眞一郎の習慣

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午前0時、眞一郎は物音を立てないように忍び足で一階の洗面所へと向かった 洗濯機のふたを開け中から小さな布を探し出す それは白と青の細いボーダーラインのパンツ、比呂美の下着だった 小さく丸めてポケットに押し込むと、自分の部屋へ戻る ベッドの上で仰向けになり、比呂美のパンツを眺める これは今日一日、比呂美が身につけていたもの 授業中も部活中も、ずっと比呂美の下半身を優しく包んでいた布だ 鼻に当ててゆっくりと深呼吸する 汗と尿が混ざり合って蒸れた比呂美の香りが、肺の中いっぱいに広がる 比呂美の名を呟きながら、目を閉じて比呂美のパンツを巻きつけた陰部を擦る 可愛くて、優しくて、成績優秀で、バスケ部のエースで、友達思いで、みんなから好かれてて… 眞一郎はそんな比呂美が好きだった だから泣いている彼女の涙をぬぐいたいと思っていた だけど今していることは、比呂美を傷つける行為に他ならない 「ハァ…ハァ…ハァ…ウッ!」 眞一郎は今夜もまた、比呂美の下着を白く汚してしまった ティッシュで精液を綺麗に拭き取ると、再び階段を下りて洗面所へ行き 使い終わった比呂美の下着を洗濯機の底へ沈めた 『比呂美、ゴメン』 比呂美がこの家に来てから、何百回こうして心の中で謝っただろうか 襲ってくる罪悪感に後悔しながらも、何度も同じ罪を犯してしまう 「眞一郎君…?」 その声にハッとして振り向くと、比呂美が立っていた 「こんな時間にどうしたの?」 「そ、そっちこそ…」 「テスト勉強してたらこんな時間になっちゃって、今から寝るとこ」 「そ、そうか、明日はテストだっけ…アハハ。おやすみ」 「うん、おやすみ」 チラリと洗濯機のほうを見る、歯ブラシを動かす手が止まる 『眞一郎君…』 比呂美は心の中で泣いていた (終)

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