATOR ◆SH/Mp7eP/Q


(――さて、どうするか……?)

 あらかたの情報を交換し終え、風見をはじめとする修理工場にいるメンバーは
 この主催者であるシグマのことについて、ひいてはおそらく、
 このくだらない殺し合いの命運を分けるだろうことについての考えを巡らせていた。

 この最悪のゲームの主催者――シグマ――とは、ゼロの出身する世界に存在する。
 最悪のイレギュラーレプリロイドで間違いないとのこと。それはゲームの幕開けの際に
 見せた容姿、性格、雰囲気、全てにおいて、この頼もしく冷静なゼロが相違ないとするのだから
 このゲームの主催はやはりシグマが中心となって進行させているのだろう。

 しかし――ここで一つの疑問がゼロから吐き出された。

 あの時、シグマの影武者となり変わっていたあの謎のロボットのことである。
 ゼロの言い分では、ゼロの世界とは科学技術の発達した世界で、【レプリロイド】なるロボットが
 人間と共生しているらしい。
 だが、行き過ぎた科学はあっても、異世界を意図的につなぎ、自在に特定の人物を強制的に収集するなど
 もはや科学の粋を越えた、神の所業だ。
 シグマという男も、それほどの科学力は持ち合わせてはいないはずだ……というのが、ゼロの意見だった。

「裏を引いているものがいる……か。しかし、一体誰が?」

 風見の頭に最初に、あの大首領だった。自らを神と言い放ち、数々の組織を復活させた化物。
 しかし、それにしては納得がいかない点が多すぎる。
 ゼクロスを含める意味。仮面ライダーの欠員。そしてほかの世界の者たちの介入。
 奴は世界を、その始まりの場所として日本を支配するのではなかったのか……?
 すべて意味がない。つながらない。パズルの欠片は正しい形で板に組み上がるものだ。 
 凱もゼロも風見も、行き詰っていた。
 もしやチンクが何か関係が……とも三人して思ったが、なぜわざわざロボットやサイボーグを集めるのか
 やはり不明瞭な点が残る。

「やはり、手がかりはあのシグマの影武者だったロボットか」 

 ゼロが言うに、あそこまで精巧な人の形を保つレプリロイドなど、見たことがないのだという。
 レプリロイドの特徴は人間に近い形をしているが、機械的なアーマー(外骨格)を付けているものが
 ほとんどだというのだが、確かに思い出してみれば、滑らかなボディラインに無駄のないあのロボットの体つきは、
 まさに外見だけならば完全なる「人」をしているのだ。

 どちらかといえば仮面ライダーに近いが、あいにくと風見にもそんな完璧な人間型の怪人や改造人間を見たことはない。
 怪人はほとんど何らかの生物をモチーフに、それを無理やり人型として組み上げた、言ってみるなら自然の摂理に逆らう
 不気味な容姿している。
 ……だが、思い出すでもなく、今は身体の回復に努めているに、完全な幼子の姿をしているドラスの姿を見る限り
 世界のどこかに自分の意図知れぬ未知の怪人がいたとしても不思議ではない。
 難しそうに顔を俯かせる凱にも尋ねてみたが、曖昧な返答は頭をひねらせ、並行線を辿るばかりだった。

 だとしたら、あれは、あのロボットこそがこの謎をひも解く鍵のはずだ。
 シグマの背後に、ある『第三勢力』とも言うべき謎の存在。それを知るためには、やはりあの影武者――――

「知ってるよ! そいつ……、T-1000のことでしょ?」

 ――元気そうな声は、三人の誰でもなく、通路の奥から聞こえた。
 意外なことに、先の詰まりそうだった考察を推し進めたのはすっかり元気を取り戻したドラスであった。
 ドラスが深夜、このゲームが始まって最初に出会った2人――スバル・ナカジマと言う少女と共に行動していた
 【ボブおじさん】なる存在が、T-1000のことを知っている口ぶりだった、という。
 もっともこの話を聞いた際に、いの一番にドラスに食いついたのは隣を並び歩くチンクだった。
 スバル・ナカジマという少女は私の仲間、だけど、どこかおかしくなっている。あの子はどうしてあんな風に……? 
 なったの? と賢明な表情でドラスを問い詰めたが、 
 ドラスは何か嫌な出来事を思い出すように唇を引き締め、泣きそうな表情で俯かせるだけだった。

