じゃんけんぽん!

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 やはり人類はすぐに滅びるようにできているのだ。  こんな殺し合いが始まるとは。  我々メトロン星人が手を下すまでもない……か。  きっと人間たちは殺し合いを行うに決まっている。  殺しあうか、殺しあわないか──。俺の力に抵抗できる人間なんてそういないから殺し合いに乗るというのも悪くない。  ……いや、この名簿に記された名前には人間には名前もある。そのうえ、諸星ダン……またの名をウルトラセブン、トウマカイト……またの名をウルトラマンマックス(戦ってはいないのだが)。赤い巨人が二人もいるのだ。生き残る自信はない。  それならば──  いっそ、最初に会った者とじゃんけんでもして決めてみるか。  勝ったら殺しあう。負けたら殺し合いには乗らない。  簡単なルールだ。──まずは人を探すとするか。 □ 「地図で言うとここはC-6か……」  ジンはマップを見ながらつぶやいた。倉庫が見えるので、限りなくB-6に近いところだ。 「倉庫か……何かあるかもしれないな」  ジンの行動方針はこの戦いからの脱出である。  支給されたものは、プロトマケット怪獣と呼ばれるマケットと、小学生が工作で作ったような怪獣の人形。二つとも怪獣の人形だ。  それだけでは脱出なんて無理だろう。そもそも、宙に浮いている監視用巨大モニターがある時点で、難しいかもしれない。  だが、倉庫の中に行けば何かあるかもしれないし、監視を防ぐこともできる。  ジンは倉庫に向かって歩を進めた。 □  倉庫に足を踏み入れたジンの目には、想像を絶する光景が浮かび上がった。  この倉庫には、ジンが不必要なほど持っている、怪獣の人形ばかりあったのだ。  一番大きいものは着ぐるみ、一番小さいもので指人形。その間に入るものももちろん、彼が求めているものではない。 「やあ。待っていたよ」  背後から聞こえた声に、ジンは反射的にウルトラガンを構えた。  ジンが着ぐるみだと思っていたうちの一つは、エイリアン──メトロン星人だったのだ。 「エイリアンか……?」 「まあまあ。細かいことは気にせずにそこに座ってみなさい」  睨みつけながら聞くジンとは裏腹に、陽気にちゃぶ台の前を指した。  メトロン星人はちゃぶ台の前まで歩いて自分が指示したように胡坐をかいた。 「俺はもう、殺し合いなんかに興味はない。それより、俺とジャンケンをしてみないか?」  ジンはただメトロン星人を見つめながら、銃を構えていた。 「勝ったら俺は殺し合いに乗る。負けたら、潔く戦わないことにするよ」  とそこで、メトロン星人は黒ずくめの男の姿に変わった。 「あら? おかしいな~」  メトロン星人は2~3回「パン!」と手を叩いた。しかし、何も起きない。ジンはその様子を怪訝そうに見ていた。 「どうやら強い力を出すには制限がかかっているようだな……」 「まあいい。この方が、ジャンケンでは有利だ。じゃあいくぞ~! さ~いしょはグー!じゃ~んけ~んポン!」  結果は、メトロン星人がグー。ジンがチョキ。……ジンの負けだった。 「あ~残念。じゃあ殺し合いに乗ることにするよ。ジュワッ!」  メトロン星人はジャンケンでグーを出したほうでない手──左手で何かを持って、頭の後ろから前に、それを投げた。  ジンはアクロバティックな動きでそれを除けると、それを拾った。 「これは……」 「物騒な刃物の玩具さ。どの程度の制限なのかわからないし、下手したらもう変身できないかもしれないからなあ。気が変わらない限りは殺し合いには乗らないことにするよ」  その「物騒な刃物」とはジンが知っている、あの刃物だった。 「赤い巨人の!」  アイスラッガー──ウルトラセブンの武器である。 「ウルトラセブンを知っているのか? まあ、話はメシが終わってからにしよう……。お前さんも、腹が減ってるだろう? 腹が減っては戦はできぬってな」  ちゃぶ台の上に、いつの間につくったのかお茶漬けが乗せられていた。 