AIPSによる処理(7) 較正テーブルを適用


やっと較正テーブルが完成しました。早速、その較正テーブルを適用して、較正済みのビジビリティとして出力しましょう。このときに周波数方向に積分を行い、IFあたり64点あった分光データを1点にまとめてしまいます。この操作によって大幅にデータのサイズを小さくできます。

1. 較正テーブルを適用して周波数方向に積分する (SPLIT)

SPLITというtaskの名称は、Multi-source formatのファイルを天体名毎に分割してSingle-source formatのファイルを作成することから名付けられています。この過程において較正テーブルを適用しつつ周波数方向に積分し、較正済みのビジビリティが出力されます。
task 'split'  SPLITというtaskの使用宣言
getn 2  カタログ番号2番のファイルを選択
AIPS 1: Got(1) disk= 1 user=3018 type=UV BK084.MSORT.1
timer 0  全時間帯を指定
source ''  全ての天体を指定
freqid 1  周波数番号1番 (15.4 GHz) を指定
docal 1  CLテーブルによる補正を行う
gainu 4  CL テーブル version 4を適用
doban 1  BPテーブルによる帯域通過特性の補正を行う
bpv 1  使用するBP tableのバージョンを1に指定
flagv 1  使用するFG tableのバージョンを1に指定
outd 1  出力はDisk 1番に書き出し
outcl 'sp2cm'  出力ファイル名のclassは sp2cm
aparm 2, 0  1番目で、IF帯域内の周波数を積分して1つにまとめることを指定。
inp  パラメーターの一覧を表示して確認します。
(splitのパラメーターの一覧はこちら)
goと打って実行します。このようなメッセージが表示されます。もしFully flagged by gainのビジビリティ数がやたら多く、Fully keptのビジビリティ数が少なかったら、何かがおかしいと疑ってチェックし直しましょう。終了したら、pcatによって、DA193.SP2CM.1というファイルがカタログ番号3番に作成されたことを確認しましょう。outnは特に指定しませんでしたが、ここにはSPLITによって天体名が書かれます。
pcat
AIPS 1: Catalog on disk 1
AIPS 1: Cat Usid Mapname Class Seq Pt Last access Stat
AIPS 1: 1 3018 BK084 .UVDATA. 1 UV 11-SEP-2006 17:34:40
AIPS 1: 2 3018 BK084 .MSORT . 1 UV 11-SEP-2006 21:08:11
AIPS 1: 3 3018 DA193 .SP2CM . 1 UV 11-SEP-2006 21:08:11
もうすぐAIPSでの作業も終わりです。あとはFITSファイルに書き出すだけですよ。

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最終更新:2007年10月04日 20:53