「チンク! 友人の名を聞きはやる気持ちが止められないのもよく解る。
 だが、今いの一番に聞くべきなのは、そのT-1000を知るという、ボブという男についてだ」 

 風見が割って入り、一括すると、悔しそうに顔をゆがめたものの、
 一瞬あとにはドラスから手を離し、振り返った。ドラスの目が、少しだけ遠くなる背中を
 さびしそうに眺めていた。
 それから【ボブおじさん】について語るドラスの口調に若干の影があったことは、本人も含め
 この場の全員が気付いていたが、あえて口には出さなかった。



「ふむ……ボブという男……中々頼りになりそうだな」

 話を聞くうちに、まだ見ぬボブという男は信頼に値するという評価がほぼ全員から下されていた。

 初見にして、ドラスの様な幼子の額に銃口を向けるのは普通なら冷徹な殺戮者、非人道な悪と
 みなされるべき悪しき行為だが、このような場においてむしろその行為は褒められるべき言動。
 なにせ、誰が味方で誰が敵かもわからない状況なのだ。可愛い顔をしている。無力そうだ。
 そういった理由で馬鹿正直に相手を信じる方が……

「この場合では、間抜けのやることだ」

 寝首をかかれかねないからな。
 ゼロがドラスを見ながら、冷たい口調でそう言った。
 凱だけはどこか納得いかない顔つきで体をそわそわさせていたが、
 それでも面と向かって批判や文句を言いはしなかった。
 この状況で冷静に、冷汗ひとつかかずにそれができたというのは、
 ボブという男がまさにこのような状況に慣れている、修羅場を潜ってきている男であるか、
 ゼロや風見に匹敵するほどに冷静で動じない、正確な判断を下せる持ち主であろうことを連想できる。

「それだけじゃないよ、ボブおじさん。とっても強いんだ……」

 ドラスは思い出す。 
 漆黒のスーツに包まれた、丸太のように太く、そして見せかけだけではない強靭なパワーを持つ身体。
 そのパンチや蹴りの一撃で幾層に降り積もった雪が跡形もなく吹き飛ばされていた。例えるならそれは重戦車。
 まだ“仮面ライダー”というものを舐めていた時だったが、仮面ライダーに匹敵するパワーを秘めている
 という結論は、間違っていないはずだ。

 ――T-1000について何かを知っており、頭脳は冷静心身は強靭。

 あの時は歯牙にもかけない、純粋にうっとうしいハエ程度に思っていたが、
 こうも考えを整理した今となっては、彼は相当の戦力になるんではなかろうかと思えた。

「合流したいものだが……面白いことがおこったな、これは……」

 いつの間にかPDAで参加者名簿を見ていたゼロが、苦笑いを浮かべて言った。
 皆の視線がゼロに集中する。

「全く面白そうではないが……なんだ?」

 チンクが、怪訝な顔のゼロに不安を交えて問うと、ゼロは「ああ、全く面白くないさ」と
 PDAを見えるように差し出した。

「そのボブおじさんという男、参加者名簿に載ってないぞ」
「――――え!?」

 ドラスの少し裏返った幼声が、修理工場に反響した。 

「載っていないって……どういうことだ、ゼロ!?」

 凱がゼロの持つPDAを横から覗き込んだ。目を配らせるが……いない。
 そこにはボブという名前は、その名前を連想させるようなヒントさえ載っていなかった。

「どういうことだ……まさか、その男も……?」
「いや、偽名ということだろう……つくづく頭のいいやつだな」

 風見が厳しい顔つきで、顎に手を添えた。 

 偽名を使う。なるほど、どうやらもう疑うまでもなく、ボブという男は修羅場をくぐり慣れている。
 真に信頼するべき相手以外に名を名乗ることではない。仮面ライダーである風見には到底出来そう
 もないことだが、考えてみればそれもまた正解だ。相手のことをよく知らない状態で、自らの情報のみを
 相手に提供するのは非常にまずい、情報がない場合であればある程、それにかかるリスクが大きいのだから。
 ましてや、スバルという少女がチンク曰くまじめであれば、聞く限り頭の切れるボブにとっては
 名前を偽り騙すこと位はたやすいことだっただろう。

