変わるもの、変わらないもの

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負けるな比呂美たんっ! 応援SS第8弾 『変わるもの、変わらないもの』 比呂美  「眞一郎くん、今、いいかな?」 眞一郎  「なに。」 比呂美  「あのね、眞一郎くんはずっと私のこと名前で呼んでくれてるよね『比呂美』って。」 眞一郎  「ああ。」 比呂美  「そのことなんだけど…」 眞一郎  「あ、悪い。」 比呂美  「え?」 眞一郎  「もう、子供じゃないもんな。えーと『湯浅』って呼んだ方が良かったか?」 比呂美  「ち、ちがうの。そうじゃなくて、今までどおり呼んでくれていいんだけど…。」 眞一郎  「そうなのか?」 比呂美  「いつまでそう呼んでもらえるのかなって思って…。」 眞一郎  「いつまでって?」 比呂美  「人は立場が変わったりすると呼び名も色々変わるよね?」 眞一郎  「そうだな。」 比呂美  「眞一郎くんは私のことこれから先もずっとずっと『比呂美』って呼んでくれる気持ちはあるか       な?」 眞一郎  「それって、どういう…」 比呂美  「私今とってもドキドキしてるの。恥ずかしくて今ここにこうして立ってるだけでやっとなの。」 眞一郎  「う、うん。」 比呂美  「だから、きちんと答えて欲しいの。」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「あのね、今、いろんな事が起きてて私すごく混乱してるの。」 眞一郎  「比呂美?」 比呂美  「だから何か信じられるものが欲しいの。」 眞一郎  「…。」 比呂美  「こんな理由でこんな事訊いちゃいけないのは解ってるんだけど 私…。」 眞一郎  「…。」 比呂美  「先のことは分からないけど、少なくとも今の眞一郎くんの気持ちでいいから…」 眞一郎  「…。」 比呂美  「私、いつかこの先 眞一郎くんの事、別の呼び方で呼んでいい日が来るかもしれないって       期待してもいいのかな?」 眞一郎  「それは…」 比呂美  「…。」 眞一郎  「…ごめん…。」 比呂美  「え…」 眞一郎  「…。」 比呂美  「やっぱり 私じゃ…」 眞一郎  「ちがう!違うんだ! 比呂美のそんな気持ちを薄々気付いていながら比呂美を不安な気       持ちにさせたままいたんだって思うと。 」 比呂美  「眞一郎くん? 気が付いてくれてたの?」 眞一郎  「うん、自信はなかったけど、もしかしたらくらいには…」 比呂美  「ホント? 私の気持ち、無意味じゃなかったのかな?」 眞一郎  「無責任な発言が許されるのなら俺も比呂美の事好きだ。」 比呂美  「眞一郎…く ん?」 眞一郎  「比呂美の事ずっと見てた、だけど比呂美はまぶしくて なんだか 遠くて…。」 比呂美  「眩しい? 私が? 嘘。」 眞一郎  「比呂美は何でも出来る優等生だし、それにだんだん綺麗になっていくし… 眩しくて…。」 比呂美  「私の事そんな風にみてたの?」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「私、ただの女の子だよ。中身は小さい時となんにも変わってない 怖がりの…。」 眞一郎  「比呂美。」 比呂美  「小さかったときの事覚えてるよ、眞一郎くんが『覚えてるか』って言ってくれた事、今でも昨       日の事のように全部覚えてる。」 眞一郎  「比呂美。」 比呂美  「私ね、あの時と一緒だよ、あ、ううん、    違う。」 眞一郎  「比呂美?」 比呂美  「ごめんなさい、もう今はあの頃の私なんかじゃない。大切な人たちや自分にもずっと嘘つ       いてる。」 眞一郎  「嘘?」 比呂美  「うん。 なんでこんなことになっちゃったのかな。 もういやだ…。」 眞一郎  「比呂美、 比呂美の嘘がどんなもので何の為のものかは分からない。俺もまだまだ子供で偉       そうなこと言えないけど、手伝うよ、一緒に本当のこと取り戻そう。」 比呂美  「眞一郎くん…。いいの? 私、ずっと嘘ついてた、本当は私もずっとずっと眞一郎くんのこと       大好きだった。」 眞一郎  「比呂美が嘘つきなら俺だって嘘つきだ、比呂美に好きって気持ちを隠したまま傍にいた。」 比呂美  「それは嘘にはならないよ。」 