第2話【自由】


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

フェーナ領・エレクトラの森

奴隷「な、なんだ?こんなところに集められて・・・」
奴隷「何が始まるんです?」
奴隷「わかんねぇよ!」
アルベルト「よし、静かにしろ!」
奴隷「だ、旦那様・・・これは一体・・・」
アルベルト「デズム、頼む」
デズム「俺が君たちを自由にしよう」
奴隷「じ、自由?」
デズム「そうだ。このアルベルトからここにいる50人の自由を俺が買う」
奴隷「ど、どういうことです?」
デズム「やってもらいたい仕事がある。それが終われば君達の役目は終わる」
奴隷「その仕事ってのは?」
デズム「フェーナ領領主アデス・ロンダートの首をとる」
奴隷「え!?」
奴隷「う、嘘だろ!?」
デズム「嘘ではない!綿密な作戦がある。君達が参加することでこの作戦は必ず成功する」
奴隷「失敗したときは!?」
デズム「皆仲良く首がなくなる」
奴隷「旦那様は承知しているのですか?」
アルベルト「奴隷を買った人間がどう奴隷を使うかはそいつの自由だ。最もこの作戦には俺も参加するがな」
奴隷「何故そこまでして・・・」
デズム「この国では奴隷も平民も大した差なんてない。結局俺たちは言いようにされる。君達だって生まれながらに奴隷じゃなかったはずだ。この国の民もいると思うがガリア王国とその周辺国から来た人もいるはずだ。その頃と今を比べて何か変わったか?」
奴隷「確かに・・・俺たちはガリアでも・・・」
奴隷「俺は貴族の不当な裁判で奴隷になっちまった・・・」
奴隷「根本的に何もかもおかしいんだよな」
奴隷「そうだ!俺たちは貴族のいい道具じゃないんだ!」
デズム「この国の最初の王は元々は民だった。平民だ。その平民がこの国の礎を築いたんだ。次は俺たちがこの国を変えていくんだ!」
奴隷「お、俺も・・・」
デズム「ん?」
奴隷「俺も・・・自由・・・貰えますか?」
デズム「アルベルト、見たところ彼はまだ子供のようだが」
アルベルト「見た目は子供だが大人並みによく働く。それに今は大人だの子供だの言える状況か?」
デズム「君、名前は?」
奴隷「な、名前?」
アルベルト「そいつは戦争孤児でな。特に名前を与えられずに育ったらしい。前の主人はこいつを番号でしか呼ばなかったらしい」
デズム(そうか・・・俺も一歩間違えればこの子と同じ・・・)
奴隷「・・・名前ないです」
デズム「俺がつけよう。君の名前はリバティだ」
奴隷「リバ・・・ティ」
デズム「古の国の言葉で自由という意味だ」
リバティ「自由・・・」
デズム「名前に恥じない働きを期待するぞ。アルベルト!蒼の騎士団も集めてくれ!革命は・・・今夜だ」

フェーナ領 ビートの館

デズム「今夜がその時だ」
ビート「本気なんだな」
デズム「ああ」
ビート「・・・そうか」
デズム「領主に報告するか?」
ビート「そんなことはしない。お前の作戦にも協力する」
デズム「いいのか・・・?」
ビート「今この領地に必要なのは正しき行いをする領主だ。お前にその領主の器がないなら・・・俺が斬る」
デズム「それで構わないさ」
ビート「で、俺の役割は?」

フェーナ領 アデス・ロンダートの館

兵士長「ビート様・・・このような時間にどうなされました」
ビート「極秘の任務だ。兵を集めてくれないか」
兵士長「どうなされたのです?」
ビート「・・・わかったよ。だが混乱のないように他の者には他言無用だ」
兵士長「わかりました」
ビート「近頃この界隈を騒がせていた賊の穴蔵がわかった。そこに襲撃をかける」
兵士長「アデス様はなんと?」
ビート「賊の一件はこのビート・ゲットバック・ハリスンに一任されている。それにこの時間だ。アデス様を起こすこともあるまい。速やかに作戦を終わらせるぞ」
兵士長「了解しました。兵の数は?」
ビート「相手の規模は50人ほどだという。兵士長、君なら何人連れて行く」
兵士長「そ、そうですな・・・50人相手ならば150人が妥当かと」
ビート「この館の警備はどのくらいいたかな」
兵士長「200人ですが・・・ここの警備をまわすのですか?」
ビート「他から集めていたのでは時間がかかりすぎる。その間に賊に気取られてはまずい。ここの警備兵ならばすぐに出撃できるだろう?」
兵士長「確かにそうですが・・・」
ビート「安心しろ。全責任は私がとる」
兵士長「は、はぁ。わかりました」
ビート(俺は役割は果たしたぞ。デズム・・・あとはお前に任せる)

フェーナ領・エレクトラの森

アルベルト「そろそろか・・・。お前達、今から団体さんが来るぞ」
盗賊「へっへっへっ!ぶちかましたりましょうぜ!」
アルベルト「多勢に無勢だ。適当に合わせてとっとと逃げるぞ」
盗賊「わかりやした!」

ビート(あれがデズムの言っていた蒼の騎士団か・・・)
兵士長「よし!賊を見つけたぞ!!徐々に包囲しつつ退路を・・・」
ビート「待て!思ったより人数が少ない!何かの罠の可能性もある!」
アルベルト(ハリスン家の坊やめ。いい演技しやがる)
ビート「前列50人で様子を見る!残りは後方で待機せよ!」
アルベルト(向こうは重装兵ばかりだな・・・適当にやりあったら比較的軽装のこちらは逃げやすい・・・これも坊やの手腕かい)
兵士長「突撃せよ!!」
アルベルト「お前ら!!くるぞ!!!」

フェーナ領 アデス・ロンダートの館

???「アデス様、起きてください」
アデス「ん・・・ぐむ・・・」
???「アデス!賊がきたぞ!!」
アデス「ん!!がっ!!ぞ、賊はどこだ!!・・・デズム!?貴様ここで何をしている!?そうか!賊か!?賊はどこだ!」
デズム「あなたの目の前に」
アデス「ふざけているのか!貴様!!」
デズム「私は本気です」
アデス「き、貴様!!使用人が!!ワシに刃を向けおるか!!」
デズム「大勢の民を苦しめた報いを受けろ!」
アデス「警備の兵は何をしておるのじゃ!!誰か!!だれかああ!!」
デズム(ビートの引き連れた150人がアルベルトたちを追っている。残りの50人も奴隷50人がひきつけている。今ここにいるのは・・・)
アデス「や、やめてくれ!!うわあああ!!」
デズム「俺とお前だけだ!!!」

ドスッ


第2話【自由】完
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。