 風見志郎は考える。
 仮面ライダーV3として考える。

 冷静な男。味方にすれば戦力にはなる。しかし――――

『――確かに、疑っている間は敵を見つけられるかもしれんがよ。
        信じてみなきゃ、“仲間”は見つかんねぇだろ――』

 再び、頭をよぎる言葉。
 ボブという男のやっていることはこの場では正しいことだ。しかし、油断はならないだろう。
 冷静であるということは、非情であるということの裏返しである場合が高い。
 現にボブはドラスの腕を本気で撃ちぬこうとしていたのだ。
 ドラスはT-1000ではない。仮に撃っていたとしたら、どのようなことになるか……
 それとも、ドラス程度ならば勝てるとでも算段を付けた上での行動だったのか、答えはわからない。
 否、現段階でわかる必要はないのだ。
 あの――ボイルドという悲劇に打ちひしがれた者に一方的に追い詰められたことを思い出す。
 ここに載る名前は、全て自分たち以外全て「ああである」可能性だって否めない。
 それはここにいるすべての者が嫌うべき悲しき事実だが、簡単に信用することはできないのだ。 
 風見は再び、今この場から今まで以上に精神と身を引き締め、シグマの打倒することを心に決めた。


「あのさ、ドラス……」 

 チンクが口を開き、重苦しく言葉をかけた時だった。 



 ――――工場の外から、けたたましい轟音が響いて来たのは。


【G-3 修理工場/一日目 午前】

【風見志郎@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:両拳に負傷(小)、頭部と胸部と左肩に弾痕(塞がっている)、右肘に負傷(中)、腹部が多少痛む程度、固い決意、村雨の死に悲しみ、敬介を倒す決意
[装備]:無し
[道具]:支給品一式(メカ沢) 不明支給品1~2(確認済み) ツバメ@クロノトリガー
[思考・状況]
基本:殺し合いを破壊し、シグマを倒す。
0:敬介……
1:外で何が起こった!?
2:ボブという男を探す。
3:シグマと、その後ろに控えている組織の真の目的を探る。
4:修理工場2階で見つけた隠し通路を調査する
5:凱にハカイダーを任せるべきか……?
6:本郷・茂・スバル・ギンガを探し、合流する。
7:殺し合いに乗った危険人物には容赦しない。
8:敬介は暴走状態にあると判断。正気に戻せないのなら、倒す。
9:可能ならば、ボイルドを仮面ライダーにしたい。そのためには、危険は辞さない覚悟。
10:ドラスの正体が気になるが、深く追究するつもりは無い。
11:弱者の保護。

[備考]
※参戦時期は大首領の門に火柱キックを仕掛ける直前です(原作13巻)。また身体とダブルタイフーンは元通り修復されています
※チンクと情報交換をしました
※なんとなくチンクを村雨、そして昔の自分に重ねている節があります
※液体金属が参加者に擬態している可能性に気づきました
※ゼロと簡単な情報交換をしました。
※ゼロを襲い、ノーヴェ、メカ沢、ロボを殺したのは敬介本人だと確信しました。
※修理工場の2階に隠し通路と、謎のメッセージを発見しました
※ドラスへの荒療治は、やり過ぎだったと反省中。
※ドラスを少女だと勘違いしています
※ドラスを自分の知る悪の組織によって作られた改造人間だと思っています。
※シグマの背景にある組織にT-1000、ボブという男が関わってると考えてます。
※スバルの住む世界、魔法、ギンガ、チンク、ノーヴェに関する情報を得ました。

【獅子王凱@勇者王ガオガイガー】
[状態]:全快 揺るがない勇気 チンクの妹とその仲間の死に悲しみ
[装備]:グランドリオン@クロノトリガー、電磁ナイフ@仮面ライダーSPIRITS(右腕に収納)
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本思考:シグマを打ち倒し、この殺し合いを止める。戦う力を持たぬ者、傷ついている達を保護し、守り抜く。
0:風見さん、貴方は立派な勇者だ!
1:何だ今の音は!?
2:ハカイダーを更生し、勇者にしたい。それが不可能ならば、今度こそ倒す
3:全員と情報交換を行う。シグマの目的を探る。
4:外の爆音を調べ次第、ゼロと共にハカイダーを探す。
5:同じ目的を持った仲間を探す。

[備考]
※Zマスター撃破直後からの参戦です
※チンクから情報を得ました
※制限の影響により、グランとリオンは出現する事が出来ません
※凱が見た村雨の写真は原作五巻に出てきたものです
※打撲、火傷、裂傷等により、身体の内部に異変が生じているのかは、後続の書き手さんにおまかせします。
※ゼロと情報交換をしました
※風見を強く信頼しています。同時に勇者と認定
※シグマの背景にある組織にT-1000、ボブという男が関わってると考えてます。
※スバルの住む世界、魔法、ギンガ、チンク、ノーヴェに関する情報を得ました。

