七夕の夜・乃絵 ~織姫と彦星~

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※近親相姦です 7月7日。今日は七夕 この町の夜空にも、綺麗な天の川が流れていた 満天の星空には花火が打ち上げられ、人々は七夕祭りを楽しんでいる 乃絵と純の姿もその中にあった 「お兄ちゃん!ほら、あれ!」 「そんなに走ったら危ないぞ」 ――カラン、カラン、カラン 乃絵は下駄を鳴らしながら、祭り会場の中央に並んだ竹に駆け寄る 長机に置かれた短冊と筆ペン。自由に願い事を書いて竹の葉に飾れるようになってある 「わぁ~素敵!お兄ちゃんも書きましょう」 「短冊か、懐かしいな」 『もっと大きな空を飛べますように 乃絵』 乃絵は書いた短冊を竹の葉に吊るす その時、隣で揺れる短冊がふと目に入った 視界に映ったその名前。一瞬のことだったが写真で撮ったようにはっきりと読み取れてしまう その短冊を手にとってみる 『比呂美の願いが叶いますように 眞一郎』 悲しいわけじゃない。寂しいわけじゃない 眞一郎との出会いは乃絵を大きく変えてくれたのだ しかし言葉にできない感情は、モヤモヤと心の中で広がっていく 初恋というのは散った後もこうして心の中に留まるものなのかもしれない 「乃絵、何してるんだ。行くぞ」 純の声と花火の音でその靄は晴れた。乃絵はもう気づいている、兄や友達がいて自分は決して独りではないと 「お兄ちゃんは何を書いたの?」 「俺か?…俺は……『乃絵の好き嫌いがなおりますように』って」 「ひどいわ!ちゃんとニンジンも食べられるし、皮だってきんぴらにして…」 「ピーマンは?」 「それは……これから食べられるようにがんばるわ」 その夜、枕を抱いた乃絵は純の部屋をノックした ――コンコン 「乃絵か?どうした?」 「うん……あのね、今日は一緒に寝てもいい?」 「怖い夢でも見たのか?もう高校生なんだから…」 「違うの。お兄ちゃん、明日東京に戻るでしょう?だから今日はたくさん話したくて」 「……いいよ。おいで」 純がベッドを半分空けると、乃絵は嬉しそうにそこへ寝転がる 「七夕って、織姫と彦星が一年に一度だけ逢える日なのよね」 「あぁ」 「……なんだか私たちに似てるわ」 「東京は遠いからな」 「そうじゃなくて……」 乃絵は視線を外して顔を見られないように俯いた 乃絵がこうなってしまうのは、話し辛いことがあるときだ それを知っている純は、何も言わずに乃絵の頭を優しく撫でる 「お兄ちゃんの“もう少し好き”よりも………私は……私は……」 純の手が止まる 「私も……純が“もう少し好き”…………」 「乃絵……」 「兄妹だから……いけないことなの?」 二人の間に流れる天の川は、とても大きくて、流れが速くて、深い たとえ橋がかかっていたとしても絶対に越えてはいけない川 しかし乃絵は、眞一郎にもらった勇気の翼で向こう岸へと飛び立った 幼い頃からこうして同じベッドで一緒に眠ることは何度もあった だが今夜のように一糸まとわぬ姿で…というのは初めてだった 「んぅっ……あっ……お兄ちゃん……うっ!」 「痛かったっか?」 乃絵はふるふると頭を左右に振る。痛いわけなどない 優しすぎる愛撫に頭から爪先まで、皮膚全体が熱く火照り 身体の奥からふやけてしまいそうなくらい気持ちいいのだ 純が浅く挿入した指も、熱くトロリとした愛液に濡れていて 挿いれている指先だけが溶けてしまいそうだった 「最後までしても大丈夫か?」 乃絵がコクンと頷く 純は手を添えながら、洪水のように愛液が溢れる小さな洞窟の入り口に近づけると 乃絵の身体はキュッと閉まって侵入を防ごうとする 「乃絵、力抜いて……我慢できなかったらやめるから」 「うん…お兄ちゃん、キス……」 覆いかぶさるようにしてキスをする そのまま純は腰を動かし、乃絵の入り口を思い出しながら角度を微調整をする 舌を絡めて唾液を交換しながら、純の腰はゆっくりと沈んでいった 「ちゅっ…はっ……んふっ……んんんっ」 さっきの反応が嘘のように今度はスムーズに挿入されるが 少し進んだ先で、乃絵の純潔が最後の抵抗を示す 軽い反発感と重い背徳感を突き破り、兄は妹を貫いた 「んっ……ァ…ちゅ……くぅぅ……んんっっっ!!」 「くっ……乃絵、やめるか?」 「…平気よ……ふぅっ…んっ……ちゃんと…奥まで……」 「わかった。苦しかったら言うんだぞ」 純は再び掘り進む。乃絵の一番奥深くまで ――コツン 「つぅっっ……ぅぁっ……あぅっ!」 シーツを握る手に力が入り、乃絵は歯を食いしばって何かに耐える 純が最も深い場所に達したとき 奥を突いた反動で今まで脱力していた乃絵の膣内が急激に締まった 「ウッ…乃絵っ!」 温かくトロトロした壁に激しく締め付けられ、純はあっけなく精を放ってしまった 「ゴメン……」 「どうして謝るの?」 「いや………」 「お兄ちゃんに私の“初めて”をあげることができてよかったわ」 背徳者になっても無邪気に笑う乃絵 それを見て堕天使はこの笑顔を何があっても守り抜くと神に誓った 東京行きのバスを待つターミナル。列の最後尾で話す二人 純が上京するときは違い、夏の太陽がアスファルトを照り付けていた 「夏休みになったら東京に行ってもいい?」 「東京は広いから迷子になるぞ」 「いつまでも子ども扱いしないで!」 東京行きのバスがウインカーを付けて入ってくる (織姫も彦星と別れるときはこんな気持ちなのかしら…) 乃絵はそんなことを思いながら純の背中を見つめていた 「乃絵、目を閉じて」 振り返った純の唇が、そっと乃絵の唇に触れる 「元気でな」 純は窓際の席に座り、乃絵に向かって手を振る 乃絵もバスが見えなくなるまで大きく手を振り続けた ―終―

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