貪欲な闇

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 闇に終わりなどない。如何なる光を用いたところで闇を消し去ることは出来ない。  強い光が闇を掻き消したとしてもその光は新たな影を…闇を生む。  闇は消えたりしない。いつの世も…闇に終わりなどない…  ウルトラマンダイナとの最終決戦に敗れたその者は闇に飲み込まれて消えた。重力崩壊という名の闇に。  しかしその闇を越えた先には更なる闇が広がっていた。殺し合いという名の闇が。  闇の中に放り込まれたからといって戸惑うその者ではない。何故ならばその者も闇なのだから。グランスフィアという名の闇なのだから。  その闇、グランスフィアである球体は宙に浮かび佇んでいた。およそ生き物とは思えない直径2m程の球体は思考していた。  意識融合体、巨大惑星、完全生命体…グランスフィアは本来そのように形容されるべき存在である。それが今はたった2mしかないちっぽけな球体となっている。これではスフィアにも劣る。  何よりも感じる違和感、そして不快感。それは自らの内側から感じる。恐らく…首輪。  グランスフィアの前には無機物も有機物も関係ない。等しく自らに同化されるべき存在だ。だがこの首輪だけは違う。同化されることを拒んでいる。  ………気にいらない………  それがグランスフィアの答えだった。  自らの干渉を許さない首輪。そんなものを組み込んだ主催者。その主催者が開いた殺し合いにその舞台、参加者たち。全て気にいらない。 「闇に溶けよ…私に従え!!」  「参ったな…」 ハヤテはひたすらに途方にくれていた。宇宙を飛び回っていたはずの自分が何故こんな目に…。 「…あれは!?」 そんなハヤテの目に飛び込んできたのは不可思議な球体。 「何だあれは…」 幸か不幸か時系列の都合上ハヤテはスフィアのことを知らない。恐る恐る球体へと接近していく。 「闇に溶けよ…私に従え!!」 「何!?」 ハヤテの驚きをよそにグランスフィアは周囲に深い闇、ブラックホールを広げていく。制限により威力は抑えられてはいるがグランスフィアの周囲のものをその歩みに合わせて闇へと飲み込んでいく。 「くそ!」 謎の脅威に立ち向かう。ハヤテはそう決意した。デイパックから取り出したのは一つの銃。ハヤテは知る由もないがその銃はスパイダーショットという非常に強力な銃だ。 「喰らえ!!」 スパイダーショットから放たれた熱線が球体を捉え……なかった。まるで見えない壁があるかのように熱線を防いだ。 「…何?」 亜空間バリア、グランスフィアが誇る究極の盾はスパイダーショットをも完璧に防いでいた。 「愚かな人間よ……」 グランスフィアはゆっくりとハヤテへと近づいていく。 「…私に従え!!」  「たったこれだけの時間しか持たないのか…つくづく気にいらない……」 再び球体に戻ったグランスフィアが通った後には一つの首輪しか落ちていなかった。 &color(red){【ハヤテシン@ウルトラマンティガ 死亡】} &color(red){残り53人} 【グランスフィア@ウルトラマンダイナ】 【1日目 深夜】 【現在地:D-5】 【時間軸】:最終回後 【状態】:異常無し、一時間能力使用不可 【装備】: 無し 【道具】:無し 【思考・状況】 1、主催者、殺し合いの舞台、参加者全ての破壊。 ※ グランスフィアの支給品、ハヤテシンの支給品は吸収同化しています。 ※ グランスフィアの吸収同化能力をもってしても首輪を消すことは出来ず体内に存在しています。尚、首輪の機能は全て問題なく働いています。 ※ ハヤテシンの首輪は吸収同化出来ずにD-5に放置されています。 |004:[[君だけを守りたい]]|投下順|006:[[純真と不安と決意]]| |004:[[君だけを守りたい]]|時系列順|006:[[純真と不安と決意]]| |初登場|[[ハヤテシン]]|COLOR(red):死亡| |初登場|[[グランスフィア]]||

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