ある日の朋与・番外編


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帰ってきたら、朋与スレが落ちてました……orz
で、追悼の意味を込めまして、短編を投下させていただきます
時間軸は「乃絵と比呂美のあいだに」と「ある日の比呂美」の中間、
2年生の夏の終わりになります
勢いで書いたので、クオリティは低いです スミマセン



「ふわぁぁ~」
三日前に買った文庫本を三分の一ほど読み終えたところで、朋与は軽い眠気に襲われた。
しかし、目を閉じても全身に纏わりついた汗が邪魔して、快適な眠りは望めそうもない。
「それにしても…暑いなぁ……」
まぁ、真夏の昼間に冷房もつけず、ベッドでゴロゴロしていれば不快な思いをして当然なのだが、
母が下した『昼間はエアコン禁止令』を破る事だけは、絶対に許されない。
無駄な電気代使ったらアンタの小遣いから引く、という悪魔の宣言が、脳内で何度もリフレインする。
(……ママのけち!ママのけち!ママのけち!……)
出勤中の母に心で毒づいてから、お金の掛からない暑さ対策を思案していると、枕元に置いた携帯が振動を始めた。
「……あさみだ」
開いた液晶画面に表示される悪友の名前。通話ボタンを押して耳に当てると、開口一番にあさみは言った。
《ヒマか?》
「…………」
あさみのマイブーム、朋与が教えた刑事ドラマの中に出てくるセリフだった。
熱波に打ちのめされた精神に、更なる追い討ちを掛けるおちゃらけた声…… 正直、イラッとする。
《ちょっと朋与、ここは亀ちゃんみたいに『暇じゃありません』って返してくんなくっちゃ》
「ハイハイ、どうもスイマセンね~。で、何か用?」
今の返事は『特○係の亀○』っぽかったな、と自分で思いつつ、朋与はあさみの話に耳を傾ける。
……あさみの用事は何ということもない。
終わりが近づく夏休み、その負の産物『宿題』を共に片付けないか、というものだった。
《図書館ならさ、冷房効いてて仕事もはかどるし》
と、共同戦線を持ちかけるあさみを、朋与は「パス」の一言で切り捨てた。
電波の向こうで「なんでよ~」とむくれるあさみを無視し、「今、留守番中」と告げて電話を切る。
「…………」
鍵を掛けて出掛ければ済むのに、取り付く島無く断ったのには、ちゃんと理由がある。
(……図書館はダメなんだよ……)
心でそう呟くと、朋与の顔が一気に曇った。
……あそこは眞一郎と比呂美に遭遇する確率が高い……
出来れば用の無い時に、あの二人が一緒に居るところを見たくないと、朋与は思っていた。
今日のようにバスケ部の練習が無い日、比呂美は眞一郎を誘って図書館で勉強をしているはずだ。
比呂美がメールで『その事』を自分に知らせてきたということは、これはもう、無意識の牽制と考えるしかないだろう。
(……邪魔なんかしないっつーの)
予想外のきっかけで眞一郎のことが思い出され、朋与は苛立った。
開いたままの携帯を弄って、一度も掛けたことの無い眞一郎のアドレスページを呼び出す。
そこには何故か、比呂美の携帯と全く同じ眞一郎の画像が登録されていた。
(…………)
部屋に遊びに来た比呂美がトイレにたった隙を見て、赤外線送信で『盗んだ』眞一郎の写真……
朋与と比呂美の携帯はメーカーが同じなので、操作も送信履歴を消してしまうことも簡単だった。
「比呂美にしか見せない笑顔……か」
画像を凝視しながら思わず声にすると、苛立ちが更につのる。
(………ええいっ!)
ピッピッと慣れた手つきでボタンを操り、朋与は比呂美専用の笑顔を輝かせる眞一郎を、メモリーから消去した。
…………
(平気よ……私には、あの思い出がある)
朋与は携帯を閉じて放り投げると、またベッドに横たわった。
瞼をを閉じて想えば、すぐに浮かび上がる『自分だけの眞一郎』。
ブラもしていないTシャツの上から、少し乱暴に乳房を弄り始める。
(……眞一郎……また……)
『あの時』、眞一郎が行った指使いを反芻し、再現しようとする朋与。
荒々しく全体を掴んだかと思えば、人差し指で乳首だけを集中的に攻めたりもする。
「んんっ……ん……ふっ……」
朋与の口から漏れ出す甘い息……
そして滲み出す汗に、先程までとは違う物質が混じりだす。
(……………眞一郎……しよ……)
…………
部屋の中はすぐに、外から聞こえる喧しいセミの鳴声と、朋与のくぐもった嬌声に満たされていった。