「この冷蔵庫の中に、眼兎龍茶があったはず……」  メトロン星人は冷蔵庫を漁り、眼兎龍茶をちゃぶ台に乗せた。  アイスラッガーに気をとられていたジンは思わず眼兎龍茶を飲んだことに気付き、噴出した。 「安心しなさい。毒なんか入ってないよ。それよりお前さん、食べたり飲んだりする時はちゃんと「いただきます」と言わなきゃダメだろう。……最近の若者はこれだから……」  呆然としているジンは、メトロン星人の説教も耳に入らなかった。 【ジン@ULTRA SEVEN X】 【1日目 深夜】 【現在地:B-6 怪獣倉庫内】 【時間軸】:第12話途中 【状態】:健康 【装備】:アイスラッガーの玩具@ウルトラマンマックス、ウルトラガン@ULTRA SEVEN X、ウルトラアイ@ULTRA SEVEN X 【道具】:支給品一式、キングオブモンスの人形@劇場版ウルトラマンガイア、プロトマケット怪獣@ウルトラマンメビウス、眼兎龍茶@ウルトラマンマックス 【思考・状況】 1、 殺し合いからの脱出。 2、 メトロン星人、巨大モニターにやや警戒。 ※ プロトマケット怪獣がグドンなのかメビウスなのかゼットンなのかは不明です。 ※ 能力制限があることに気付きました(ただし詳細な時間などは知りません)。 【メトロン星人@ウルトラマンマックス】 【1日目 深夜】 【現在地:B-6 怪獣倉庫内】 【時間軸】:第24話途中 【状態】:健康。1時間変身不可能(怪人) 【装備】:なし 【道具】:支給品一式、眼兎龍茶@ウルトラマンマックス、ランダム支給品(1~3個) 【思考・状況】 1、 殺し合いには乗らない。 2、 お茶漬けを食べる。 ※能力制限があることに気付きました。 [怪獣倉庫にあるもの] 少なくとも着ぐるみ、指人形、ちゃぶ台、冷蔵庫(眼兎龍茶)、お茶漬けがあります。 |001:[[闇より生まれし者]]|投下順|003:[[何が為に君は闘う]]| |001:[[闇より生まれし者]]|時系列順|003:[[何が為に君は闘う]]| |初登場|[[メトロン星人]]|| |初登場|[[ジン]]||
 やはり人類はすぐに滅びるようにできているのだ。  こんな殺し合いが始まるとは。  我々メトロン星人が手を下すまでもない……か。  きっと人間たちは殺し合いを行うに決まっている。  殺しあうか、殺しあわないか──。俺の力に抵抗できる人間なんてそういないから殺し合いに乗るというのも悪くない。  ……いや、この名簿に記された名前には人間には名前もある。そのうえ、諸星ダン……またの名をウルトラセブン、トウマカイト……またの名をウルトラマンマックス(戦ってはいないのだが)。赤い巨人が二人もいるのだ。生き残る自信はない。  それならば──  いっそ、最初に会った者とじゃんけんでもして決めてみるか。  勝ったら殺しあう。負けたら殺し合いには乗らない。  簡単なルールだ。──まずは人を探すとするか。 □ 「地図で言うとここはC-6か……」  ジンはマップを見ながらつぶやいた。倉庫が見えるので、限りなくB-6に近いところだ。 「倉庫か……何かあるかもしれないな」  ジンの行動方針はこの戦いからの脱出である。  支給されたものは、小学生が工作で作ったような怪獣の人形。それだけだ。  それだけでは脱出なんて無理だろう。そもそも、宙に浮いている監視用巨大モニターがある時点で、難しいかもしれない。  だが、倉庫の中に行けば何かあるかもしれないし、監視を防ぐこともできる。  ジンは倉庫に向かって歩を進めた。 □  倉庫に足を踏み入れたジンの目には、想像を絶する光景が浮かび上がった。  この倉庫には、ジンがいらないと思ったいた怪獣の人形ばかりあったのだ。  一番大きいものは着ぐるみ、一番小さいもので指人形。その間に入るものももちろん、彼が求めているものではない。 「やあ。待っていたよ」  背後から聞こえた声に、ジンは反射的にウルトラガンを構えた。  ジンが着ぐるみだと思っていたうちの一つは、エイリアン──メトロン星人だったのだ。 「エイリアンか……?」 「まあまあ。