空間艦上攻撃機DMB87<スヌーカ>

空間艦上攻撃機DMB87<スヌーカ>

概要

空間格闘戦闘機 DWG262<ツヴァルケに代わる安価な航空戦力を求めた武装親衛隊の思惑の一致によって共同開発された複座式感情爆撃機。より正確に言うなら旧式化していた同名のガミラスの艦上爆撃機を流用した近代化改修仕様というのが正しい。
同様の開発経緯を辿ったものとして空間雷撃機FWG97<ドルシーラ>が存在する。

コストの増大を嫌った両軍の意向もあってツヴァルケと異なり、新技術の投入は抑えた手堅い設計となっているのが特徴。それ故に艦載機として重要な整備性・堅牢性に秀でており、将来的な改修に備えた冗長性にも優れている。

その低空安定性と優れた攻撃能力、爆弾を投棄した後ならば空戦も可能となる運動性能を高く評価され、ガミラス・武装親衛隊・大洋州連合の三者で制式採用されている。

機体構造・外見

中翼配置の逆ガルウィングという一見すると前時代的な独特の外見。垂直尾翼はある程度のステルス性を意識して斜め配置となっている無尾翼機。

エンジンは小型太陽炉を二基配置した双発式。さすがにツインドライブ化はしていないものの、小型とはいえ太陽炉を二基搭載している事で総出力自体は航空機としては破格。機体そのものは軽量小型な為に推力重量比に優れており、軽快な運動性と優秀なダイブロール能力は爆装していない状態ならば制空戦闘機に対抗できるほどである。実際、最前線では防空戦闘機として利用している例も見られる。

機首には多目的ミサイルランチャーを内蔵したエラのような出っ張りがあり、その他に機首下部には複合レーダーユニットを内蔵した構造物が存在している。特に特異な構造となっている機首は急降下時には独特の気流を発生させる事でサイレン音のような風切り音を発する。重力下での試験運用の為に欧州でのAEUとの国境紛争やロシア総督府との会戦で投入された際には敵地上軍に対して高い威嚇効果を発揮するという思わぬ副産物となっている。

機体構造としては装甲素材はGNハイブリッドフレームと同様のGNカーボンとサイコフレームの併用方式。急降下及び引き起こしの際に機体にかかる荷重に耐える為に主翼等機体の一部にセンサー連動式のPS装甲素材を採用。ただし、爆装時の急降下は場合によってはPS装甲への電力供給制御システムの反応速度を瞬間的に上回る程高い域に達し、設計限界を超えた機動を引き起こす事が多い。そうした場合に備え、機体の運動速度がある一定の域を超え設定値を上回る負荷が掛かった場合、フェイルセーフ機構が発動し、予備電力を活用して内部フレームのPS装甲強度を瞬間的に極大値まで引き上げて機体への負荷を大きく軽減する機構を取っている。これにより軽量小型の機体でありながら極めて堅牢な機体構造を有しており、かなりの無理が効く攻撃機となっている。

主翼にはコスト面の問題から空間格闘戦闘機 DWG262<ツヴァルケ>で採用された磁性制御型可変翼は採用されていないが、同様にマッスルフレーミングと形状記憶合金を組み合わせた自動空戦フラップを装備しており、旋回性能は良好となっている。

アビオニクス

本機のレーダーはツヴァルケと同様にガリウム素子を採用したハイパワーレーダーを採用。また、コンフォーマル・フェーズド・アレイ・レーダーを装備している点も共通である。対艦兵装に使用する攻撃用レーダーは各種補助センサーと組み合わされて機首下の構造物に収納されている。機首のヒゲのような二対の構造物は地形追従レーダーとなっている。

データリンクシステムは従来の大洋州連合及び武装親衛隊の機動兵器に共通の統合戦術情報伝達データリンクシステムに攻撃機向けに機能を追加した物を採用。これは敵艦に対して命中した魚雷・爆弾等の数量と命中箇所をデータリンクで集計、そこから敵艦の状況を判定して情報を共有するもの。特に地球圏の仮想敵国の艦船については公表されているデータや鹵獲した艦から得ている情報を基に現状の損傷状況を推測。対空砲や防御システムの損傷箇所を割り出して全軍で共有する事で『対空砲火の薄い空域』や『消火システムが機能していない箇所』を判断する事でより効率的な攻撃を行うことを意図している。

武装・装備

13ミリ機関銃×2(機首)
7.9ミリ機関銃×10(翼内)
空対艦ミサイル×2(翼下)
七連装ロケット弾発射機×2(機首)
連装レーザー銃塔×1(機体上部)

航宙爆弾×6(翼下)
新規に開発された対艦爆弾。ミサイルのように投下後はGN粒子を噴射して目標へ推進していく。弾頭の先端は高振動ブレードと同様の素材で構成され、敵艦に命中すると同時に起動して船体に突き刺さり、その後に遅れて信管が起動する事で船体内部にまでダメージを与えることを目的としている。

バリエーション

本機はブロック構造をとっており、パッケージ化されたオプションを装備する事で仕様の変更が可能。
前線用の改修キットも多数存在している。

G型

翼下にガンポッドとして30mmガトリング砲を装備した対戦車攻撃機仕様。愛称は『大砲鳥(カノーネンフォーゲル)』。低空での近接攻撃支援の際の対空砲火から乗員を保護する為に装甲板が追加装備されている他、GNフィールド展開用にGNコンデンサーが増設されている。
最終更新:2015年06月15日 22:21
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