髪、切ろうと思うの

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<p>355 遅筆屋 ◆3mclWd6jX. sage 2008/04/08(火) 11:32:18 ID:vnxdTy8P<br />
寝起きに思いついた小ネタ。他の職人さんとかぶったらすんません。<br />
SS嫌いな人はNG指定して下さい。</p>
<p>　『髪、切ろうと思うの』<br />
　卒業も間近なある日のこと。<br />
　眞一郎は比呂美に呼び出されて彼女のアパートにやってきていた。<br />
「で、話しって？」<br />
　もてなされた紅茶を一口飲んでから、眞一郎が尋ねる。<br />
「あのね……」<br />
　と、少し口ごもってから比呂美は自分の髪に触れた。<br />
「髪、切ろうと思うの」<br />
「え？」<br />
　驚いた。幼い頃からずっと伸ばしてきた綺麗な長髪は、比呂美の魅力の一つでもあるのに。<br />
「なんで？　もったいないよせっかく伸ばしてきたのに。<br />
　……俺、比呂美の長い髪好きだぞ？」<br />
　自分が気付かぬ間に髪を切りたいと思わせるよな嫌な事をしてしまったかと思い、眞一郎は思いとどまるように説得した。<br />
　が、比呂美の意思は固いようで、<br />
「私も切ろうとは思ってないんだけど、やっぱりこれからのこと考えると切らなくちゃダメかなって……」<br />
「……？」<br />
　どうにも比呂美の言わんとすることが理解できない。<br />
　不可思議そうな顔をする眞一郎の鈍感さに、比呂美は相変わらずなんだからと苦笑い。<br />
「赤ちゃんできちゃったみたい……♥」<br />
　ほんのりと頬を朱に染めて、比呂美は嬉しそうに言った。<br />
　その一言に眞一郎は頭の中が真っ白になってしまった。<br />
　だが、じっとこちらを見つめて言葉を待つ比呂美に、何か、何か言わなくてはとあれやこれやと考え――<br />
「え、えっと……結婚してくれるかっ？」<br />
「…………………」<br />
　もっと他にいろいろ言うことがあるんじゃないの？　と比呂美は思うのだが、こういう所が眞一郎らしくて、<br />
「はい……♥」<br />
　と、何の趣もないプロポーズに笑顔で応えるのだった。</p>
<p>以上っす。では後日談（エロあり）書き作業に戻ります。</p>
<p> </p>
<p>358 名無しさん＠お腹いっぱい。 sage 2008/04/08(火) 11:55:29 ID:+BDdvbOz<br />
&gt;&gt;355<br />
プレイに邪魔だから断髪するのかと思ったらおめでたでしたか、さすがです比呂美さん</p>
<p>後日談も早く書き上げるんだ！</p>
<p> </p>
<p>365 名無しさん＠お腹いっぱい。 sage 2008/04/08(火) 13:16:10 ID:ZRgAgKkI<br />
&gt;&gt;355<br />
誰かと思えば保管庫トップの人気の人気SS書いた人じゃないっすか<br />
あれすごいよかったですよ！住人だったんですねー<br />
続き期待してますよ</p>
<p><br />
参考：遅筆屋氏の過去作<br /><a href="http://www39.atwiki.jp/true_tears/pages/25.html">http://www39.atwiki.jp/true_tears/pages/25.html</a></p>