細かいことは気にせずにそこに座ってみなさい」  睨みつけながら聞くジンとは裏腹に、陽気にちゃぶ台の前を指した。  メトロン星人はちゃぶ台の前まで歩いて自分が指示したように胡坐をかいた。 「俺はもう、殺し合いなんかに興味はない。それより、俺とジャンケンをしてみないか?」  ジンはただメトロン星人を見つめながら、銃を構えていた。 「勝ったら俺は殺し合いに乗る。負けたら、潔く戦わないことにするよ」  とそこで、メトロン星人は黒ずくめの男の姿に変わった。 「あら? おかしいな~」  メトロン星人は2~3回「パン!」と手を叩いた。しかし、何も起きない。ジンはその様子を怪訝そうに見ていた。 「どうやら強い力を出すには制限がかかっているようだな……」 「まあいい。この方が、ジャンケンでは有利だ。じゃあいくぞ~! さ~いしょはグー!じゃ~んけ~んポン!」  結果は、メトロン星人がグー。ジンがチョキ。……ジンの負けだった。 「あ~残念。じゃあ殺し合いに乗ることにするよ。ジュワッ!」  メトロン星人はジャンケンでグーを出したほうでない手──左手で何かを持って、頭の後ろから前に、それを投げた。  ジンはアクロバティックな動きでそれを除けると、それを拾った。 「これは……」 「物騒な刃物の玩具さ。どの程度の制限なのかわからないし、下手したらもう変身できないかもしれないからなあ。気が変わらない限りは殺し合いには乗らないことにするよ」  その「物騒な刃物」とはジンが知っている、あの刃物だった。 「赤い巨人の!」  アイスラッガー──ウルトラセブンの武器である。 「ウルトラセブンを知っているのか? まあ、話はメシが終わってからにしよう……。お前さんも、腹が減ってるだろう? 腹が減っては戦はできぬってな」  ちゃぶ台の上に、いつの間につくったのかお茶漬けが乗せられていた。 「この冷蔵庫の中に、眼兎龍茶があったはず……」  メトロン星人は冷蔵庫を漁り、眼兎龍茶をちゃぶ台に乗せた。  アイスラッガーに気をとられていたジンは思わず眼兎龍茶を飲んだことに気付き、噴出した。 「安心しなさい。毒なんか入ってないよ。それよりお前さん、食べたり飲んだりする時はちゃんと「いただきます」と言わなきゃダメだろう。……最近の若者はこれだから……」  呆然としているジンは、メトロン星人の説教も耳に入らなかった。 【ジン@ULTRA SEVEN X】 【1日目 深夜】 【現在地:B-6 怪獣倉庫内】 【時間軸】:第12話途中 【状態】:健康 【装備】:アイスラッガーの玩具@ウルトラマンマックス、ウルトラガン@ULTRA SEVEN X、ウルトラアイ@ULTRA SEVEN X 【道具】:支給品一式、キングオブモンスの人形@劇場版ウルトラマンガイア、プロトマケット怪獣@ウルトラマンメビウス、眼兎龍茶@ウルトラマンマックス 【思考・状況】 1、 殺し合いからの脱出。 2、 メトロン星人、巨大モニターにやや警戒。 ※ プロトマケット怪獣がグドンなのかメビウスなのかゼットンなのかは不明です。 ※ 能力制限があることに気付きました(ただし詳細な時間などは知りません)。 【メトロン星人@ウルトラマンマックス】 【1日目 深夜】 【現在地:B-6 怪獣倉庫内】 【時間軸】:第24話途中 【状態】:健康。1時間変身不可能(怪人) 【装備】:なし 【道具】:支給品一式、眼兎龍茶@ウルトラマンマックス、ランダム支給品(1~3個) 【思考・状況】 1、 殺し合いには乗らない。 2、 お茶漬けを食べる。 ※能力制限があることに気付きました。 [怪獣倉庫にあるもの] 少なくとも着ぐるみ、指人形、ちゃぶ台、冷蔵庫(眼兎龍茶)、お茶漬けがあります。 |001:[[闇より生まれし者]]|投下順|003:[[何が為に君は闘う]]| |001:[[闇より生まれし者]]|時系列順|003:[[何が為に君は闘う]]| |初登場|[[メトロン星人]]|| |初登場|[[ジン]]||

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