眞一郎  「いや、家の中での比呂美とか、もっときちんと見て考えていかなきゃいけなかったのに、       比呂美がいいんならってずっと見えない振りしてた。」 比呂美  「ううん、いいの。おばさんの事はいいの。私のために親子喧嘩なんてしてるとこなんか見た       くない。」 眞一郎  「でもな! そういう訳には 」 比呂美  「あのね、私、お母さんが亡くなって 一人になって初めて分かったの。 お母さん、居なく       なったらもう二度とご飯を作っても らったり、叱られたり、喜んでくれたり、いろんなことしてもら       えないんだよ?」 眞一郎  「比呂美…」 比呂美  「おばさまとはなるべく仲良くしてあげて、 ね。」 眞一郎  「分かった、なるべくそうする。 けど比呂美につらく当たってるようなら そのときは別だ。」 比呂美  「じゃあ なるべくそうならないようにするね。」 眞一郎  「比呂美…」 比呂美  「もう、大切な人を失いたくないの、眞一郎くんだけなの もう 私…」 眞一郎  「比呂美、俺、こんなに悔しいと思った事はない。情けないと思ったことはない。眼の前の比呂美が       こんな思いしてるのに 何に もしてやれなかったなんて…」 比呂美  「ううん、いいの これは私の勝手な想いだから。」 眞一郎  「ごめんな。」  比呂美  「眞一郎くんが謝らなきゃいけないことなんて 何にもないよ」 眞一郎  「ごめんな。」  比呂美  「うん。」 眞一郎  「あのな、今すぐいっぺんには無理でも一度にひとつずつならなんとかしていける筈だ。」 比呂美  「うん。」 眞一郎  「今はまだ俺も混乱してる、出来る事、出来ない事、やらなきゃいけない事、やっちゃいけない事、       色々だ。何をどうするかは時間をくれ。」 比呂美  「うん。」 眞一郎  「ただ、今の俺でもはっきり言えるのは比呂美を守りたいって事だけだ。それでいいか?」 比呂美  「うん。 なんだか夢みたい。」 眞一郎  「俺もだ、比呂美がこんな時間に俺の部屋に来るから何事かと…」 比呂美  「ごめんなさい、邪魔だったかな?」 眞一郎  「いや、なんなら毎晩でも…」 比呂美  「そ それはちょっと…」 眞一郎  「ごめん ヘンな意味で言ったんじゃないからな?」 比呂美  「私こそ… こんな時間に… やっぱりヘンだよね。」 眞一郎  「俺のヘンな意味と比呂美のヘンな意味の答え合わせ してみるか?」 比呂美  「も、もう、ヘンな事言わないでっ!  あっ!」 眞一郎  「ハハッ」 比呂美  「フフフッ」 眞一郎  「…。」 比呂美  「あ、あのねっ、ひとつだけお願いがあるんだけど いいかな?」 眞一郎  「なに?」 比呂美  「その 今のヘンな意味とは関係ないんだけど…」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「誤解しないでね?」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「笑わないでね?」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「小さい頃みたいにね…」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「手をつないで、一緒に寝て欲しいの!」 眞一郎  「えっ!」 比呂美  「だから、ヘンな意味じゃなくて、子供の頃みたいにって意味で…。」 眞一郎  「うーん。 いいのか?」 比呂美  「『いいのか』って 手をつないで寝るだけ、 ねっ?」 眞一郎  「比呂美がいいならいいけど…」 比呂美  「良かった。これで明日からまたがんばれるから…」 眞一郎  「うん。 そのなんだ、今みたいな気持ちのときに比呂美をどうこうしようなんて思わないから、       安心しろ。」 比呂美  「うん。信じてる。」 眞一郎  「枕、それでいいのか?」 比呂美  「座布団にタオル巻いただけだけど充分。」 眞一郎  「じゃ、電気消すぞ。」 比呂美  「うん…。朝までにはお部屋に戻ります。朝にはいつもどおり、ね?」 眞一郎  「ああ、分かった おやすみ。」 比呂美  「おかえりなさい。」 眞一郎  「ん?」 比呂美  「ううん、おやすみなさい。」
