ロス級巡察艦

ロス級巡察艦


概要


星界軍の952年においての最新鋭艦。
主力の巡察艦とされているビルシュ級巡察艦に比べ、その性能を維持しつつも小型化に成功している。
ただし、本格的に量産される前にカウ級巡察艦に主力を譲ったため、建造数は少ない。


巡察艦


通常空間戦における星界軍の主力戦闘艦。
単艦で惑星を溶岩の塊にできるほどの攻撃力と強固な装甲を全長1キロ少々の細長い艦体に秘める。
攻撃兵器としては、艦首と艦尾に電磁投射砲を持ち、機雷および可動式反陽子砲、凝集光砲を装備し、船体を包む防御磁場と船体表面を覆う結晶陶質が強靱な防御力を発揮する。

巡察艦は偵察分艦隊(ヤドビュール・ウセム)の主戦力をつとめる。
軍事にうとい者は軽武装の補助部隊を思い浮かべがちだが、その実態は大きく異なる。
偵察分艦隊は敵意に満ちた領域を力任せにのぞきこむのを使命とする、強行偵察を任務とした艦隊である。
鈍重な戦列艦(アレーク)や非力な突撃艦(ゲール)は足手まといになるだけで、作戦部隊はすべて巡察艦(レスィー)で編成される。
随伴する補給艦(ディーホスフ)も、巡察艦並に小型のものでそろえられており、機動性、破壊力ともにすぐれている。
戦列艦や突撃艦、護衛艦中心の艦隊が偵察分艦隊の突撃を許すと一方的な展開となりやすく、これを蹂躙戦と呼ぶ。


設計・運用思想


前級のビルシュ級よりも質量において約2割減している。
平面宇宙では艦の質量のみが機動性に影響する以上、これは非常に重要な点である。
ただし、性能はビルシュ級に劣らず、機雷搭載数など一部項目はビルシュ級を凌駕している。

電磁投射砲はビルシュ級から引き継ぎ、外装式としている。
そのため、長大な電磁投射砲はかなり目立ち、後発のカウ級巡察艦との外見上の大きな違いとなっている。


構造


従来型の巡察艦と同様に居住性を考慮された構造となっており、突撃艦のような小型艦と比較して乗員にストレスを与えにくい。
なお、巡察艦のような大型艦の共通の特徴として、員数外乗員が取り込むことを見込んで居住施設には多数の余裕を見込んだ設計がされている。


装甲


巡察艦の装甲は分厚い結晶陶質にて構成される。
結晶陶質とはアーヴの宇宙艦船に広く使われる装甲材のひとつで、いわゆるセラミックと粒子化された炭素繊維の複合材である。
結晶化されたセラミックはレーザーの照射を受けると、装甲の内部で結晶構造体がレーザー光を回折・散乱させ吸収することでレーザーによる被害を減衰させる。
普段は塗料に隠れて見えないものの結晶陶質自体は強い光をあてると複雑に色合いがかわる(いわゆる宝石やシャボン玉のような構造色である)のが確認できる。
ある程度厚さがないとレーザー減衰効果は期待できないものの、それを抜きにしても軽量さと堅さ、耐熱性をあわせ持っている。


電磁投射砲(irgymh:イルギューフ)


巡察艦の主砲は電磁投射砲(irgymh:イルギューフ)であり、このロス級巡察艦も例外ではない。
弾頭を光速の1%にまで電磁加速して射出する。
射出された弾頭は無秩序噴射で弾幕をかわした後、残りの推進剤で最終加速して目標に衝突する。
弾頭はデータリンク機能を持ち、味方艦や同時発射された弾頭と情報交換することでより精緻で高度な敵艦の分析による目標捕捉がおこなえる。

弾頭を使い分けることができるのも特徴で、反物質を起爆剤に利用した純水水爆の核融合弾、主に対地精密攻撃に使われる質量弾、演習弾がある。
反動が大きいため、発射時は艦内に警告音が鳴る。
本級では艦首方向に4門、艦尾方向に2門設置している。


機動時空爆雷


時空泡発生機関と対消滅機関を備える無人兵器。
通常宇宙、平面宇宙問わず移動でき、対消滅による爆発で攻撃目標を破壊する。
反物質をいつも搭載していては保守上の危険があるため、使用の度に燃料を磁気閉込容器に供給する。
一旦艦外に射出すると回収がほとんど不可能になるため、帝国軍では射出に関して細かい規定を設けている。

所持できる弾数は限られており、多用はできないものの巡察艦のもっている武器のなかでもっとも強力なもののひとつ。
防御磁場を装備して耐久力も高く、巡察艦の対空砲や副砲も耐えるときがある。
対空迎撃能力が限らている突撃艦級なら2基差し向けることでほぼ確実に葬ることが可能で、巡察艦級でも迎撃に失敗し直撃すれば蒸発は免れない
本級では前級ビルシュ級より増えて、10基となっている。


機関


主機関には対消滅炉を使用している。
水と反物質を衝突させて、物質の質量をエネルギーに変えている。
巡察艦の機動力、打撃力、耐久力すべての要である。
対消滅炉自体は帝国全体で広く使用されているものと変わらない。


防御磁場


艦の周囲に磁場をはることで光学兵器や粒子兵器のエネルギーを偏向・分散させる防御兵装。
凝集光砲や反陽子砲に対して有効であり、巡察艦も一撃で沈める威力を持つ大出力の反陽子砲さえ被害を限定的なものにとどめることができる。
ただし、完全に攻撃を防御しきることは難しく、防御磁場が作動している段階でも艦体に多少の被害を受けることがある。
攻撃を受け続けると防御磁場は臨界をむかえて消滅する。


艦体制御


思考結晶と呼ばれる、いわば鉱物状の光子量子コンピューターを使用する。
艦内にコンピューターネットワークを張り、艦体を制御する。



[武装]
356cm電磁投射砲×4
可動型反陽子砲×1
12.7cm可動型凝集光砲×40
機動時空爆雷×10

[推進機関]
反物質反応炉

[装備]
重力制御装置
防御磁場

[艦載機搭載機数]
短艇
連絡艇


バリエーション


ロス級巡察艦 分艦隊旗艦向け仕様

巡察艦にはそれぞれ分艦隊旗艦用に司令部施設を増設した専用の巡察艦が生産されている。
ロス級巡察艦にも分艦隊向け仕様のものがある。
艦名は不明。

ロス改級巡察艦


HWVD搭載型波動エンジンとその関連技術を導入された巡察艦。
平行宇宙航行能力を持つ以外に超長距離連続ワープによる銀河間航行も可能である。
UPW向けにも建造されており、それはUPW側からは金剛級戦艦として区別されている。
詳細はリンク先を参照