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&font(green){GZOpdp+1O} 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/01/21(月) 00:25:40.22 ID:GZOpdp+1O 女「御主人様」 女「働きたくないです」 男「おい。給料やらんぞ」 女「…私、病院に行けなくなりますよ…」 女「そうしたら、どうなるか解りませんよ…?」 男「…」 男「みかん、食べるか?」 女「食べる訳…」 女「…」 女「…ちょっとだけ」 男「食べたら働けよ」 女「…はあ」 男「今、溜め息ついたろ。お前」 女「…まさかぁ…深呼吸ですよ…」 女「…」 女「もういっこ…」 男「早く働けよ」 女「…はあ」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/01/21(月) 00:52:53.14 ID:GZOpdp+1O 男「おう、おはよう」 女「…おはよ…らいやす…」 男「おい、朝から何だ。もう一回言え」 女「…おはようございます」 男「よし」 女「コーヒー…召し上がりますか?」 男「もう飲んだ」 女「朝食は…?」 男「済ませた。冷蔵庫の物、適当に使ったぞ」 女「ああ…」 女「そうですか…」 女「それでは、私はこれで…」すたすた 男「どこに行くんだ」 女「どこって…」 女「二度寝に…病人ですから…」 男「もう外に出るから…頼むから玄関まで見送ってくれ。業務だろ?な?」 女「…しょうがないなあ…」 男「何様だ、お前」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 01:07:14.97 ID:GZOpdp+1O 女「今日はいつお戻りに…?」 男「少し早いかも。六時位かな」 女「…はあ」 男「溜め息か返事かはっきりしろ」 女「…はあ」 男「…絶対早く帰ってきてやる」 男「それじゃ。しっかり仕事しろよ」 ばたん 女「…」 女「…」しゅん… 女「…」 がちゃ 男「おい、携帯忘れた。寝室…」 女「…」ぱぁぁ 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 01:18:53.90 ID:GZOpdp+1O 女「…」もぐもぐ 女「…」 女「…」しゃきしゃき 女「…」 ぴりりりり 女「!」びくっ ぴりり 女「…」 『本文:もちろん、玄関前の掃除を終えてるよな?』 女「…はあ」ぱたん 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 01:26:22.99 ID:GZOpdp+1O みなみけ観なきゃ… 少し離れます… 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 02:10:53.64 ID:GZOpdp+1O 女「…」さっさっ ぴりりりり 女「…」 『本文:もう花壇に水をやった頃か?』 女「…はあ」 ぴりりりり 『本文:花壇の写真を撮って、こっちに送ってくれ』 女「…はあ」かしゃ ぴりりりり 『本文:綺麗だ。手入れが上手いな、お前』 女「…」さっさっさっ 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 02:17:57.71 ID:GZOpdp+1O 女「…」 女「…」かちゃ 『本文:今晩、カレーでも宜しいですか?』 女「…」そわそわ 女「…」かちゃ 女「…」ぱたん 女「お洗濯しよう…」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 02:20:44.67 ID:GZOpdp+1O 女「…」ごうんごうん 女「…」そわそわ 女「…」ぱんぱん 女「…」そわそわ 女「…」かちゃ 女「…」ぱたん 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 02:31:20.04 ID:GZOpdp+1O がちゃ 男「ただいまー」 男「居るのか?」 女「…」 男「おい、夕食の準備は?」 女「…」 男「カレーじゃなかったのか?」 女「…見てるじゃないですか」 女「何で、返事を頂けないんですか」 男「済まない…忙し…」 女「自分からは何度も何度もするくせに!」 女「私には何も返さないんですか!」 女「…」ぐすっ 男「…済まない」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 02:39:30.99 ID:GZOpdp+1O 女「…」ぐず 男「楽しみにしてたんだ、カレー」 男「お前のカレーだから」 男「早く、帰ろうと思って」 女「…寂しかったです」 女「返事が欲しかったです」 女「気になって」 女「洗濯の時も、掃除の時も」 女「うまくお仕事出来なくて」 女「気になって気になって」 女「メールが届かないのは携帯のせいじゃないかって、何度も何度も確認して」 女「御主人様が事故に遭ったのかと思って」 女「とても怖かったです」 女「とても、寂しかったです」 男「…ごめん」 59 名前:何で俺、SS書いてるんだ[] 投稿日:2008/01/21(月) 02:56:47.26 ID:GZOpdp+1O 女「御主人様が居なかったら、私はどうすれば…」 彼は、椅子に座る丸い背中の彼女を、前から抱き締めた。 