負けるな比呂美たんっ! 応援SS第8弾 『変わるもの、変わらないもの』 比呂美  「眞一郎くん、今、いいかな?」 眞一郎  「なに。」 比呂美  「あのね、眞一郎くんはずっと私のこと名前で呼んでくれてるよね『比呂美』って。」 眞一郎  「ああ。」 比呂美  「そのことなんだけど…」 眞一郎  「あ、悪い。」 比呂美  「え?」 眞一郎  「もう、子供じゃないもんな。えーと『湯浅』って呼んだ方が良かったか?」 比呂美  「ち、ちがうの。そうじゃなくて、今までどおり呼んでくれていいんだけど…。」 眞一郎  「そうなのか?」 比呂美  「いつまでそう呼んでもらえるのかなって思って…。」 眞一郎  「いつまでって?」 比呂美  「人は立場が変わったりすると呼び名も色々変わるよね?」 眞一郎  「そうだな。」 比呂美  「眞一郎くんは私のことこれから先もずっとずっと『比呂美』って呼んでくれる気持ちはあるか       な?」 眞一郎  「それって、どういう…」 比呂美  「私今とってもドキドキしてるの。恥ずかしくて今ここにこうして立ってるだけでやっとなの。」 眞一郎  「う、うん。」 比呂美  「だから、きちんと答えて欲しいの。」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「あのね、今、いろんな事が起きてて私すごく混乱してるの。」 眞一郎  「比呂美?」 比呂美  「だから何か信じられるものが欲しいの。」 眞一郎  「…。」 比呂美  「こんな理由でこんな事訊いちゃいけないのは解ってるんだけど 私…。」 眞一郎  「…。」 比呂美  「先のことは分からないけど、少なくとも今の眞一郎くんの気持ちでいいから…」 眞一郎  「…。」 比呂美  「私、いつかこの先 眞一郎くんの事、別の呼び方で呼んでいい日が来るかもしれないって       期待してもいいのかな?」 眞一郎  「それは…」 比呂美  「…。」 眞一郎  「…ごめん…。」 比呂美  「え…」 眞一郎  「…。」 比呂美  「やっぱり 私じゃ…」 眞一郎  「ちがう!違うんだ! 比呂美のそんな気持ちを薄々気付いていながら比呂美を不安な気       持ちにさせたままいたんだって思うと。 」 比呂美  「眞一郎くん? 気が付いてくれてたの?」 眞一郎  「うん、自信はなかったけど、もしかしたらくらいには…」 比呂美  「ホント? 私の気持ち、無意味じゃなかったのかな?」 眞一郎  「無責任な発言が許されるのなら俺も比呂美の事好きだ。」 比呂美  「眞一郎…く ん?」 眞一郎  「比呂美の事ずっと見てた、だけど比呂美はまぶしくて なんだか 遠くて…。」 比呂美  「眩しい? 私が? 嘘。」 眞一郎  「比呂美は何でも出来る優等生だし、それにだんだん綺麗になっていくし… 眩しくて…。」 比呂美  「私の事そんな風にみてたの?」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「私、ただの女の子だよ。中身は小さい時となんにも変わってない 怖がりの…。」 眞一郎  「比呂美。」 比呂美  「小さかったときの事覚えてるよ、眞一郎くんが『覚えてるか』って言ってくれた事、今でも昨       日の事のように全部覚えてる。」 眞一郎  「比呂美。」 比呂美  「私ね、あの時と一緒だよ、あ、ううん、    違う。」 眞一郎  「比呂美?」 比呂美  「ごめんなさい、もう今はあの頃の私なんかじゃない。大切な人たちや自分にもずっと嘘つ       いてる。」 眞一郎  「嘘?」 比呂美  「うん。 なんでこんなことになっちゃったのかな。 もういやだ…。」 眞一郎  「比呂美、 比呂美の嘘がどんなもので何の為のものかは分からない。俺もまだまだ子供で偉       そうなこと言えないけど、手伝うよ、一緒に本当のこと取り戻そう。」 比呂美  「眞一郎くん…。いいの? 私、ずっと嘘ついてた、本当は私もずっとずっと眞一郎くんのこと       大好きだった。」 眞一郎  「比呂美が嘘つきなら俺だって嘘つきだ、比呂美に好きって気持ちを隠したまま傍にいた。」 比呂美  「それは嘘にはならないよ。」 眞一郎  「いや、家の中での比呂美とか、もっときちんと見て考えていかなきゃいけなかったのに、       比呂美がいいんならってずっと見えない振りしてた。」 比呂美  「ううん、いいの。おばさんの事はいいの。私のために親子喧嘩なんてしてるとこなんか見た       くない。」 