ある日の比呂美10


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顎と首筋にキスの雨を降らせながら、眞一郎の右手が少しずつ、『最後の壁』を秘部から遠ざけていく。
横縞模様の小さな布切れが膝まで下ろされたところで、比呂美は下肢を曲げて、自らそれを取り去った。
「…………」
何も言わずに、その先の行為に進むことを宣言してくる眞一郎の瞳。
比呂美は唇を重ね、そのまま流れるように眞一郎の肌をついばむことで承認を与える。
緩い力で閉じられた股間に、ゆっくりと侵入していく眞一郎の手の平。
比呂美の陰部は華奢な身体に比例する小ぶりなサイズで、大きくはない眞一郎の手でも、全体を包むことが出来た。
先程のお返しとばかりに、眞一郎は比呂美の外陰部をゆるゆると擦り上げはじめる。
「……ん……」
初めて局部に受ける異性からの刺激に、比呂美の唇は眞一郎の肌を味わう作業を中断させられてしまう。
少しずつ熱と潤みを帯び始め、眞一郎の動きと温かさに反応して一気に開花していく肉の華。
「はああぁぁっ!!」
中指だけが角度を変え、露出を始めた陰核に強く触れた瞬間、快感という名の電流が比呂美の脊髄を駆け抜けた。
それに連動する形で収縮した膣の筋肉が、内部に溜まった蜜を押し出し、眞一郎の指をさらに湿らせる。
「比呂美……」
新たに潤滑油の補給を受けた眞一郎は、外陰を完全に割り開き、さらに『奥』への侵攻を目指す。
「……しん…いちろう…くん……んああ…あぁ……」
嬌声を堪えることもなくなり、眞一郎の指技と乳房を這い回る舌技に翻弄される比呂美。
もはや比呂美は、眞一郎に愛撫を返すことが出来ない状態になっていた。
……縦横無尽に自分の体表面で暴れまわる眞一郎の指と舌……
それらはまるで、湯浅比呂美の取り扱い方を熟知しているかのごとく、的確に弱点を狙ってくる。
(……なんで……なんで、私の気持ちいいトコ……分かるの?……)
右の乳房を揉みしだく、しなやかな左手……
左の乳首に吸い付く唇と、先端を擦るように舐める舌先。時折、乳輪を程よい強さで噛んでくる前歯……
そして、それらとは全く別の意思があるように、小陰唇とその奥の柔肉を解し続ける右手……
(……あぁ……なに?……なにかっ…………来る……)
興奮で桃色に染まっていた前頭葉の辺りに、体験した事の無い感覚が走る。
眞一郎を想いながらしていた自慰の時とは違う……一段上の悦楽の予感……
未知の感覚に恐怖を覚えた比呂美は、眞一郎の肩に爪を食い込ませて、愛撫を止めようとする。
しかし眞一郎は比呂美の気持ちを察知しながら、右手の動きを止めようとはなかった。
「……し…眞一郎…くん…………いや……」
「大丈夫。そのまま……感覚を追って。……怖くないから……」
初めて見る……自信に満ちた眞一郎…… 
……彼には自分を『別の世界』に導く力がある…… そう比呂美は確信した。
…………なら、信じればいい…………
また眼を閉じると、比呂美は眞一郎の頭を自分の乳房に埋め込むようにして抱きしめた。
眞一郎は口撃と左手の愛撫を止め、右手の動きに全神経を集中し始める。
更に立体的になった指技に連動して、大きくなっていく淫靡な水音。
「……あ…あ…あぁ…あぁ……」
陰部から発せられるクチュクチュという音と、自分の喉から漏れ出す呻きが止められない。
……恥ずかしい…… とても恥ずかしい『湯浅比呂美』の本当の姿……
でも、眞一郎には見て欲しい。……そして…… この感覚の先にある場所に連れて行って欲しい……
「眞…一郎くんっ!……私…………あぁッッ!!……あああぁぁッッ!!!」
眞一郎の髪を捉えていた指先に力が込められ、『頂』が近いことを知らせる。
乳房で口を塞がれて喋ることができない眞一郎は、無言のまま、右手に己の意志を送り込んだ。
不規則に陰唇を弄っていた指が動きを緩め、中指が膣の入口に狙いを定める。
菊門と膣の間……会陰部を優しくなぞってから、ゆっくりと膣口に埋め込まれていく指先。
その刺激に比呂美が「んっ」と短く声を上げるのと、眞一郎が右腕を震わせるのは、ほとんど同時だった。
眞一郎は腕の筋肉を小刻みに振動させて、細かな波動を比呂美の局部に送り込む。
「…ふぁっ!……はっ…はああッッ!!……んうっ…ああああぁぁぁッッッ!!!」
抜かりなく、包皮の上から陰核に添えられた眞一郎の親指が快感を二重のものとした。
全身を包んでいた炭火の様な温かさは消え、代わりに痺れにも似た快感電流が、神経組織を駆け巡る。
「ッッ!!!!!」
眞一郎の名を呼ぶことすら叶わない……強烈な……未体験の悦楽……
比呂美は眞一郎の頭を拘束したまま身体を痙攣させ、襲い掛かってきた白い闇に、その心を沈めていった。

