言いたいことも言えないこんな世の中じゃ ◆hqLsjDR84w



「何だよ、これ……」

 テレビ局――視界に入らないのは疲労のせいだよね、うん――へと向かう道中、足を止めた僕とアルレさん。
 誰かに話しかけるワケでもなく、ただただ言葉が勝手に落ちていた。
 その理由は、目の前に広がる惨状。
 スーパーの一部が抉り取られ、その内部を曝け出してしまっている。
 その周辺に散らばっているのは、残骸となってしまった機械。
 もしかしたら……いや、絶対にそれは僕と同じくサイボーグだった。おそらくは参加者。
 しかしそれが分かったところで、もう手遅れなのは明らか。クロ+ガトリング=破壊の公式と同じくらい確実。
 気絶してさえいなければ、ここで何かが起こった時に気付いたかもしれない。
 そう思うと、何とも自分が情けなかった。

「まだ、中に誰かいるかもしれないな」

 不甲斐なく思っている僕の横で、アルレさんが呟いた。
 言われてみれば、その通りである。
 スーパーの中で息を潜めて、恐怖に震えている誰かがいる可能性は大いにある。
 そうと気付けば、入るしかない。
 一気にスーパーの前まで走ってきて、アルレさんが同行してくれていないことに気付いた。
 振り向けば、一人でテレビ局の方向へと駆け出していた。
 ……中に誰かいるかもしれないと言っておきながら、なんて薄情なのだろう。
 感情を押さえきれず、どうしてそちらに行くのかを尋ねる。

「その参加者を破壊した参加者が、エレオノール様の元へと向かった可能性がある。
 どちらにせよ、エリア四つに跨る建造物が消えているのだ。何かが起こっているのは自明。
 この状況において私が優先すべきものなど、わざわざ語るまでもない」

 それだけ言うと、アルレさんは再び背を向ける。
 テレビ局が見えないのは、僕だけではなかった。
 もしかしたら、テレビ局で待っている三人は……――――
 浮かんではいけない映像が、勝手に浮かび上がってくる。
 本郷さんが向かったとはいえ、心配なことに変わりはない。
 しかし、だからといって……

「放っておくワケにはいかないだろっ!」

 僕はスーパーへと飛び込んだ。
 一気にここを調べて、一気にアルレさんに追いついて、一気にテレビ局に戻る。
 それだけをやり遂げればいいんだ。なに、簡単じゃないか。


 ◇ ◇ ◇


 スーパーから出てきて、思わず漏れる溜息。
 結局、見つかったたのは、既に活動を休止させた女性型サイボーグだった。
 あの女と同じ青髪だったが、壊し合いに乗り気であったのかは分からない。
 目の前に広がる残骸の方も同じだ。
 尋ねてみたところで、返事が返ってくることはない。
 片方が壊し合いに乗り気であったのか、両方乗り気だったのか、はたまたどちらも壊し合いを破壊するつもりだったのか。
 今となっては、確認のしようがない。
 ただ分かることは――――またしても、僕が間に合わなかったという事実。
 気付いた時には、視界に映っているのは地面だった。
 こんなことで凹んでどうする。
 そう自分に言い聞かせて、前を見据える。
 遅かったからといって、しょげてしまったところで変わらないのだ。
 そんな暇があるなら、アルレさんを追いかけた方がよっぽど建設的である。
 全身に力を込めたせいか、ふと掴んでいるモノの存在を思い出した。

「これ、何なんだろう」

 視線と同じくらいの高さまで掲げて、まじまじと見つめる。
 見た感じじゃあただの赤い杖なんだけど、一番端の所が奇妙な形をしていてどうにも気になる。
 この形、何かに似てるんだよなあ…………ああ、鶏の頭か?
 青髪のサイボーグの近くに無造作に転がっていたんだけど、IDが刻まれているのだから支給品なのは絶対だ。
 半ばくらいを持って地面を叩いてみると、見た目と違って丈夫らしく地面に穴が空いても杖には傷一つついていない。
 アルレさんにPDAを返してもらうまでは、これを武器にするとしよう。

「さーて、アルレさんに追いつかなきゃなー」

 そう言いながら、足を動かし始めて暫く――――僕は見てしまった。
 いや、覗いたんじゃあない。そこは間違ってほしくない。
 『見えてしまった』のだ。
 民家の中にある時計が、十二時より先を示しているのを。
 いやいや、待て待て。落ち着けってマジで、うんうん。とりあえず深呼吸。
 これってー、アレだよね? 何て言いいますか、どう切り出すべきか、いわゆるだね。
 例のその……あのPDAから流れる大事なヤツをさ、聞き逃してちゃってるってことだよね?

