脅威! アーマードエンペラ現る!!


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「ここは…」
男が瞼を開くと、そこは建物の一室だった。
ぼんやりとした視界の先には見慣れた姿があった。
「アストラ…」
「兄さん! 目は覚めた?」
「ああ…ところでアストラ、此所はどこだ…」
ゲンは辺りをキョロキョロと見渡した。
「地図上はE-8。研究所の中だよ」
アストラの指差した地図をゲンはぼんやりと眺めていた。

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夜の闇は彼にとって最も相応しいと思える。暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人。彼はただただ歩く、そして自分の首に嵌められている首輪を千切り取ってやろうかと手を掛けたが…やめた。
皇帝たる自分に下僕の象徴たる首輪を付けた主催者は許す訳にはいかない。
だがこの首輪を無闇に外すわけにもいかない。エンペラ星人は首輪に掛けたその手を下ろした。
エンペラ星人はこの首輪から発せられている強力な闇の波動に気がついていた。無闇に外せばあの惨めな地球人の二の舞となる。
何としても首輪を外して主催者を滅ぼす。エンペラ星人はデイバックから使えそうなものを取り出しては身につけ、目的地へと向かった。

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ゲンとアストラはデイバックの中身を確認していた。
「これは使えるな」
ゲンが手にしているのは怪獣ボール。頼れるセブンガーを呼び出すことが出来る。
「アストラ、お前は…」
ゲンの声は突如崩れ落ちたドアにより掻き消されることになった。
即座に二人は扉が外れた入口から飛び退き、突然の訪問者をその視界に捕らえた。
それは黒い体を銀の鎧で包んだ異形の戦士。
「誰だ!」
異形の戦士はアストラの問いに覇気を持って喋る。
「余は暗黒宇宙大皇帝…エンペラ星人!」
「エンペラ星人!?」
2人にも聞き覚えあるその名前。かつて宇宙に大きな災いをもたらした悪魔。
「お前達はウルトラマンだな…? 力を試させてもらおう」
「…いくぞ、アストラ!」
「ええ、兄さん!」
「レオー!!」
ゲンは叫びながら窓を大袈裟に割って外へ飛び出した。アストラ、エンペラ星人も後を追う。
「いくぞ!」
レオとアストラは声を重ね、左右から挟み撃ちを仕掛ける。
レオはエンペラ星人のわき腹目掛けて拳を突き出す。
アストラの方はひたすらに駆け、その勢いで高く飛び上がって加速をつける。
2人の拳が鎧にぶつかる甲高い音が辺りに響いた。
「…その程度か?」
一瞬の静寂、レオとアストラの視界には無傷のエンペラ星人の姿があった。
「うおぉぉ!!」
レオが全力で拳を押し込むが鎧に傷はつかない。
向かいではアストラも同様に打ち砕こうとしているが、結果は虚しかった。
「…馬鹿な」
力には自信のある兄弟であっただけに驚きと焦りが否が応でも生じてくる。
「…煩わしいわ!」
まるでエンペラ星人がゴミでも払うかのように腕を振るったと思った瞬間、2人は胸部に重い衝撃を打ち込まれた。
宙を舞い、青空を目にしながら倒れ伏す。 鈍い落下音はほぼ同時に聞こえた。
痛みに震える身体を無理矢理立たせる。立ち上がるのに少々時間がかかったにも関わらず、エンペラ星人は微動だにせず立ち続けていた。
「この程度か? たいしたことはないな…」
「…何なんだ。あの異常な力は?」
レオはエンペラ星人の強大な力に疑問を感じていた。ここに来てから感じていたのは、普段よりも体に力が入らないことだった。レオは自分以外の参加者も同じように力を抑制されているのではないかと考えていたのだが…

実際にはレオの推測は正しかった。首輪により参加者の強大な力には制限がかけられている。
だが、相手はエンペラ星人。元々のスペックが桁違い。その上に支給されていた鎧、アーブギアを身に纏っていた。
(我が鎧、アーマードダークネス程ではないが…なかなか良い鎧だ)
アーブギアの真の力は資格者であるウルトラマンヒカリにしか呼び出せない。それでも普通の鎧とは比較にならない力をもっていることに変わりはない。
「アストラ! 同時にいくぞ!!」
レオは決断した。何としてもこの一撃で決める。
レオとアストラは高く飛び上がり、長く伸ばした脚をエンペラ星人へと向ける。
赤く光輝いた脚がエンペラ星人へと迫った。
「ふん!!」
2人の脚は掴まれ、そのまま軽く投げ飛ばされた。
(ダブルキックでも駄目なのか…?)
倒れ込み、地に伏せる2人にエンペラ星人は歩み寄った。
「本来ならとどめを刺すところだが…今回は仕方がない。お前達に聞きたいことがある。あの研究所の設備で余の首輪を外すことは出来るか? それが出来るなら命は奪わないでやろう」
極悪からの誘いは2人の心に怒りの炎を灯した。
「断る!」
飛び起きた2人はパンチを一発叩き込むと間合いをとった。
しゃがみ込んだアストラの後ろにレオが立つ。
「うおぉぉ!」
「…は!」
ウルトラダブルフラッシャーとレゾリューム光線が激しくぶつかり合う。
しかし、やがてレゾリューム光線がウルトラダブルフラッシャーを打ち砕いて2人を襲った。

「…兄さん、逃げて…」
「アストラ!」
レオの目には闇に消え行くアストラの姿が映った。レオより前にいた分、ウルトラマンの体を分解する悪魔の光をまともに浴びてしまったのだ。
「刃向かわなければ長生き出来たものを…」
エンペラ星人はレオに手を向ける。
「今度はお前の番だ!」
「くっ…」
レゾリューム光線による激しい爆発が巻き起こり、レオの姿は消えた。
「…逃がしたか」
エンペラ星人は爆発の中心に落ちていたボールを拾い上げて呟いた。

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ゲンは走った。弟もセブンガーも犠牲にしながら逃げることしか出来なかった不甲斐なさを胸に。
ちょうど円盤生物に仲間を、皆を犠牲にしてしまったときの悔しさがゲンの胸に蘇った。
「エンペラ星人…お前は必ず俺が倒す…絶対に!!」
ゲンは拳を空高く突き上げた。
指にはめられた獅子の瞳が月明かりに照らされ、仄かに輝いているように見えた。

【アストラ@ウルトラマンレオ 死亡】
残り50人

【エンペラ星人@ウルトラマンメビウス】
【1日目 深夜】
【現在地:E-8 研究所】
【時間軸】:不明。少なくともヒカリと闘う前。
【状態】:1時間能力使用不可
【装備】:アーブギア
【道具】:基本支給品一式×3、怪獣ボール(セブンガー)、ランダム支給品(0~6)
【思考状況】
1、研究所を占拠し、首輪の解除に使える人材の確保。刃向かえば殺す。

【オオトリゲン@ウルトラマンレオ】
【1日目 深夜】
【現在地:E-8】
【時間軸】:最終回終了後
【状態】:全身に激しい痛み、アストラを失った悲しみ、1時間変身不能
【装備】:獅子の瞳
【道具】:無し
【思考状況】
1、特訓してエンペラ星人を倒す。まずはそこから。

010:斬る=守る 投下順 012:正義を胸に
010:斬る=守る 時系列順 012:正義を胸に
初登場 おおとりゲン
初登場 アストラ 死亡
初登場 エンペラ星人