市民球場移転の決定



     


跡地利用について提案募集

 広島市の秋葉忠利市長は十八日の記者会見で、東広島駅貨物ヤード跡地(南区)への新球場建設に伴う現球場(中区)の跡地利用について、「広範な意見を聞いて決めたい」と民意を重視する意向を強調した。意見聴取の具体的方法や、本格的な検討開始時期は「関連予算が通ったばかり」として明言しなかった。
 一方、利用計画策定にあたっては、「夢」だけではなく実現可能性も大きな要素になると指摘。「現球場跡地は公園で、用途が制限されることや建ぺい率の問題、財政面の制約を十分考える必要がある」とした。

     


現球場跡地利用 広島市民球場跡地利用検討会議(第1回~第3回)(06年3月~6月)
提案04・12・15・20にて、跡地利用にサッカー場が提案された。
提案04提案12提案15提案20(pdf注意)


     


 ただ七人の委員は「それぞれの提案が大きな問題を抱えており、より質を高める検討が必要」との意見で一致。提案した企業や共同企業体は課題とされる資金調達法や実現性の高い施設運営方法、年間百五十万人以上の集客目標を達成するための具体策など詳細な利用計画案を定め、市に提出することになる。

 市の浜本康男都市活性化局長は、スタジアムは(1)市民が日常的に利用できない(2)中央公園と平和記念公園を分断し、一帯の回遊性向上が図れない―と落選の理由を説明。「経済界や広島県などでつくる推進プロジェクトで建設場所を検討しており、結果を踏まえて支援していく」と述べた。

     


 二案は、折り鶴展示施設を核にカフェなどを備えたビジターセンター、市民の森を整備する「平和祈念堂」(事業費約十八億五千万円)と、ビオトープ型水族園や芝生広場をメーンにした「水(み)な都(と) Mother’s Stage」(約十二億五千万円)。

 広島市民球場(中区)の跡地活用策について、市の選考委員会が二十三日、「最優秀案なし」の結論を出した。都心活性化に期待を寄せる関係者からは、市の慎重な対応や議論の仕切り直しを求める声などが上がった。

     


2008年に入って、再検討の動き



     


 世界各地の紛争後の平和構築などを担う国連機関や国際機関を創設し、本部を被爆地広島に誘致することを目指す、超党派の国会議員による勉強会が二十日、発足する。候補地には、原爆ドームに隣接する広島市民球場(広島市中区)の跡地も浮上。九月、同市である主要国(G8)下院議長会議(議長サミット)や福田康夫首相の演説が予定される国連総会での表明を計画している。

 広島商工会議所は十二日、新球場完成に伴う広島市民球場(中区)の跡地利用計画案を広島市に提出した。球場に隣接する商議所ビルを跡地の別の場所に移し、にぎわい創出のためミュージカルシアターを新設する―との内容。既に公募で二つのプランを選んでいる市は、商議所の新たな提案も踏まえて基本方針をまとめ、年内に利用計画を策定する。

     


 広島経済大(広島市安佐南区)の学生グループが十二日、広島市民球場(中区)前で球場を保存して新たなスポーツ関連施設として活用するよう求める署名活動をした





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最終更新:2008年12月08日 17:19