妄想の中の眞一郎と交わり始めた朋与は、もう暑さなど感じていなかった。
そんなモノよりもっと『熱い』ものが、身体の中心から込み上げてくる。
(……眞一郎……好き……好きなのぉ……)
半年前の初体験…… 絶対に忘れることなど出来ない夢の時間……
比呂美のため……いや、眞一郎のために『無かったこと』にしたあの日……
だが、その思い出を触媒にして襲ってくる淫靡な感情には抗えず、朋与は時折、劣情に身を任せていた。
(欲しいの……い、挿入れて…… 眞一郎の…挿入れて……)
乳房を弄っていた手を片方、陰部へと向かわせる。
ホットパンツとその下に履いているショーツを抜け、指先が陰裂に達した。
「んん……はぁ、はぁ、はぁ、…………」
男性経験を経ても、朋与の自慰行為は基本的に変化が無かった。
胸を揉みしだいて性感を高めてから、指で陰裂を擦り上げて開花させる。
そして潤いが出てきてから、陰核を力の弱い薬指でグッと押し込み、円を描くようにゆっくりと刺激していく。
「……あ……あぁ……んんんんッッ!!」
脳内で眞一郎の姿を映像化し、その名を連呼しながら、朋与は体験前より進化した唯一の行動に入った。
以前は第一関節までしか入らなかった中指…… 
その中指と隣にある人差し指を、根元から直角に折り曲げる。……そして……
「んああああッッ!!!」
充分に濡れ、解きほぐされた膣に、二本の指を一気に潜り込ませる。
そして、眞一郎の陰茎に見立てたそれを、朋与は自分の胎内で存分に暴れさせた。
「はああっっ!!眞一郎!!眞一郎ぉぉ!!!」
眞一郎の愛してくれた場所、刺激してくれたところを思い出し、重点的に擦り上げていく。
恥骨の裏側……眞一郎の亀頭のエラが引っ掻いてくれた……最高に気持ちいい部分……
指先をクイッと曲げて、その場所を狙い撃つと、快感はすぐに頂点に達した。
「ああああッッ!!……し…んいち…ろ…………い、イクぅッッ!!!!」
絶頂が引き起こす身体の痙攣が、挿入している二本の指にも伝わり、それが『とどめ』となった。
膣を震わせる微振動が、射精前に陰茎が起こす痙攣に思え、朋与の意識を飛ばした。
背筋の収縮と共に頭の中が空っぽになり、また白い世界に包まれていく……
その中で朋与は、遠ざかっていく眞一郎に向かって手を伸ばしたが、
彼はそれに応えず、別の人影と共に、白い闇の中に消えていった…………
…………


ミンミンとうるさいセミの声が、朋与を幻想から現実に引き戻す。
全身汗まみれになり、ハァハァと息を切らせている自分を、朋与は無様だと思った。
(諦めたんだ……諦めたんだから……)
そう何度も心の中で繰り返す…… ……しかし……
とてつもない快楽を与えてくれる『眞一郎との情事』から、抜け出ることが出来ないのも、また朋与の現実だった。
埋め込んだままだった指を引き抜き、目の前にかざす。
それは全身で感じた悦楽を証明するかのように、胎内から分泌された体液で、惨めに白く塗装されていた。
(……最低……)
眞一郎から射出された白濁ならしゃぶりついていただろうが、自分の愛液など汚濁の象徴でしかない……
そう思った朋与は、枕元にあるティッシュを数枚取り出すと、汚らしい指を拭った。
身体を起こして、丸めた紙を少し離れた所にあるゴミ箱へと投げつける。
(……まったく……何やんてんだろ……)
ささくれ立った気分を、セミの合唱と股間の不快な潤みが更に逆撫でる。
セミ…本当にうるさいな……と朋与が思っていると、そこに別の雑音が混じってきた。
ドアをカリカリと引っ掻く爪の音…… 朋与はその主を黙らせるために、立ち上がってドアを開いた。
「にゃあ~」
愛猫ボーの間の抜けた鳴き声。それは「腹が減ったぞ、朋与」という彼の意思表示だ。
自分のしていた事を見透かすように、視線を向けてくるボーに、後ろめたさからか、思わず朋与は言った。
「…………いやらしい目で見んな、バカ……」
朋与は汚れた衣服の洗濯と、薄汚い汗を洗い流すために、一階のバスルームへと向かう。
空腹のボーも、その朋与の後につづいた。
(…………ちゃんと吹っ切れるきっかけ……欲しいな……)
そんな事を思いながら、にゃあにゃあと纏わりつくボーを振り切ってバスルームに逃げ込む朋与。
何ヶ月か先……その悲しい願いが、とても残酷な形で叶えられることを、この時の朋与はまだ知らなかった。
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