置いてかないで?

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=比呂美と眞一郎が中学生(たぶん2年?)の頃のお話です。 置いてかないで? 「仲上君! また比呂美がいなくなった! 探してきて!」 「ええー? 何で俺が?」 「比呂美の担当は、仲上君でしょ? お昼食べたいんだから、早くしてよ!」 「ちぇーっ…」 周りから囃し立てられながら、渋々といった様子で眞一郎が立ち上がった。そ なまま、歩いて比呂美を探しに行ったようだ。 この日、比呂美と眞一郎の学年はバスで山に課外授業で来ていた。 朝からクラスの皆は楽しい時間を過ごしている。お弁当の時間になって、比呂 美がいないことに気付いた同じグループの女子が眞一郎に言ったのだ。 「比呂美のやつ、どこいったんだよ? 腹減ってるのになぁー」 眞一郎はシートを広げたりして、騒がしく弁当を食べている集団から離れて、 一人で歩いている。探すと言っても簡単ではないが、何となくこっちか?、と 適当に方向を決めて向かっていった。  ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― その少し前に、比呂美は花を見て喜んでいた。 「あーっ、すっごーい、綺麗ーっ!」 少し薄暗い場所で木々の間から見えたのは、100メートル四方くらいの広さ でとても明るく、太陽の光に照らされた様々な色の花が一面に咲いている場所 だった。木の間を抜けて、辿り着いた時はとても嬉しかった。鼻を近づけて甘 い香りを嗅いだり、花びらをつついて楽しんでいる。 「あれ? そういえば…」 ふと、自分一人でいることに気が付いた。周囲に人の気配が感じられない、途 端に不安が心を占めていく。 (どうしよう?…、誰もいない…) 慌てて見回したが、自分がどこからこの場所に入ったか覚えていない。帰ろう にも方向がわからない、どんどん不安になっていく。 (眞一郎くん…、置いてかないで…) 何故かここにはいない、朝から一緒にいるわけでもなかった眞一郎の姿が目に 浮かんできた。比呂美は花を踏まないように気をつけながら、ぐるぐると森の 中に開けた場所を歩き回る。しかし、人の気配が感じられる方向を見つけるこ とができず、涙が出そうになってきた。 (置いてかないで…) 「比呂美? 何してんだよ?、こんなとこで…」 そんな時に眞一郎の声が耳に届く。 「えっ!?」 声のした方を振り向くと、求めていた姿がそこにあった。どうしてここにいる のか、そんなことは考えもせずに体が動き始める。 「だからぁー、何してんのか聞いてるんだってば」 駆け寄って行くと、もう一度同じ質問が繰り返された。 「えと…、あの…。ちょっとここが見えたから…、それで…」 先程までの不安が消え、少し頬を染めながら比呂美が言い訳めいた口調で話す。 眞一郎には怒っている様子はないが、機嫌がいいとはいえない。何をどのよう に言えばいいか、困ってしまう。 しかし、眞一郎はそんなことは気にしていないようで、次にはこんな言葉が出 てきた。 「でも、ここ綺麗だなー。すげー、花がいっぱいだ」 花を見て、単純にその風景を楽しみ始めていた。比呂美も楽しくなってくる。 「でしょう? ちょっと見えたから、来てみたんだけど…、すごいでしょ?」 「そうだなー、こんな場所を発見すると、得した気分になるよなー」 「うんうん、あっちにね? とってもいい匂いの花があるの…。行ってみる?」 「へぇー、よし、行こう」 二人は一時的に状況を忘れていた。比呂美は楽しそうに眞一郎へ場所を示して、 一緒に花の香りを嗅いだ。 「ありゃ? そうだっ。お前がいなくなったから、探しに来てたんだっけ…」 空腹であることを思い出したついでに、眞一郎が言った。 「そうなの?」 比呂美は見つけてもらった嬉しさと、楽しい時間ですっかり色んなことを忘れ ていたようだった。 「あのなぁ…、ここに来るのが目的じゃないだろ?」 「えーと、ごめんね?」 「まあ…、いいや。皆の所に戻ろう」 「うん、わかるの?」 