比呂美の強烈なヘッドロックから解放された眞一郎は、はぁ、と大きく息をついた。
(……窒息するかと思った……)
そう心の中で呟き、顎を突き出して断続的に身体を痙攣させている比呂美を見下ろす。
閉じあわされた大腿には、まだ自分の右手が挟み込まれたままだった。
刺激を与えないように、ゆっくりと手を引く抜く。
「んんんんッッ!!」
僅かな擦り上げにも敏感に反応し、全身をくねらせる比呂美。
眞一郎は、比呂美の呼吸と痙攣が治まるのを待って、声を掛けた。
「比呂美?……大丈夫…か?」
肩に手を伸ばしかけるが、比呂美はそれを避けるように、横を向いて身を縮こまらせた。
やり過ぎてしまったのだろうか。……嫌な思いをさせたのではないか、と不安になる……
…………
こちらを向いてくれない背中を見つめながら、気持ちの沈み込みを実感しはじめた時、比呂美が口を開いた。
「…………イッちゃった……」
「え?」
声が小さすぎて、よく聞こえなかった。思わず「なんだって?」と聞き返してしまう。
それを『眞一郎が意地悪をしている』と思ったのだろう。比呂美は声を荒げて怒鳴った。
「イッちゃった、って言ったの!…………馬鹿……」
眞一郎に背を向けたまま、比呂美は頭の下に敷いていた枕を抜き取り、後ろへ向かって投げつける。
ノールックパスに慣れているせいか、比呂美の『シュート』は柔らかな音を立てて、見事に眞一郎の顔面に命中した。
「いてっ」
大き目の絆創膏が張られた額の傷が少し痛み、もう一人の少女から叱責を受けたような気になる眞一郎。
「しっかりしろ!」と叱ってくれる彼女に、眞一郎は心の中で「大丈夫だ」と答えた。
(……そうだ……自信を持ってすればいいんだ……)
決意をあらたにする眞一郎の視線の端に、小さな真四角の袋が捕らえられる。
まだこちらを向かない比呂美の後頭部……そのすぐ側にある、薄いブルーの小袋。
(…………)
比呂美が入浴している間に、自分の財布から取り出して、枕の下に忍ばせておいた避妊具に、眞一郎は手を伸ばす。
躊躇いなく封を切ると、その音に反応して比呂美の肩がピクリと震えたが、眞一郎は気にしなかった。
完全に力を取り戻した勃起に、手際よくスキンを被せ、準備を整える。
朋与との体験のあと、何度か自分で装着の練習をしたので、作業を手間取ることはなかった。
…………
自分が何をしているか。これから何が始まるのか。……比呂美は気配で察している……
そう理由も無く確信した眞一郎は、「比呂美」と呼びかけて、その細い肩に手を置いた。
壁に向いたままの身体を、少し強引に自分に向けさせる。
「……あ…」
数分ぶりに再会した比呂美の顔には、繋がる期待と破瓜への恐怖が、複雑に絡み合って張り付いていた。
「……キス…して……」
眉間を曇らせたまま唇を差し出してくる比呂美に、舞い降りるような柔らかい口づけを送る眞一郎。
そのまま身体を移動させ、下半身全部を使って比呂美の下肢を割り開く。
「……ん……」
我が身に迫る『危険』を察知し、比呂美は繋いだままの唇から声を漏らした。
だが、眞一郎はそれには応えず、腰を完全に比呂美の股間に割り込ませ、勃起した陰茎を陰唇に押し付けてしまう。
「はぁあっ…」
再び始まった性器への攻撃に、比呂美はキスを解いて嬌声を上げた。
互いの腕で相手の上半身を拘束し、性器を擦り合わせて性感を高め合う二人。
「はぁ、はぁ、……ひ、比呂美ッ……」
比呂美の陰部は先程の潤みに加え、新しい温かな粘液を噴き出しつつある。
……ほんの少し角度を変えれば、比呂美の『膣(ナカ)』に侵入することは可能であると、眞一郎には思えた。
(…………よし…)
言葉で伝えるなどという無粋な真似はせず、見つめることで自分の意志を比呂美に宣言する。
しかし、それを受け止めた比呂美の視線は、何か別の思いを秘めて眞一郎を見つめ返してきた。
怖いのか?と思わず訊きそうになる眞一郎。
だが比呂美は眞一郎が口を開くより早く、考え抜いた決意を音にした。

    「眞一郎くん。……それ、とって……」


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