寡婦


原文

出典:《古詩源(近デジ)》

霜露紛兮交下。木葉落兮淒淒。
候鴈叫兮雲中。歸燕翩兮徘徊。
妾心感兮惆悵。白日忽兮西頽。
守長夜兮思君。魂一夕兮九乖。
悵延佇兮仰視。星月隨兮天廻。
徒引領兮入房。竊自憐兮孤栖。
願從君兮終没。愁何可兮久懷。

序(古詩源版):友人の阮元瑜は早くに亡くなってしまった。その妻が寡居せるを傷んで、為にこの詩を作った。
霜露は粉となって、こもごも下り。木葉は落ちて、淒淒たり。
候鴈は雲中に叫び。帰燕は弧を描き、徘徊する。
わらわが心感じては、恨み嘆き。白日たちまち、西に頽(くずれ)る。
長い夜を守りつつ、君を思い。魂は一夕に、九たび背く。
失意のまま長くたたずみ、仰ぎ観るに。星月随って、天をめぐる。
いたずらに衿を引いて、房に入り。ひそかに自ら、孤栖を憐れむ。
願わくば君に従い、わが命よ終われ。生ある限り付きまとう憂いを、どうして永久に抱けというのか。

単語

【阮元瑜】建安七子の一人、阮瑀
【兮】楚辞でみられる文字。「、」みたいな感じ
【惆悵】恨み嘆くこと
【魂は一夕に九たび背く】《楚辞-九章-抽思》。死者を思い焦がれるあまり、一晩に9回、魂が身を離れる。
【延佇】長くたたずむ
【房】部屋、室内
【孤栖】家にひとり住むこと

コメント


 この詩が作られた理由について、参考論文からの引用(pdfの2p目)。
陳留の阮元瑜、余と旧有り。薄命早に亡し。其の遺孤を存するに感ずる毎に,未だ嘗て愴然として心を傷めずんばあらず。故に斯の賦を作り,以て其の妻子悲苦の情を敘ぶ。王粲等に命じ竝びに之を作らしむ。
 陳留阮元瑜,与余有旧。薄命早亡。毎感存其遺孤,未嘗不愴然傷心。故作斯賦,以敘其妻子悲苦之情。命王粲等竝作之。
「寡婦賦」は,建安七子の一人,阮瑀の没後,曹丕がその妻子の悲嘆を思いやってみずから作り,王粲等の建安詩人グループにも制作させた作品である。

 また、この論文では、作品中の妻に、親友を亡くした自分の悲しみを託している、ともする。

「天よ、その孤独な星を終わらせよ。彼の星は、黄泉の月に従って巡るべし」
 黄泉に従わんと願ったのは、妻の魂の破片であり、作者自身の魂の破片でもあるのだろう。


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