触れた彼女の背中は細かく震えていた。 強く掴むとすぐに壊れてしまいそうで、彼にはゆっくりとさする事しか出来なかった。 男「今度からは、ちゃんと返すから」 女「…」 男「忙しくても、絶対に返すから」 女「…はい」 男「俺は事故に遭ったりなんか、しないから」 女「…はい」 男「お前が待ってるなら、絶対に帰ってくるから」 女「…はい」 男「だから、泣き止んでくれ。主人の命令だ」 女「…ずるいです、それ」 彼女が、彼を抱き締め返した。 彼女が泣き止むまで、広いリビングには泣き声だけが響いていた。 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 03:09:45.26 ID:GZOpdp+1O 女「…もう、大丈夫です」 男「…ん」 女「恥ずかしいです」 男「…そうか」 女「あ…」 女「やっぱり…もう少し」 男「ここからの分は、給料から引いておくぞ」 女「…いじわる」 男「…」 女「…」 男「さあ、カレーを作るか」 女「…食べるんですか?」 男「もちろん」 男「俺は、帰った時から腹が減ってるんだ。早く食わせろ」 女「…はあ」 男「必要であれば、手伝うぞ」 女「…自分で作ればいいのに」 女はキッチンへと向かう。 食卓で座る男には、その背中が少しだけまっすぐに伸びたように見えた。 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 03:22:09.55 ID:GZOpdp+1O 男「…なあ」 女「はい」 男「ちょっと聞いてくれ。不思議な事が起きた」 女「何ですか…」 男「カレー作り始めたの、お前だよな?」 女「そうですね…」 男「俺は、椅子に座ってたよな?」 女「ええ…」 男「よく見てくれ」 男「いつの間にか」 男「立場が逆になってる」 女「…」 男→キッチンでエプロンを付けて調理 女→椅子に座り、食卓に頬杖をついてテレビ 女「…ちっ」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 03:28:08.89 ID:GZOpdp+1O キリが良いのでおしまいです… テスト勉強しないと… 明日も残ってたら…参加したいと思います それでは…みなさん、さようなら… 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 06:57:02.42 ID:GZOpdp+1O 女「ああ…今日という日がまた始まる…」 女「今日なんて来なければいいのに…」 男「おい、雪積もってるぞ」 女「…」 女「ちょっと外に出てきます」 男「元気じゃねえか」 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 14:44:53.49 ID:GZOpdp+1O 女「お風呂…先に頂いても良いですか…?」 男「いつも言ってるが、二階にもあるだろう」 女「いつも申していますが、一階の大きいのが良いんです…」 男「いつも言ってるが、一階は俺の物。二階は俺の物だけどお前に貸す。オーバー?」 女「いつも申していますが、一階の方が好きなんですよ…ねえ…」 男「…」 女「病人…」 男「お前が入った後は、いつも臭いんだよぅ!薔薇か林檎か知らないが…」 女「あ、よく分かりますね…薔薇と林檎、両方持ってます…うふふ…」 男「…はあ」 女「あ…もしかして、一緒に入りたいんですかぁ?」 女「えっちー」 男「入らねえよバーカ」 女「…」 女「もういいです」 男「林檎」 女「?」 男「せめて林檎にしてくれ。男が薔薇の匂いを醸し出してたら怪しすぎる」 女「…はあ」 女「素直に言えばいいのに…」 女「林檎なら一緒に入りたい、って…」 男「ちげえよバーーカ!」 女「うふふ…」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 14:58:00.20 ID:GZOpdp+1O 女「もし、夕食作るのが嫌だと言ったら、どうしますか…?」 男「作りたくないのか」 女「いえ、例えばの話で…」 女「どうしても作りたくないと言ったら…」 男「別に。お前の給料から引いた分で、外食する」 女「…」 男「今日の夕食、何?」 女「…トンカツです」 男「分かった」 女「…はあ」 男「来週の月曜の夕方、空けとけよ」 女「え…?」 男「お前の食事に飽きた。外食して一から勉強し直せ」 女「…はい」 男「…化粧してなかったら減給な」 女「…はい」 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 15:10:27.63 ID:GZOpdp+1O 男「ただいまー」 女「お帰りなさいませ…」 女「お鞄、お持ち致します…」 男「ん」 女「…」じー 男「あ、上着はいいよ」 女「…」じー 男「…」 女「…」じー 男「…何か?」 