高濃度圧縮粒子バーストエンジン アルスヴィズ・エンジン Alsvid

高濃度圧縮粒子バーストエンジン  アルスヴィズ・エンジン  Alsvid

概要

大洋州連合国営兵器産業廠と武装親衛隊技術総本部が共同開発した大出力推進エンジン、実際の製造は傘下企業のBMW社が行なっている為に名称はBMW003/GNと称されている。従来のGNスラスターの発展型にあたり、機体の動力炉である太陽炉から生み出されるGN粒子を噴射して推進力を生み出すという原理は従来と変わりない。

本来はATTSF-Y02A ノスフェラトゥ Nosferatuの試験運用のデータで得た高濃度圧縮粒子の推進システムへの転用結果を元に、次期主力可変機用の推進機関として開発された大推力推進機関である。その高性能ぶりに目をつけた武装親衛隊及び大洋州連合軍上層部の指示で可変機用以外にも戦術機等の機動兵器に搭載可能なモデル、挙句には戦艦用の超大型仕様など基本原理を同一とした数々のバリエーションが開発されている。

『アルスヴィズ』とは北欧神話に登場する馬であり、太陽を牽引しているとされている。「快速」または「あらゆる力の要求にこたえる者」という意味を持っている。

構造

その最大の特徴は大火力兵器に用いられる事が多かった高濃度圧縮粒子を推進用に転用した事である。従来のGNスラスターは太陽炉から供給されたGN粒子をそのままスラスターから噴射する事で推進力を生み出す簡易な構造となっていたが、BMW003/GNの場合は旧世紀からのジェットエンジンに近い構造を採用している。

太陽炉で生成されたGN粒子は従来のジェットエンジンで言う圧縮機に当たる部分へと送り込まれるが、この圧縮機内部にはエンジンユニット内のGNカーボンに充填された粒子によって常時GNフィールドが展開されており、このフィールド内で供給されたGN粒子を圧縮する事で高濃度圧縮粒子へと変換する。そうして生成された高濃度圧縮粒子を燃焼室に例えられる粒子加速帯ユニットで一気に加速してノズルから噴射する事で多大な運動エネルギーを生み出すというのが基本原理である。

アルスヴィズ・エンジンを採用した跳躍ユニットや推進機関は一般的にノズル部分からF.B.Lのそれを転用した開放型粒子加速帯(フィールド・バレル)を展開可能である事が大半であり、余剰粒子を蓄積させておく事ができる。この余剰粒子を任意のタイミングでフィールド・バレルから噴射する事で一種のアフターバーナーとして用いる事も可能である。また、フィールド・バレルによってノズルから噴射されるGN粒子とその運動エネルギーのベクトルを自在に変更可能であり、非可動型のノズルでありながら推力偏向ノズルとしての能力を持っている。フィールド・バレルは一種の非実体の推力偏向ノズルであり、当然本来のノズルは非可動型故に従来の推力偏向ノズルよりも軽量かつ構造も簡易でメンテナンスも容易という利点がある。また、真下にフィールド・バレルを展開して真下に推力を向ける事で航空機ならばいかなる機種であっても垂直離着陸が可能となっている。

GN粒子の特徴として、『斥力を生み出して無制限に加速し続ける事が可能』という特性がある為に『最高速度の制限がない』という点では従来のGNスラスターと違いはない。ただし、そもそも生み出される運動エネルギーが従来型と比較して大きく勝る為に加速性能・瞬発性能という面では圧倒的な差をつけているとされている。また、GN粒子自体の熱量は極めて低い為にどれだけの高出力であっても赤外線等で探知される可能性は極めて低いという利点を持っている。

欠点は推進器自体の構造の複雑化と製造コストの増大が挙げられている。ただし、内部に常時粒子フィールドを展開するという構造上、被弾や損傷に極端に強く、推進器への被弾が致命傷とはなりにくいという副次的効果を持っている。