「大体な、こっちだと思う」 帰りの方向を眞一郎が向いて後ろ頭が見えた時、比呂美が突然笑い出した。 「ぷっ、あはははははっ♪」 いきなり笑い出したことを不思議に思って、眞一郎が聞く。 「何だよ?」 「だって…、あははははっ♪」 「何で笑うんだよ?」 楽しそうに笑われてもさっぱり訳が分からない。しかし、こうなると比呂美が 止まらないことは知っているので、待つことにする。 やがて、笑い終わった比呂美が口を開く。 「あのね? 後ろ頭に葉っぱが付いてるよ? ぷっ…」 どうやら、藪を抜ける時に眞一郎の頭に枯葉が付いたようだった。 「えっ!? どこ?」 自分で触ってみるが、手に触れなかった。 「いいから…。はい、回れ右して?」 「え? わかった…」 大人しく眞一郎が振り向いた。比呂美が枯葉を取り除く。 「はい、取れたよ?」 「さんきゅ」 「そのまま帰ったら、皆に笑われてたね?」 「そうかも…」 「でも、私の方がありがとう。見つけてくれて…」 「腹減ったぞー、早く行こうぜ」 「うん…、あっ! そうだ! お礼あげるね? ちょっと待って…」 「?」 比呂美はその場でしゃがんで、背負っていたリュックサックを下ろして何かを 取り出した。 「何? それ?」 「んふふっ♪、何でしょう?」 厳重に包まれた何かを見せて得意そうな比呂美だが、眞一郎にはさっぱりだ。 「分かるわけないだろ、教えろよ」 「へへーん…、じゃーん!」 それは、冷凍された保冷材で包まれたアイスだった。 「……わざわざ持ってきたのか?…」 「うんっ! 半分こしよう?」 そう言って袋から取り出し、二つに割る。柄が2本あるアイスなので半分にし て食べられる種類だった。 「はい、こっちをどうぞ」 保冷材のおかげで溶けることがなかったが、うまく割れずに大きさに差が出て しまった。大きな方を眞一郎に差し出す。 「いいよ、そっちの小さいので。アイス、好きなんだろ?」 と、眞一郎は比呂美の差し出されていない手からアイスを取った。 「えっ!? だって、お礼だから大きい方を…」 「はぐっ…。残念、もう食べ始めたから、これは俺のもんだね」 「うん…、ありがとう…眞一郎くん…」 「ほら、行くぞ」 下ろされたままだった比呂美のリュックサックを片手で持ち上げてから、眞一 郎が歩き出す。 「あっ、待って…」 アイスを食べながら比呂美も並んで歩く。いつも食べている味が、何倍にも美 味しく感じられた。 - - - - - - - - - - - - - 「あーっ! 比呂美ぃー! どこ行ってたの?」 「ごめーん!」 比呂美が戻って全員が揃い、お弁当の時間が始まる。たちまち騒がしく楽しそ うに食べ始めた。 「あれ? もう食べ終わったのか?」 「ったりめーだろ? 我慢できっか!」 「…」 眞一郎は、一人寂しく弁当を広げて昼食を開始する。しばらく食べていると、 「はい、眞一郎くん。一つあげるね?」 比呂美がおかずをお裾分けしてくれた。 「お、さんきゅ。…んぐ、旨いな、これ」 「でしょう? お母さんが作ってくれたんだけどね」 「ふーん」 「じゃ、また後でね?」 笑顔を残して、比呂美が戻っていった。 また後で?、眞一郎には意味がわからなかった。 END -あとがき- 本編の二人の過去で、こんなことは無いと思いますがSSということで許してく ださい。 11話のキスシーン手前で、比呂美が眞一郎を置いてさっさと海へ行くんです が、あれは素の比呂美の一面ではないか?と考えたのがこの話の元です。 楽しい事や嬉しい事(11話では部屋に来てくれた)があると、はしゃいで動き 回ってしまう。小さい頃から変わっていないかもしれませんね。 「置いてかないで」が実は逆で、自分が動いてどこかへ行ってしまっているの に、眞一郎を頼っていたのか?、とも考えられます。 そんなことをしても、眞一郎は怒らないです。乃絵や愛子に対してもそうだし。 この辺りが好かれる理由かもしれませんね。この話の中でも「何してんの?」 と聞いても、「どうしてはぐれたのか?」は言わせませんでした。 