女「…いえ、いいです」ぷいっ 男「はいはい、これだろ?はい、今週号」 女「夕食、用意してありますよ…うふふ…」すたすた 男「…自分で買いに行けよ、ジャンプくらい」 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 15:24:57.78 ID:GZOpdp+1O 男「ただいまー」 女「お帰りらさ…」 男「…ただいま」 女「噛みました。もう一回入ってきて下さい」 男「はあ?」 女「自分が許せません。このままだと、頭がグチャグチャになってしまいます」 男「もう…」 ばたん がちゃ 男「ただい――って、居ねえじゃねえか!」 女「うふふ…小悪魔的存在です…」 男「うわーかわいくねー」 女「…」 男「ごめんなさい、入れて下さい」 男「お願い」 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 15:35:56.87 ID:GZOpdp+1O 男「ちょっと、そこの装飾どけて」 女「…?」 男「ダーツセット買ってきた」 女「…ダーツ?」 男「よっ」がつん 女「…」 男「よっ」がつん 女「おお…」 男「やってみ?」 女「…」 男「ここを指で、そう、持って」 男「腕の振りだけで…投げる」 女「…えいっ」かつ、ころころ 女「…むぅ」 男「修行が足らんな」 女「…つまらない」 女「つまらない…」 男「おい、刺す所が違うぞ。やめなさい」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 15:44:05.40 ID:GZOpdp+1O &font(blue){>>111} 男「じゃあ、俺寝るから」 男「明日は六時起床な。絶対起きろよ」 ばたん 男「ふう…」 かつ… ころころ… かつ… かつ… ころ… 『つまらない…』 かつん… 男「明日から特訓か…」 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 22:52:32.42 ID:GZOpdp+1O 男「ただいまー」 男「うう、さむさむ」 女「あ、お帰りなさいませ…」 男「暖炉を俺によこせ」 女「元々、御主人様の物ですけどね…」 男「うるさい」 ぱちぱち 男「ふぅ…」 女「はい、コーヒーです…」 男「ん」 女「…」すっ 男「…」 女「…」すりすり 男「近いよ」 女「…」 男「…」 男「もっと近う寄れ」 女「…そういうのはキライです」 男「あっそ」 男「…」 女「…」 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 23:22:56.74 ID:GZOpdp+1O 女「可愛い…」 女「御主人様。さっき通り過ぎた男の人、私の事を可愛いですって」 男「うん」 女「恥ずかしいなあ…うふふ…」 男「気持ち悪いよ」 女「あ、そんな事言って良いんですか…?」 女「私、あの人と付き合っちゃいますよぉ…?」 男「うん」 女「毎日外泊して、夕食を独りで貪る事になりますよ…?」 男「あっそ」 女「…」 男「…」 女「あの、私どっかに行っちゃうんですよ…?」 女「寂しいですよね…?」 男「別に」 女「…」 女「私…どこにも行きませんよ」 女「どこにも…」 男「…分かったから、早く買い物済ませて帰るぞ」 女「…はい」 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 23:34:29.41 ID:GZOpdp+1O 男「…お前」 男「そのメイド服、ボロボロだな」 女「え…そうですか…?まだ着られるし…」 男「何で替えないんだよ。クリーニング代も衣装代も、必要経費で落としてやるよ」 女「…」 女「新しいメイドの境地を目指そうかと…」 男「一体、どこに向かってるんだよ。お前はここにいるよ」 女「はあ…」 男「用意してやるから、後で寸法測って、俺によこせ」 女「…」 女「えっち」 男「しばくぞ」 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 23:41:13.39 ID:GZOpdp+1O 女「…」 女「測って頂けますか…御主人様ぁ…?」するっ 男「…」 女「…いやんっ」ちらっ 男「…」 男「お前、そんなキャラじゃないだろ」 女「…つまんない」すたすた 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/01/21(月) 23:54:00.58 ID:GZOpdp+1O 男「届いたぞ、新しいの」 女「…」 女「…」 女「覗かないで下さいよ…」 男「早く着替えろ」 女「…はぁ」 ばたん 女「…」 きぃー… 男「ん、出来たか」 女「…」 男「うん、やっぱり新しい方が清々しいな」 女「…生地がパリパリしてて、着にくいです…」 男「初心は大事だぞ。うん、やっとスッキリした」 女「自分だけ…」 女「もう宜しいですか…仕事に戻りますよ…」 男「うむ」 女「…はぁ」 男「女」 男「似合ってるぞ」 女「…」 女「…ばか」

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