いまがわやきとあいこちゃん


※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

いっしょにかえろうとおもってたのに、さきにかえっちゃうなんてひどい。
わたしだっておこるときはおこるもん。
おんながわがままばっかりきいちゃうと、おとこはろくでもなくなるって「わたるせけんはおに」でもいってたし。
ここはきちんというんだから。
どうせかえりみちにあるこうえんのぶらんこであそんでるんだろうな。よーし、かけあしでこうえんまでいっちゃうんだから。

さいしょになんていおうかな、なんておもいながらはしっていると、いつもあそんでるこうえんにすぐついた。
あ、こうえんからしんいちろうくんのこえがする。どうしたんだろう?
「やったーーー!」
なんだかよろこんでるみたい。もうっ、わたしがこんなにがんばってるのに、しんいちろうくんののーてんき!
こうなったらがつん、っていっちゃうもん!
「しんい…」
おっきなこえでしんいちろうくんをよぼうとおもったのに、いえなくなった。
だって、だって。…どうしてあいちゃんとしんいちろうくんがいっしょにいるの?

「もう、こえおっきいよしんいちろう~」
「だって、あいちゃんちのいまがわやき、こんなにもらえるなんておもってなかったからさ~。へへへへ」
「しんいちろうはいまがわやきすきだよね」
「うん。あいちゃんちのいまがわやきうまいし!」
「そっか~。えへへ。しんいちろうにそういってもらえるのはうれしいかな♪」
「なんだよー、あいちゃんがつくったわけじゃないのに」
「な、なによぅっ!わたしだっていつかいまがわやきつくるもん。”かんばんむすめ”なんだから!」
「へっへ~、あいちゃんがいまがわやきつくれるようになるまでまってたら、ぼくおじーちゃんになっちゃうよ」
「!いったわね~、もうしんいちろうにはいまがわやきあげないっ!!もってかえる」
あいちゃんがしんいちろうくんのたべようとしたいまがわやきをとった。
うう、なんかだかみてるともやもやするよ…しんいちろうくん、わたしをおいてったのはいまがわやきのほうがだいじだからなのかな。
なんだかかなしいよ。
「ああっ!!ご、ごめんよ~!あいちゃんならすぐにすごいいまがわきしょくにんさんになれるよっ!」
「…ほんと?」
「ほんとのほんとっ!!おばあちゃんよりもおいしいいまがわやきつくれちゃうよっ!!」
「む~…………しょうがないなぁ、じゃあゆるしてあげる」
「よかった~~~」
もどされたいまがわやきをうれしそうにうけとるしんいちろうくん。あう…わたしにはいまがわやきなんてぶきはないよ……。
「あのさ、しんいちろう」
もぐもぐしてるしんいちろうくんをみながら、あいちゃんがしたをむいてぼそぼそいってる。
「もし、もしさ…わたしがおいしいいまがわやきをやけるようになったら…しんいちろうはたべてくれる…?」
「うん(もぐもぐ)」
「そ、その……まいにちでもたべにきても……いい…よ?」
「ホント?(もぐもぐ)そんなこというとほんとにまいにちいっちゃうよ」
「!…う、うん!しんいちろうがたべたいなら、まいにちでもいいよ!!」
うれしそうなあいちゃん。かおがまっか……どうしよう、どうしよう…
「だめーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
しんいちろうくんとあいちゃんをみてたら、なんだかむねがきゅーーっってして、くるしくて。
わたしはびっくりするくらいおっきなこえをだしちゃった。
あう、ふたりともわたしにきづいてびっくりしてる。
「び、びっくりした~。ひろみ、いつからそこに」
「ひろみちゃん、どうしたの」
「あ、あの、その………」
は、はずかしいよぉ…でも、ふたりをそのままにしてたらいけないきがしたんだもん……
なにかいわなきゃ、なにかいわなきゃ、えっと、えっと……
「か、」
「「 か? 」」
「かえりによりみちしてかいぐいはいけないんだからーーーーーー!!!!しんいちろーくんの、こうそくいはーーん!!うわーーーーーんっ!!!」
「ひろみ?!」「ひろみちゃん?」
びっくりしたままのふたりをおいて、こうえんからにげた。
がんばってなにかいおうとしたけど、むりだった。
はしりながら、ないちゃった。すごくはずかしくてかなしくてあたまのなかがぐちゃぐちゃになっちゃった。
うう、あいちゃんずるいよ。いまがわやきでしんいちろうくんをつられたら、わたしなんてわすれられちゃうよ。
そんなのいや。ぜったいいや。でも、いまのわたしにはいまがわやきにはかてない……ううん!
あきらめないもん!
「こうなったら、わたしもいまがわやきやくもんっ!!」
そんなおっきいけついをもったわたしは、なみだをぬぐいながらいっしょうけんめいいえまではしってかえった。
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。