帰り道


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疲れた人向けの超短編ストーリー2です。先日叩かれましたが懲りずに投下です。
先哲の職人さんと被ってるかもしれないですがご容赦を。

「帰り道」

絵本のことで最近寝不足の俺(眞一郎)には、午後の最後の授業は特に辛く感じられる。
しかも席には西日が差し込み、眠ることを許さない。
そんな億劫な時間もチャイムが全てを解放する。

比呂美と恋人同士となったものの、部活や「照れ」で中々一緒に帰る機会がなかった。
しかしテスト期間が迫り、今日からは部活がない。
つまり今日は比呂美と二人で仲良く下校するチャンスというわけだ。

「比呂美、ちょっといいか?」
声を掛けたとき、比呂美は親友の黒部朋代と談笑していた。
「ああ、旦那がお呼びね♪じゃまた明日」
比呂美は笑顔で朋与を見送る。おい旦那ってとこはスルーか比呂美?
「一緒に帰ろっか、眞一郎くん」
(・・・)
俺が満を持して言おうとした言葉をあっさりと言われてしまった
「あ、あぁ、そうだな」
こう言うしかないよな
共に帰ることの多い三代吉は俺たちの様子を察知すると、
「じゃな」と教室を出て行った。気の利いた奴だ。さすが親友。

顔見知りの多い学校周辺では、さすがに恥ずかしいが
、人通りが少なくなると、比呂美は自然と俺に腕を絡ませてきた。
うん間違いない。比呂美は可愛い。俺はその可愛さと意外に大きい胸の感触に酔いしれていた。
「ねえ、おばさんに料理のレシピ聞いといてくれた?」
我に返ったように俺は答える。
「うん?なんだっけ」
「もう、昨日煮物食べたでしょう」
「あ、あれか。ごめん忘れてたよ。またお袋言って作ってもらえばいいんじゃないか?」
比呂美は少しため息をついて言う
「もう、私が作って眞一郎くんに食べさせてあげたいのよ」
「比呂美・・・」
もう俺の心の何かは決壊寸前だ。
週に何度か比呂美はお袋から料理を教えてもらってるみたいで、
充分料理は上手だと思うのだが満足していないようだ。
「私なんておばさんに比べたら、まだまだ」
というのが料理についての比呂美の口癖だ。
確かに俺は比呂美の料理を公正に評価してないのかもしれない。
ていうかできん。
作ってもらえるだけでお腹いっぱいです。

もう少し学校から比呂美のアパートが遠ければ、思わず考えてしまう俺だった。

おわり
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