眞一郎  「でもな! そういう訳には 」 比呂美  「あのね、私、お母さんが亡くなって 一人になって初めて分かったの。 お母さん、居なく       なったらもう二度とご飯を作っても らったり、叱られたり、喜んでくれたり、いろんなことしてもら       えないんだよ?」 眞一郎  「比呂美…」 比呂美  「おばさまとはなるべく仲良くしてあげて、 ね。」 眞一郎  「分かった、なるべくそうする。 けど比呂美につらく当たってるようなら そのときは別だ。」 比呂美  「じゃあ なるべくそうならないようにするね。」 眞一郎  「比呂美…」 比呂美  「もう、大切な人を失いたくないの、眞一郎くんだけなの もう 私…」 眞一郎  「比呂美、俺、こんなに悔しいと思った事はない。情けないと思ったことはない。眼の前の比呂美が       こんな思いしてるのに 何に もしてやれなかったなんて…」 比呂美  「ううん、いいの これは私の勝手な想いだから。」 眞一郎  「ごめんな。」  比呂美  「眞一郎くんが謝らなきゃいけないことなんて 何にもないよ」 眞一郎  「ごめんな。」  比呂美  「うん。」 眞一郎  「あのな、今すぐいっぺんには無理でも一度にひとつずつならなんとかしていける筈だ。」 比呂美  「うん。」 眞一郎  「今はまだ俺も混乱してる、出来る事、出来ない事、やらなきゃいけない事、やっちゃいけない事、       色々だ。何をどうするかは時間をくれ。」 比呂美  「うん。」 眞一郎  「ただ、今の俺でもはっきり言えるのは比呂美を守りたいって事だけだ。それでいいか?」 比呂美  「うん。 なんだか夢みたい。」 眞一郎  「俺もだ、比呂美がこんな時間に俺の部屋に来るから何事かと…」 比呂美  「ごめんなさい、邪魔だったかな?」 眞一郎  「いや、なんなら毎晩でも…」 比呂美  「そ それはちょっと…」 眞一郎  「ごめん ヘンな意味で言ったんじゃないからな?」 比呂美  「私こそ… こんな時間に… やっぱりヘンだよね。」 眞一郎  「俺のヘンな意味と比呂美のヘンな意味の答え合わせ してみるか?」 比呂美  「も、もう、ヘンな事言わないでっ!  あっ!」 眞一郎  「ハハッ」 比呂美  「フフフッ」 眞一郎  「…。」 比呂美  「あ、あのねっ、ひとつだけお願いがあるんだけど いいかな?」 眞一郎  「なに?」 比呂美  「その 今のヘンな意味とは関係ないんだけど…」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「誤解しないでね?」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「笑わないでね?」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「小さい頃みたいにね…」 眞一郎  「うん。」 比呂美  「手をつないで、一緒に寝て欲しいの!」 眞一郎  「えっ!」 比呂美  「だから、ヘンな意味じゃなくて、子供の頃みたいにって意味で…。」 眞一郎  「うーん。 いいのか?」 比呂美  「『いいのか』って 手をつないで寝るだけ、 ねっ?」 眞一郎  「比呂美がいいならいいけど…」 比呂美  「良かった。これで明日からまたがんばれるから…」 眞一郎  「うん。 そのなんだ、今みたいな気持ちのときに比呂美をどうこうしようなんて思わないから、       安心しろ。」 比呂美  「うん。信じてる。」 眞一郎  「枕、それでいいのか?」 比呂美  「座布団にタオル巻いただけだけど充分。」 眞一郎  「じゃ、電気消すぞ。」 比呂美  「うん…。朝までにはお部屋に戻ります。朝にはいつもどおり、ね?」 眞一郎  「ああ、分かった おやすみ。」 比呂美  「おかえりなさい。」 眞一郎  「ん?」 比呂美  「ううん、おやすみなさい。」 了 ●あとからあとがき 4話まで視聴済み 夜這い?シーンが実現したらどうだろうという仮想シナリオです 封印の内容とか、ふたりの距離がイマイチ不明瞭なので焦点はあいまいにしてます 封印の正体、実はふたりはホントの兄妹で、湯浅家に養女にでていた比呂美が戻ってきたのでは? などと思ったりしていたので仲のいい兄妹みたいなカンジになりました

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