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Rの実行環境の構築

インストールした直後の状態だと,Rの実行環境としてはRterm.exeやRgui.exeが存在していると思います.RguiにはRのスクリプトを編集して実行する最低限の機能が備わったReditorが付属していますが,あくまで最低限の機能が付属しているだけです.特にRの編集に適しているわけではありません.

そこでここではRを外部のエディタから利用する方法を解説します.これにも様々な方法がありますが,今回利用するのはEmacsというテキストエディタとESSというプログラムです.

Emacs(Meadow)のインストールと設定

Windows向けのEmacs実装としてMeadowと呼ばれるものがあります.これにはネットインストーラが用意されているので比較的簡単にインストールすることができます.

環境変数の設定

Meadowに限らずHOMEという環境変数を利用するアプリケーションは多くあります.これは特に設定しなくともデフォルトの値が用意されているのですが,その場合位置はMy documentsあたりになります.この場合,パスにスペースが混入することから問題が生ずる場合がありますから(あるいは,もしユーザー名に2バイト文字を利用している場合かなりの頻度で困難に遭遇することになります),できれば変更しておきましょう.

場所はどこでも良いのですが,良く使われるものとしてはC:\homeやC:\home\usrnameがあります(usrnameはユーザーの名前).D:\homeなどでも良いでしょう.もちろん変更後は当該ディレクトリを作成しておいて下さい.

ここで設定した場所にMeadowの設定ファイルを置くことになります.

Meadowのインストール

http://www.meadowy.org/meadow/wiki/ダウンロード/からネットインストーラをダウンロードしてきます.今回インストールするのはMeadow3です.setup-ja.exeをダウンロードして下さい.このインストーラは後でパッケージを追加したり更新したりする際にまた利用しますから,homeディレクトリなど分かりやすい場所に保存しましょう.

起動するとまずインストール先を聞いてきます.C:\MeadowやC:\home\Meadowなどが良いでしょう.次にインストーラがダウンロードしたパッケージの保存先を聞いてきますから適当な場所を指定します.その後適当に進めていくとインストールするパッケージを選択する画面になります.全てインストールしても良いのですが,時間と容量がかなり必要になりますからまずは最初指定されているものだけで良いでしょう.

.emacsファイルの作成

Meadowの設定は.emacsというテキストファイルにemacs-lisp(elisp)という言語で記述します..emacsファイルは最初からあるわけではないので作成します.しかし,Windowsでは[新規作成]から名前の先頭が.(ドット)で始まるファイルを作成することができません.そこでMeadowを利用してファイルを作成します.通常のWindowsのソフトウェアとは多少勝手が異なりますから,よく分からない場合は次の操作を行なって下さい.

  • Meadowを起動
  • C-x C-f(Find file. 「ファイルを開く」と同様.ただし無いものも開ける.保存すると作成になる.)
  • 画面の下(ミニバッファ)にFind file: ~/binなどと表示される
  • Find file: ~/.emacsと入力(~がホームディレクトリを表わす)
  • C-x C-w(Write file, 「名前を付けて保存」に相当)
  • C-x C-c(Meadowを終了)
  • C:\home\.emacsが出来ていることを確認する

ここでC-xなどとありますが,これはCtrl+xという意味です.頻繁に使われる表記なので覚えておきましょう.また,同様の表記でM-xというものがあります.これはWindowsの場合Alt+x,もしくはEsc(離す)xになります.これも同じ程度に頻出しますから覚えておきましょう.

ESSのインストール

ESSはS-Plus,SAS,そしてRといった統計解析のためのプログラムを快適に使うためのEmacsのアドオンパッケージです.

Meadowにこうしたパッケージを追加するのは簡単で,ダウンロードしてきたパッケージを解凍し,Meadowをインストールしたディレクトリの下にあるsite-lispディレクトリにフォルダごと放り込むだけです.

ESSのダウンロードはhttp://stat.ethz.ch/ESS/から行います.

その後,もう少し使い易くするために.emacsに設定を書き込みます..emacsの正体はテキストファイルですから,とりあえずはメモ帳なんかで編集すれば良いでしょう.以下の記述を書いておくと.Rファイルを開いた後,M-x RとタイプするだけでRが起動しウィンドウが分割されます.

(require 'ess-site)
(setq ess-ask-for-ess-directory nil)
(setq ess-pre-run-hook
'((lambda ()
(setq default-process-coding-system '(sjis . sjis))
)))
(set-language-environment "Japanese")
(setq default-input-method "MW32-IME")
(mw32-ime-initialize)
(defun ess:format-window-1 () ;; ESS 起動時window 分割の設定
(split-window-horizontally)
(other-window 1)
(split-window)
(other-window 1))
(add-hook 'ess-pre-run-hook 'ess:format-window-1)
(setq default-frame-alist ;; 外観の設定
(append (list '(foreground-color . "azure3")
'(background-color . "black")
'(border-color . "black")
'(mouse-color . "white")
'(cursor-color . "white")
)
default-frame-alist))

ちなみにESS以外の設定も含まれています.設定例については色々な方の例がWeb上で公開されていますから,Googleなどで検索してみると良いでしょう.

ESSの使用方法

ESSの使用方法についてはRjpwikiのページにまとまっています.そちらを参考にすると良いでしょう.

http://www.okada.jp.org/RWiki/index.php?ESS

Emacs(Meadow)を使えるようになるために

MeadowのキーバインドはWindowsユーザーにはなじみのないものだと思います.これを覚えるのはちょっと大変な作業ですが,EmacsはRのスクリプト作成以外にも様々な用途に使えるエディタですから,覚えて損はありません.

Meadowには操作を覚えるためのチュートリアルが用意されています.これを実行するためにはメニューバーからHelp→Emacs Tutorialとするか,F1 tとタイプするかのいずれかの操作をします.これによりチュートリアルが開始されます(中身はテキストファイルです).最初は30分程度かかるかもしれませんが,1回でもかなりの操作が覚えられると思います.おそらく3回もやれば問題なくMeadowを使えるようになるでしょう.頑張って下さい.