1~7話で乃絵が眞一郎を好きになる過程が描写されましたが、比呂美や愛子 も小さい頃に同じ様な感じだったのかもしれません。可愛い子を演じなくても いいんですから、"楽"というより一緒にいると楽しいし、嬉しいでしょうね。  ありがとうございました。 -おまけ- 10話終わってから"書きません"と言った理由は、 「そろそろ自重しないと、年齢制限の必要な話になってしまいそうだから」 です。 こんな感じです ↓ 11話の比呂美宅訪問シーンを変更してみるテスト: ベーコンエッグを前に、眞一郎が聞いた。 「塩、あるか?」 「うん、ちょっと待ってて」 比呂美が立ち上がり調味料入れから塩の小瓶を持ってきた。 「きゃっ!」 「うわっ!」 いつものようにコケて、眞一郎に覆いかぶさってしまう、ドサッ…。 ゴンッ、カラカラッ。塩の小瓶とメガネが飛んでいった。 比呂美は眞一郎に全身を預けるようにしている。そのままの姿勢で胸板に頬を つけ、色っぽい吐息。 「んふぅ…」 眞一郎の体温を感じ、鼓動が早まる。 「ひっ、比呂美!?」 咄嗟に抱きとめていたので、腕が比呂美の背中に回ったままで言った。 「ん?」 今度は熱っぽい視線。視力が弱くなって、目の焦点が今ひとつ合っていない。 「…」 目が合ったが、何も言えない。 「ん?」 首を少し傾げて何かを言いたげな視線に眞一郎が反応、腕に力が入る。 「比呂美っ!」 この続きは自由に妄想を展開してください。 -おまけのあとがき- ね? ヤバイでしょう? イチャイチャを書いていると、"その続き"まで話が 頭の中で勝手に進みそうになるんです。何回か危険な時があったので、強引 に切ったり、オチをつけて誤魔化してました… 11話以降は比呂美が眞一郎に"デレる"ことは容易に想定できたので、これ 以上は書かないことにしよう、と思ったのです。 比呂美は演出で転ぶキャラだと考えているので、それを"そっち方面"に使う と…、こうなるわけです。 さすがに10話ラストのシーンでそんなことを考えませんが…
=比呂美と眞一郎が中学生(たぶん2年?)の頃のお話です。 置いてかないで? 「仲上君! また比呂美がいなくなった! 探してきて!」 「ええー? 何で俺が?」 「比呂美の担当は、仲上君でしょ? お昼食べたいんだから、早くしてよ!」 「ちぇーっ…」 周りから囃し立てられながら、渋々といった様子で眞一郎が立ち上がった。そ なまま、歩いて比呂美を探しに行ったようだ。 この日、比呂美と眞一郎の学年はバスで山に課外授業で来ていた。 朝からクラスの皆は楽しい時間を過ごしている。お弁当の時間になって、比呂 美がいないことに気付いた同じグループの女子が眞一郎に言ったのだ。 「比呂美のやつ、どこいったんだよ? 腹減ってるのになぁー」 眞一郎はシートを広げたりして、騒がしく弁当を食べている集団から離れて、 一人で歩いている。探すと言っても簡単ではないが、何となくこっちか?、と 適当に方向を決めて向かっていった。  ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― その少し前に、比呂美は花を見て喜んでいた。 「あーっ、すっごーい、綺麗ーっ!」 少し薄暗い場所で木々の間から見えたのは、100メートル四方くらいの広さ でとても明るく、太陽の光に照らされた様々な色の花が一面に咲いている場所 だった。木の間を抜けて、辿り着いた時はとても嬉しかった。鼻を近づけて甘 い香りを嗅いだり、花びらをつついて楽しんでいる。 「あれ? そういえば…」 ふと、自分一人でいることに気が付いた。周囲に人の気配が感じられない、途 端に不安が心を占めていく。 (どうしよう?…、誰もいない…) 慌てて見回したが、自分がどこからこの場所に入ったか覚えていない。帰ろう にも方向がわからない、どんどん不安になっていく。 (眞一郎くん…、置いてかないで…) 何故かここにはいない、朝から一緒にいるわけでもなかった眞一郎の姿が目に 浮かんできた。比呂美は花を踏まないように気をつけながら、ぐるぐると森の 中に開けた場所を歩き回る。