ある日の比呂美・番外編2-6


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《……出せよ……気持ちいいぜ……》
身体の中に住む悪魔が、歯を食いしばって快楽に耐える眞一郎の耳元に、そう呟いた。
比呂美の姿を見てみろ。 欲しい、欲しいって腰を振ってるじゃないか。
括約筋を蠢かせ、必死になって膣を絞め上げているじゃないか。
…………妊娠させるんだ…………孕ませろ、比呂美を…………
…………愛しているんだ…………躊躇うことは…ない……………………
「だ…ダメだっッッ!!!」
意図的に否定を音にすることで、眞一郎は脆弱な己の心に喝を入れた。
『仲上眞一郎』は基本的に、差し出された悦楽の前には我慢弱い。
朋与との初体験のときも、比呂美と結ばれたときもそうだった。
相手が求めていることを言い訳に、危険や結果を省みず、快楽に溺れてしまう。
(でも今日は……『そうする』わけには行かない)
肉欲よりも強力な《比呂美を想う気持ち》が、暴走しそうな心に制動を掛ける。
たとえ比呂美が望んでるとしても、『それ』をしてはいけない!
最後には比呂美を苦しめることに…………泣かせることになる!!
砕けるほどの力で奥歯を噛み締めることで、眞一郎は尚も続く責め苦に耐えた。
……絶対に膣には出さない!……
固い決意を比呂美に知らせるように、両手の指に力を入れ、腰の動きを封じて摩擦を止める。
結果的に、その動作は陰茎を胎内深くに固定し、比呂美に強烈な快感を味あわせた。
「くあああああッッッ!!!」
中程度の絶頂が比呂美の脳に襲い掛かり、膝と肘が震え背筋が収縮する。
それに連動するように、膣もペニスを強い力で締め上げたが、眞一郎はその『出せ』という要求に何とか耐え抜いた。
…………
…………
絶頂の波が過ぎ、浴槽に半分突っ伏す形で息を乱している比呂美の背中を見下ろしながら、眞一郎は冷めた頭で考える。
(今の比呂美は普通じゃない)
肉体的な欲求なのか、精神的な物なのかは分からないが、比呂美は社会的立場を忘れ、『命』を宿すことを望んでいる。
今はまだ許されないこと…… 『ふたりの未来』を早く引き寄せようと焦っている……
「比呂美、こっち向けよ」
真意を確かめようと、眞一郎は臀部に指先をめり込ませたまま、比呂美に命令した。
だが、いつもなら快楽の頂に達したあと、必ず眞一郎の唇を求めてくる比呂美が、振り向くどころか返事もしない。
「比呂美」
再度の呼び掛けにも返答はなく、帰ってくるのは沈黙だけ……
ここに至り、眞一郎は比呂美の精神が尋常な状態ではないことを確信した。
浴室という変則的なシチュエーションの影響だけではない何かが、比呂美の心を確実に狂わせている。
(それなら…………)
やることは決まっている。 比呂美を幸せにする選択を、常に自分はしなければならない。
たとえそれが、この瞬間の比呂美の望みと合致しない行動だとしても……
…………
…………
眞一郎は白桃に喰らいつかせていた両手を、腰のくびれに移動させた。
そしてまだ回復が完全でない比呂美に……その中心に向かって、勢いの良い一撃を繰り出す。
「くうッッ!!」
突き込まれたモノと同じ体積の排気が、比呂美の肺から漏れ出した。
苦しむような、悦ぶような……意味を判別しがたい甘い吐息。
そんな比呂美の反応を無視して、抽挿は激しさと速度をどんどん増していく。
さして鍛えてもいない腹筋と背筋を限界まで酷使して、眞一郎は休み無く己を突き挿れた。
……まるで「早くイッてしまえ」とでも言わんばかりに……
「眞…一郎ッ…く……んぁああっ!!」
望んでいたモノが与えられたことで、噤まれていた比呂美の唇が再び開き始めた。
しかし、開いたのは『上』だけではない。
乱暴さが加味された刺激に応え、比呂美の胎が緩みはじめ、陰裂から大量の愛液が生み出される。
……湿気を吸った肌と肌が打ち合うパンパンという音。
そして、それを押し退けるように響きだす愛液の混じり合う音が、比呂美の欲望を更に加速させていった。

        [つづく]


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