「ちょっと待て、編集うううううううう! 放送とかやるなら、煽りとかで先に言っとくべきだろおおおおおおおお!!」



【C-6 路上/一日目 日中】

【アルレッキーノ@からくりサーカス】
[状態]:全身が焦げている。全身に中程度のダメージ、七分袖、エレオノール様
[装備]:リュート@からくりサーカス、アームパーツ@ロックマンX
[道具]:支給品一式、PDA(ミー)、青雲剣@封神演義
基本思考:エレオノール(フランシーヌ人形)を生還させる。出来れば自分や茶々丸も共に脱出したい。
0:一刻も早くエレオノール様の下へ!
1:TV局へ向かいエレオノール(フランシーヌ人形)と合流。エックス達は後回し。
2:エレオノール(フランシーヌ人形)と合流後、エックスとソルティを捜して合流する。チンクとドラスの危険性を伝える。
3:その後、茶々丸とも合流。チンクとドラスの危険性を伝える。
4:男(敬介)の事をエックスとソルティに正直に話し、できる限り不信を招かない様にする。
5:信頼できる人物にチンクとドラスの危険性を伝える。
6:フェイスレス側の自動人形は積極的に破壊する。
[備考]
※名簿の『フランシーヌ人形』はエレオノールの事だと思っています。
※この殺し合いに参加している自動人形には、白銀とフェイスレス以外の何者かが作った者もいるのではと考えています。
※シュトロハイムとゲジヒトを、ナチスがあった時代に作成されたナチス製の自動人形であると思っています。
※チンクは殺し合いに乗り、シュトロハイムを殺害したと思っています。
※ロボットやサイボーグの事を「自分の知っている自動人形とは違う作られ方をした自動人形」と認識しました。
※茶々丸と情報交換しましたが、完全には理解できていないようです。
※制限に気付きましたが、『フェイスレスが何かしたに違いない』と思っています。
※アルレッキーノが聞いた音は、超電急降下パンチと超電子ドリルキックによるものです。
※アームパーツが『緋色の手』にも効果があるかは、後続の書き手にお任せします。
※ライドアーマーの残骸を参加者のものだと思ってます。
※第二放送を聞いてるとは思いますが、その描写は次に任せます。


【C-6とD-6の間 路上/一日目 日中】

【ミー@サイボーグクロちゃん】
[状態]:疲労(大)、後頭部に足跡、焦り、不安
[装備]:ドクターケイトの杖@仮面ライダーSPIRITS
[道具]:なし
[思考・状況]
基本思考:殺し合いには乗らない、打倒主催
1:アルレッキーノに追いつき、共にTV局へ向かい、本郷やミク達と合流する。
2:合流後、青い髪の女の危険性を伝え、再度捜しに行く。
3:シグマ打倒の為、仲間を集める。
4:風見、敬介、茂と合流。
5:クロとは合流したいと思う反面、彼に剛の事を暴露されるのではと恐れている。
6:本郷に対し、少々の罪悪感。
7:武器返せ! それに、どうしてエレオノールって呼ぶのさ?
[備考]
※なんでも切れる剣、ガトリング等の武装は没収されています。
※悪魔のチップの制限については後続の書き手にお任せします。
※茂は殺し合いに乗ってしまった相手を、止む無く殺してしまったと判断しています。
 彼に対する警戒心は完全に消えています。
※本郷と情報交換をしました。
 ただし、自分をサイボーグにした剛が世界制服を一時期目論んでいた事。
 クロが本郷と同様の理由でサイボーグになった事は話していません。
※ハカイダー(名前を『サブロー』しか知らない)は、バトルロワイアルに乗り気でないと思い込んでいます。
※アルレッキーノがフランシーヌ人形のことをエレオノールと呼ぶことに疑問を抱いています。
※ライドアーマーの残骸を参加者のものだと思ってます。
※第二放送を聞き逃しました。



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113:待ち人来らず? ならば往くのみ!! アルレッキーノ 125:戦っちゃいますか?(前編)
113:待ち人来らず? ならば往くのみ!! ミー 125:戦っちゃいますか?(前編)





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