アーヴによる人類帝国

アーヴによる人類帝国


概要


平行宇宙ABHに星間国家のひとつ。
いまのところ、ABHの中ではUPW (United Parallel World)と交流のある唯一の国家である。
1500ほどの有人星系と2万以上の半有人星系を統治する。
首都は帝都ラクファカール。
「アーヴによる人類帝国(フリューバル・グレール・ゴル・バーリ)」、通称「帝国(フリューバル)」とも称される。


帝国(フリューバル)の社会構


階級としての“アーヴ”

アーヴという言葉には二通りの意味があり、社会階級としての意味と人種(生物学的)としての意味。
この二通りがある。
ここでは階級としてのアーヴを説明する。
人種としてのアーヴは左のリンクを参照。

帝国の法律上は皇族(ファサンゼール)・貴族(スィーフ)・士族(リューク)の総称。
つまり地上人でも、功績によって士族や貴族に取りたてられればアーヴとして扱われるが、子孫にその爵位(スネー)を継がせたければ、遺伝子操作により生物学的なアーヴとしなければならない

皇族(ファサンゼール)

建国帝ドゥネーと、その兄弟姉妹や子女の子孫であり、「アブリアル」の氏姓と「ネイ」の姓称号(サペーヌ)を持つ八王家(ガ・ラルティエ)に属する帝位継承権を持つ者。
軍役に就く義務を負い、同世代の皇族の中で最初に帝国元帥(ルエ・スペーヌ)まで昇進できたものが皇太子(キルーギア)になり、同時に他の皇族は予備役編入となる。
なお、各王家の長はそれぞれ帝都ラクファカールにある八つの門の一つと、それに(平面宇宙側で)近接する多数の門からなる王国に封じられている。
王家の長以外の皇族は、通常どこかの恒星系を領地(リビューヌ)として与えられ、貴族爵位を持つ。
たとえばラフィールは子爵である。
なお、皇帝は「アブリアル伯爵」の爵位を持つが、これは帝都ラクファカールの領主、という立場であり、実質上皇帝としての称号である。
皇族は、全員が生物学的なアーヴであり、「アブリアルの耳」を持つ。

貴族(スィーフ)


原則として、恒星系を領地として持ち、世襲でそれを統治する者で、領主(ファピュート)とほぼ同義である。
実際には領地持ち貴族の方が少ない。
皇族から分かれた家は「ボース」、帝国成立時からある貴族の家は「アロン」、帝国成立後に貴族となった家は「スューヌ」の姓称号を持つ。
爵位は上位より大公爵(ニーフ)・公爵(レークル)・侯爵(レープ)・伯爵(ドリュー)・子爵(ベール)・男爵(リューフ)がある。
アーヴの爵位は、根源氏族直系の長を表す大公爵以外は領地の状態に由来しており(詳細は後述)、それゆえ地球上に存在した爵位のように貴族の階級別栄誉称号ではない。

[大公爵(ニーフ)]
皇族であるアブリアルを除いた根源二八氏族(アーヴのもっとも祖先からの家系)直系の一族の長のみに与えられる。
領地の規模は様々であるが、必ず領民が住む地上世界(邦国(アイス)と呼ぶ)を含んでいる。

[公爵(レークル)]
侯爵の中で、特に大きな功績があった者が昇格する。
生まれの血筋に関係なく、帝国内で誰もが到達可能な最高位である。
ただし、実際に到達するのは極めて困難である。

[侯爵(レープ)]
領地内に、領民が住む地上世界を持つ。
通常、領地内の領民数が1億人を超え、なおかつある程度以上の領地経営の手腕が認められていることが必要。

[伯爵(ドリュー)]
領地内に地上世界を持つが、領地内の領民数は1億人以下か、領地経営の手腕が不十分である場合。

[子爵(ベール)]
地上世界を持たず、領地はすべて無人の所領(スコール)。
ただし、環境改造すれば居住可能になる惑星を領地に持ち、そうした惑星を開拓して帝国の拡大に貢献することが期待される。

[男爵(リューフ)]
領地に地上世界を持たず、また環境改造しても居住可能とできる惑星を持たない。
恒星エネルギーを利用した反物質燃料(ベーシュ)の生産や、無人惑星(小惑星やガス惑星など)から鉱物資源ならびに推進剤(ヨーズ。水が使われる)を採掘し、それらを売ることで生計を立てる。

地上世界を領有する貴族(大公爵、公爵、侯爵及び伯爵)を「諸侯(ヴォーダ)」と呼ぶ。
領主の収入は、無人惑星の鉱物資源採掘権、恒星周辺における反物質燃料の生産権を利用した生産物の売却益で、さらに諸侯の場合、他星系との星間交易権の独占による商取引での利益がある。
これらの「領地経営による収入」については、帝国から課税される(帝国への納税は貴族の高貴なる義務であり、中世・近世の実際のヨーロッパ貴族が免税特権を持っていたのとは逆である)。

貴族の子弟が爵位を継ぐには、翔士として最低10年(翔士修技生である期間を含めると13年)、星界軍へ奉職することが義務づけられている。
また、領地を持っている場合、星界軍に所属している間は無給である。

領地を持たない貴族も存在し、むしろこちらの貴族の方が多い。
本来は領地を持つ世襲の貴族であったが、敵国の侵略などにより領地を奪われた貴族と、皇族から離籍した公子(皇帝にならなかった皇族や王族の子女)、領地を持つ貴族の子女、領地を持つ貴族の傍流で「公子」という爵位のみ継承する貴族、一代限りの貴族(星界軍や帝国政府で特に高い地位に達した国民、官僚、軍人などで、称号には「帝国(ルエ)〜」の後に公爵以下の爵位がつく)がある
また、上記の一代限りの貴族が領地を賜って、世襲の貴族になる場合もある。

諸侯は約1600家で、家族を足しても2万人足らず。貴族全体では20万人ほどである。

士族(リューク)


皇族、貴族以外のアーヴ。
星界軍の階級に応じて、一等から五等の5階級から成る「勲爵士」と呼ばれる身分を持つ。
提督など、より高い軍位階に達した場合は、一代限りの貴族爵位を持つ場合がある。
また、星界軍に入らずとも、官僚としての功績によって国民から士族になる場合もある。
帝国成立時からある士族の家の祖先は根源二九氏族に連なり、「ウェフ」の姓称号を持つ。
帝国成立後に士族となった家は「ボルジュ」の姓称号を持つ。
なお、領地を持たないため、帝国から課税されることはない。約2500万人ほど。

地上人(アーヴではない純粋な人間)


国民(レーフ)]
星界軍従士や貴族の家臣などとして働く者。
ただし上記の通り、功績次第では士族や世襲貴族への栄達も可能である。
官僚になるアーヴが少ないこともあり、歴代の帝国宰相は地上出身者が多い。
領地を持たないので、帝国から課税されることはない。
約10億人。

領民(ソス)]
地上世界(ナヘーヌ:有人惑星)で生活する者。領民政府(ソメイ・ソス)の統治下にあり、大気圏から出ない限りは完全な自治権を持つ。
課税に関しては領民政府が課すものであり、帝国は関与していない。
星系内のみを航行する非武装の宇宙船であれば、領主の許可があれば保有できる。
約9000億人。

アーヴから遺伝子調整の情報を提供された領民政府も存在するが、アーヴの特色である空識覚器官(フローシュ)だけは禁止されており、空識覚器官を持つ領民は国民にすらなることはできない。
なお、国民と領民は所属(帝国か領民政府)が違うというだけで、上下関係はない。