しかし、人の気配が感じられる方向を見つけるこ とができず、涙が出そうになってきた。 (置いてかないで…) 「比呂美? 何してんだよ?、こんなとこで…」 そんな時に眞一郎の声が耳に届く。 「えっ!?」 声のした方を振り向くと、求めていた姿がそこにあった。どうしてここにいる のか、そんなことは考えもせずに体が動き始める。 「だからぁー、何してんのか聞いてるんだってば」 駆け寄って行くと、もう一度同じ質問が繰り返された。 「えと…、あの…。ちょっとここが見えたから…、それで…」 先程までの不安が消え、少し頬を染めながら比呂美が言い訳めいた口調で話す。 眞一郎には怒っている様子はないが、機嫌がいいとはいえない。何をどのよう に言えばいいか、困ってしまう。 しかし、眞一郎はそんなことは気にしていないようで、次にはこんな言葉が出 てきた。 「でも、ここ綺麗だなー。すげー、花がいっぱいだ」 花を見て、単純にその風景を楽しみ始めていた。比呂美も楽しくなってくる。 「でしょう? ちょっと見えたから、来てみたんだけど…、すごいでしょ?」 「そうだなー、こんな場所を発見すると、得した気分になるよなー」 「うんうん、あっちにね? とってもいい匂いの花があるの…。行ってみる?」 「へぇー、よし、行こう」 二人は一時的に状況を忘れていた。比呂美は楽しそうに眞一郎へ場所を示して、 一緒に花の香りを嗅いだ。 「ありゃ? そうだっ。お前がいなくなったから、探しに来てたんだっけ…」 空腹であることを思い出したついでに、眞一郎が言った。 「そうなの?」 比呂美は見つけてもらった嬉しさと、楽しい時間ですっかり色んなことを忘れ ていたようだった。 「あのなぁ…、ここに来るのが目的じゃないだろ?」 「えーと、ごめんね?」 「まあ…、いいや。皆の所に戻ろう」 「うん、わかるの?」 「大体な、こっちだと思う」 帰りの方向を眞一郎が向いて後ろ頭が見えた時、比呂美が突然笑い出した。 「ぷっ、あはははははっ♪」 いきなり笑い出したことを不思議に思って、眞一郎が聞く。 「何だよ?」 「だって…、あははははっ♪」 「何で笑うんだよ?」 楽しそうに笑われてもさっぱり訳が分からない。しかし、こうなると比呂美が 止まらないことは知っているので、待つことにする。 やがて、笑い終わった比呂美が口を開く。 「あのね? 後ろ頭に葉っぱが付いてるよ? ぷっ…」 どうやら、藪を抜ける時に眞一郎の頭に枯葉が付いたようだった。 「えっ!? どこ?」 自分で触ってみるが、手に触れなかった。 「いいから…。はい、回れ右して?」 「え? わかった…」 大人しく眞一郎が振り向いた。比呂美が枯葉を取り除く。 「はい、取れたよ?」 「さんきゅ」 「そのまま帰ったら、皆に笑われてたね?」 「そうかも…」 「でも、私の方がありがとう。見つけてくれて…」 「腹減ったぞー、早く行こうぜ」 「うん…、あっ! そうだ! お礼あげるね? ちょっと待って…」 「?」 比呂美はその場でしゃがんで、背負っていたリュックサックを下ろして何かを 取り出した。 「何? それ?」 「んふふっ♪、何でしょう?」 厳重に包まれた何かを見せて得意そうな比呂美だが、眞一郎にはさっぱりだ。 「分かるわけないだろ、教えろよ」 「へへーん…、じゃーん!」 それは、冷凍された保冷材で包まれたアイスだった。 「……わざわざ持ってきたのか?…」 「うんっ! 半分こしよう?」 そう言って袋から取り出し、二つに割る。柄が2本あるアイスなので半分にし て食べられる種類だった。 「はい、こっちをどうぞ」 保冷材のおかげで溶けることがなかったが、うまく割れずに大きさに差が出て しまった。大きな方を眞一郎に差し出す。 「いいよ、そっちの小さいので。アイス、好きなんだろ?」 と、眞一郎は比呂美の差し出されていない手からアイスを取った。 「えっ!? だって、お礼だから大きい方を…」 「はぐっ…。残念、もう食べ始めたから、これは俺のもんだね」 「うん…、ありがとう…眞一郎くん…」 「ほら、行くぞ」 下ろされたままだった比呂美のリュックサックを片手で持ち上げてから、眞一 郎が歩き出す。 