【ゼロ@ロックマンX】
[状態]:左膝を破損、エネルギー消費(大)、全身のアーマーに大きな傷、疲労(大) ノーヴェの死に悲しみ 確固たる決意
[装備]:チャージキックの武器チップ@ロックマンシリーズ カーネルのセイバー@ロックマンX4、
    トリモチ銃@サイボーグクロちゃん 、アトロポスのリボン@クロノトリガー
[道具]:支給品一式 PDA×2(ゼロ、村雨) 不明支給品0~2(未確認) 
     空っぽの平凡なデイバッグ@ゴミ処理場
[思考・状況]
基本:シグマを倒す
0:ノーヴェ……
1:何だ今のは!?
2:全員と情報交換を行い、シグマの真意を探る。
3:情報交換が終わり次第、回復を行う
4:凱と共にハカイダーを更生したい。更生に失敗して、凱が倒せなかった時は、自分がハカイダーを倒す
5:日付の変わる頃(二日目00:00)にハカイダーと決着をつけるため、スクラップ工場に再度向かう
6:エックス、ギンガを探す
7:シグマ、何を企んでる?
8:ドラスの変身能力が気になる
9:相手が何者だろうと、イレギュラーに容赦はしない
10:T-1000とボブという男をさがす

[備考]
※ノーヴェたちを生体パーツを使用したレプリロイド(のようなもの)と解釈しました。
※ノーヴェから時空管理局と平行世界に関する知識を得ました。
※チンクから彼女を襲った参加者の情報を得ました。
※参戦時期はX4のED~X5開始前のようです
※液体金属が参加者に擬態している可能性に気づきました
※風見と簡単に情報交換しました
※チンクと情報交換をしました
※凱と情報交換をしました
※支給品にゾンダーメタルがある可能性を考えています
※スバルの住む世界、魔法、ギンガ、チンク、ノーヴェに関する情報を得ました。
※シグマの背景にある組織にT-1000、ボブという男が関わってると考えてます。

【チンク@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
[状態]:小程度の疲労、全身に小ダメージ、固い決意、ノーヴェの死を悟り悲しみと憤怒、姉妹の仇を討つ決意
[装備]:ヴィルマの投げナイフ@からくりサーカス(3/30)
[道具]:支給品一式、不明支給品0~1、サイクロン号(1号)@仮面ライダーSPIRITS 、
    金属の詰まった平凡なデイバッグ@ゴミ処理場
[思考・状況]
基本:ノーヴェとセインの仇を討ち、シグマを破壊する
0:風見には借りばかりだな……
1:何の音だ!?外で何が……!?
2:誰が何と言おうとも、ノーヴェの仇を討つ。敬介だろうが影武者だろうが関係ない
3:姉として、弟(ドラス)を守る
4:情報交換を行う。妹の仇(シグマと敬介)について重点的に
4:志郎と共に本郷・茂・ギンガを探し、合流する。スバル、敬介は警戒。
5:殺し合いに乗った危険人物には容赦しない
6:スティンガー、シェルコートを手に入れる


[備考]
※参戦時期は本編終了後です
※優勝者の褒美とやらには興味がなく、信用していません
※志郎を信用していることに気付きました。
※ゼロと情報交換を済ませました。
※ドラスを弟として認めました。
※シグマの背景にある組織にT-1000、ボブという男が関わってると考えてます。

【ドラス@仮面ライダーZO】
[状態]:全身打撲、コアにダメージ。中程度の損傷&疲労。右腕がスバルのもの。悲しみ。
    自分が求めていたものが『家族』と自覚。仮面ライダーへの恐怖を少し克服
仮面ライダー(X)への怒り
[装備]:ラトゥーニのゴスロリ服@スーパーロボット大戦OG、メカ沢の学ラン
    セインを四、五歳幼くした状態に擬態。ただし、生えている
    オルゴール付き懐中時計@仮面ライダーZO
[道具]:支給品一式、PDA(ドラス) (マルチ)(ノーヴェ) 謎の金属片を所持(マルチの残骸から回収)
    荷電磁ナイフ@マルドゥックスクランブル(D-3基地に放置。呼び出し可)
    スタームルガー レッドホーク、装弾数0/6@ターミネーター2(D-3基地に放置。呼び出し可)
[思考・状況]
基本思考:あの仮面ライダー(X)を倒す……怖いけど、負けない
0:仮面ライダーV3……か
1:何の音!?
2:チンクを守りたい
3:チンクと共にロボ、メカ沢、ノーヴェの仇を討つ
4:自爆装置、リミッターの解除
5:麻生お兄ちゃん(ZO)は何番目に強かったんだろう?



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GAME START 神敬介 032:闇の中のX
GAME START タチコマ 032:闇の中のX





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