ザクセン級軌道降下母艦

ザクセン級軌道降下母艦

概要

大洋州連合軍と武装親衛隊が開発した軌道降下母艦。
コンセプトとしては

  • 衛星軌道からの作戦地域への迅速な戦力投射を行う
  • 降下後の各部隊への指揮管制を可能とする広域管制能力
  • 衛星軌道上からの攻撃による降下部隊への支援

これらの要求を低コストで実現させるためにアウグスブルク級標準戦艦の船体を流用、モジュール換装とコンテナユニットを外付けする事で半ば強引に作り上げている。船体の両端に四角いコンテナユニットを吊り下げた不恰好な外見ながら最大搭載で一個大隊を地上へ降下させる事ができ、降下後は大隊に対する戦域管制と軌道上からの支援砲撃を行う事ができるなど、性能は極めて高い。

降下作戦への従事と降下部隊への支援という点を重視した特殊な戦闘艦であり、大洋州連合宇宙軍衛星軌道方面艦隊及び武装親衛隊軌道降下師団にのみ配備されている。

船体構造

アウグスブルク級標準戦艦の両端に降下ユニットを納める格納庫と地上攻撃用の武装コンテナを兼ねた長大なコンテナユニットを吊り下げた簡素な構造。地上部隊への管制を行う為に大型の量子通信アンテナユニットが4基備わっている他、船底部のレーダー・通信機器ユニットが大型化し、後方に尾のように大きく張り出しているのが特徴。

また、その性質上任務によっては大気圏ぎりぎりまで艦を降下させる場合もある。その際の姿勢制御をアシストする目的で大出力のリバーススラスターを船体側面や底部に備えている。設計上はコンテナユニット以外に船体部分は大気圏突入も可能である。

設計の原型に戦艦を用いた為に船体本体部は極めて堅牢だが外付けされたコンテナユニットは脆弱なのが欠点。その一方でレーザー主砲等の戦艦としての武装はそのまま残っている為に対艦戦闘も行う事は十分に可能。そもそもコンテナユニットさえパージしてしまえば、戦艦としての運用も問題ない。

航行性能自体はさほど重視されておらず、総重量が増加したにも関わらず推力は変わっていない為に航行性能は低下しているのも欠点である。

コンテナユニット

両端にアームで接続された大型コンテナ。下部に観音開きの開閉部があり、そこからレールを展開して降下ポッドや情報収集ポッド等を投射する。元々は中型輸送艦の船体に予定されていた物の設計を転用したものであり、それ故に装甲等が備わってないのが欠点である。

コンテナユニットの外縁部分に設置されている半円形のモジュール内には地上攻撃用のレーザー砲が内蔵されている。

降下ユニット

釣鐘のような形状を取った降下ポッド。GNカーボン製であり、内部に貯蔵した粒子を使用したGNフィールドによって耐熱を行い、さらに減速時は粒子スラスターを噴射してパラシュート無しで急減速を行うことが出来る。

機動兵器一個小隊を納めて降下させる事ができ、降下後は内蔵された量子通信アンテナが展開、通信中継ユニットとして母艦とのデータリンクを中継する中継基地としての役割を果たす事となる。

武装

支援砲撃用高出力レーザー砲×4
コンテナユニット外縁部に装備された大型レーザー砲。衛星軌道上から降下部隊の要請に従って支援砲撃を行う事を目的としており、射角は船体下方に限られるものの、戦艦主砲を上回る威力の高出力レーザーを射出可能。指揮官機からのデータリンクに従って目標へ照準、AIによって弾道補正と位置情報の予測を行なって照射、目標を砲撃する。強行降下作戦等の作戦前の『地ならし』などにも利用される。

艦首レーザー砲×6
偏向式レーザー両用砲×14
電磁レールガン×4
対空レーザー砲×12
多目的VLS×20

装備

半自律型統合式支援用AIユニット
多目的複合レーダーユニット
補助用複合センサーユニット
三次元式火器管制センサー
赤外線探査レーザー
新型複合装甲
電磁シールド
ディストーションフィールド
センサー連動式指向性ビームシールド
降下ユニット等内蔵コンテナユニット
最終更新:2013年02月17日 23:54