「あっ、待って…」 アイスを食べながら比呂美も並んで歩く。いつも食べている味が、何倍にも美 味しく感じられた。  ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 「あーっ! 比呂美ぃー! どこ行ってたの?」 「ごめーん!」 比呂美が戻って全員が揃い、お弁当の時間が始まる。たちまち騒がしく楽しそ うに食べ始めた。 「あれ? もう食べ終わったのか?」 「ったりめーだろ? 我慢できっか!」 「…」 眞一郎は、一人寂しく弁当を広げて昼食を開始する。しばらく食べていると、 「はい、眞一郎くん。一つあげるね?」 比呂美がおかずをお裾分けしてくれた。 「お、さんきゅ。…んぐ、旨いな、これ」 「でしょう? お母さんが作ってくれたんだけどね」 「ふーん」 「じゃ、また後でね?」 笑顔を残して、比呂美が戻っていった。 また後で?、眞一郎には意味がわからなかった。 END -あとがき- 本編の二人の過去で、こんなことは無いと思いますがSSということで許してく ださい。 11話のキスシーン手前で、比呂美が眞一郎を置いてさっさと海へ行くんです が、あれは素の比呂美の一面ではないか?と考えたのがこの話の元です。 楽しい事や嬉しい事(11話では部屋に来てくれた)があると、はしゃいで動き 回ってしまう。小さい頃から変わっていないかもしれませんね。 「置いてかないで」が実は逆で、自分が動いてどこかへ行ってしまっているの に、眞一郎を頼っていたのか?、とも考えられます。 そんなことをしても、眞一郎は怒らないです。乃絵や愛子に対してもそうだし。 この辺りが好かれる理由かもしれませんね。この話の中でも「何してんの?」 と聞いても、「どうしてはぐれたのか?」は言わせませんでした。 1~7話で乃絵が眞一郎を好きになる過程が描写されましたが、比呂美や愛子 も小さい頃に同じ様な感じだったのかもしれません。可愛い子を演じなくても いいんですから、"楽"というより一緒にいると楽しいし、嬉しいでしょうね。  ありがとうございました。 -おまけ- 10話終わってから"書きません"と言った理由は、 「そろそろ自重しないと、年齢制限の必要な話になってしまいそうだから」 です。 こんな感じです ↓ 11話の比呂美宅訪問シーンを変更してみるテスト: ベーコンエッグを前に、眞一郎が聞いた。 「塩、あるか?」 「うん、ちょっと待ってて」 比呂美が立ち上がり調味料入れから塩の小瓶を持ってきた。 「きゃっ!」 「うわっ!」 いつものようにコケて、眞一郎に覆いかぶさってしまう、ドサッ…。 ゴンッ、カラカラッ。塩の小瓶とメガネが飛んでいった。 比呂美は眞一郎に全身を預けるようにしている。そのままの姿勢で胸板に頬を つけ、色っぽい吐息。 「んふぅ…」 眞一郎の体温を感じ、鼓動が早まる。 「ひっ、比呂美!?」 咄嗟に抱きとめていたので、腕が比呂美の背中に回ったままで言った。 「ん?」 今度は熱っぽい視線。視力が弱くなって、目の焦点が今ひとつ合っていない。 「…」 目が合ったが、何も言えない。 「ん?」 首を少し傾げて何かを言いたげな視線に眞一郎が反応、腕に力が入る。 「比呂美っ!」 この続きは自由に妄想を展開してください。 -おまけのあとがき- ね? ヤバイでしょう? イチャイチャを書いていると、"その続き"まで話が 頭の中で勝手に進みそうになるんです。何回か危険な時があったので、強引 に切ったり、オチをつけて誤魔化してました… 11話以降は比呂美が眞一郎に"デレる"ことは容易に想定できたので、これ 以上は書かないことにしよう、と思ったのです。 比呂美は演出で転ぶキャラだと考えているので、それを"そっち方面"に使う と…、こうなるわけです。 さすがに10話ラストのシーンでそんなことを考えませんが…

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