中国学に関する百科事典的存在であり、古典に関わる人名・書名・学術用語などを調べたい時は、『大漢和』と並んで真っ先に参照すべき本です。中国の古典文学や古代思想を専攻する院生は、貯金をはたいてでも(いや、借金をしてでも)買っておくべきです。
各項目の末尾には簡単な参考文献も附記されています。また、巻末の年表も大変便利ですね。
ただし、近現代文学・言語学・歴史方面の事項は、あまり取り上げられていないので、その点は要注意です。
中国文学に関する最も網羅的な事典です。作者・作品・学術用語・雑誌に至るまで幅広く記載されています。
古典のみならず、現代にも紙幅を割いていますので、現代文学を専攻している人は、『新中国文学詞典』と共に、真っ先に参照すべき事典です。
もちろん古典専攻者にとっても、大変有用です。どうやら絶版になってしまったようで、大変悔やまれます。
(4)『中国大百科全書』(全32冊)(中国大百科全書出版社 2008年04月第二版)
中国政府の号令で作成された、中華人民共和国初の本格的な百科事典です。
本文30巻、索引・附録各1巻から構成されています。3万幅の写真や図版及び1,000幅の地図を付しており、約6千万字の説明で6万の条目を収録しているそうです。
なお、初版本は全74巻ありましたが、第二版になって60巻になりました。世界の主要な百科全書の編纂体裁に沿い、中小の条目に力点を置き、平易な文体で全世界とりわけ中国の社会科学・人文科学・自然科学におけるさまざまな文化・知識・学説・見解などを紹介するようにした、とのことです。
ということですから、場合によっては初版本と併用すべきでしょうね。
私個人の印象をいえば、率直に言ってあまり使い物になる事典ではないと思います。ただ、電子版も存在しますので、PCにインストールをしておいても損はないでしょう。
(5)辞海編輯委員会 編 『辞海』(5冊・彩印本)(上海辞書出版社 上海 '99)/4冊本(普及本)もあり。
『中国文学小事典』藤野岩友編(高文堂
'72)/中国文化全書8
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『日本漢文学大辞典』近藤春雄(明治書院 '85)