目次
ヴァンパイアカウントの戦法
VCの基本
VCには『逃走』という選択肢が存在しない。
戦闘中には非常に強力な能力なのだが、戦闘に入るまでは弱点でしかない。
VCで敵を釣るという行為は=ユニットを一つ死なせるという行為と同じである。
VCで必須コアと呼ばれるユニットは全てランク歩兵である。
元よりランク歩兵の役割は『受け』であるが、VCの必須コアは更に特化していて、『すり潰されながら時間を稼ぐ』ことが主目的であって敵を撃破することを想定していない。
重要なのは何ターン持ちこたえるかという点だけなので、どのコアを選択してもそれなりに利点が存在する。
コアは死ぬことが仕事である以上、もの凄い量のマイナスの戦闘結果が発生する。
合流なしに同一戦闘に入れば、どんなに強力なキャラクターであっても戦闘結果ダメージを負ってしまう(というか死ぬ)。
自軍のコアと敵軍が戦っている場合は、戦闘が終了するまで放置しなければならない。
1ターン半もたせると相手は猛進できず、こちらが突撃できるので理想的。
ネヘクノ祈祷で調整しよう。
もちろん6ターン耐えきってポイントを奪わせなければ一番良い。
VCのスペシャルは打撃力に欠けるが、戦術的に有効である。
自軍の弱点となる部分を補うように組み込んでいこう。
VCのダメージ源にして中核。
この枠を放棄することは勝つ気が無いのに等しい。
どれもかなり優秀な攻撃要員ではあるが、各々特性があるのでよく考えて選択しよう。
ユニット毎の戦術
ゾンビ
初期から入れない。
入れるならランク歩兵なのでミュージシャンを。
一番敵の攻撃が厚そうなところこそゾンビが最も輝く場所だ!!
間合いを計りながらてきの進路や射線を妨害しよう。
戦って勝つつもりがないので、縦に2ユニット以上並べても全く問題がない唯一のランク歩兵であろう。
厚さこそがゾンビの強さだ。
ゾンビが戦闘で勝利する…それは奇跡だ。
特に7版への移行によって平均以下の能力値となってしまっている以上は勝てると考える方が間違っている。
よって基本的には敵の足止め&進路変更と割り切ることが肝要である。
1ターン半だけ頑張ってくれ!!!
ゾンビは魔法で生産可能な兵だ。
何も無いところからゾンビを召喚して移動・逃走妨害を行ったり、騎兵の進路変更を誘発したり、終盤に陣取りしたりとその用途は広い。
ネヘクの祈祷やヴァンヘルの死舞踏と並んで(時にはそれら以上に)VCを支える重要スペルだ。
スケルトン
軽歩兵としての戦闘力は並なので、それに相応しい数を揃えよう。
スキルを選択しておけば初期数よりも増やせるのでスケルトン好きなら忘れずに。
旗は必須と言って良いというか入れなければスケルトンを選択する意味が無い。
できるだけ遅らせて置こう。
同程度の能力の兵と戦う事を前提に防御を固めるか、ダメージを狙うために手数の増えるスピアを持つかはお好みで。
どちらにしても側面は致命的に痛い。
基本的な軽歩兵装備でしかないので、相手のダメージディーラーに対しては全く歯が立たない。
ヴァンパイアパワーによる生産力向上がある。
他の2つと大きく違うのはマジックバナーを所持できること。
25ポイントまでなので、効果的なのは『永遠なる死の旗』『死せる兵団の軍旗』『戦の軍旗』である。
『戦の軍旗』の代用として『終わりなき悪夢の軍旗』も悪くない。
捨て駒とする気が満々であれば『ムジョンの三角旗』がかなり良い地雷してくれる。
グール
コア埋め用にたくさん。
ミュージシャンが無いので機動力に欠ける。
スケルトンと同じくなるべく後で。
耐4なアンデッドは生存能力が高い。
セービングこそないものの、ヴァンパイアパワーの援護があればグレイヴガードに匹敵するしぶとさ。
2回攻撃・毒攻撃なので、ASのない兵科へのダメージが期待できる。
側面が強いので、縦列が多少長くなっても大丈夫。
コア枠を埋める3種のコアユニットの中で最も数値的能力に恵まれ、ヴァンパイアパワーとの相性も良いので1つは入れておきたい。
ダイアーウルフ
最低数の5体で良いが、先手の長距離射撃で殲滅されない程度に増やしておく必要はある。
ダイアーウルフは必須コアではないので無理に投入する必要はない。
敵の射撃や突撃の的にならないような位置取りが重要。
基本は迂回戦術だが、敵の配置に隙間があり、小規模で構成されている場合は一挙に敵陣裏に躍り出れば…
単体では通常の兵と戦っても勝ち目はない(例えサイドをとっても無理)。
包囲戦時のサイドフランク要員と、援護兵科狙いと、ファストの特性を生かして相手陣地内に逃走不能線を築くことが主な仕事。
バットスウォーム
ある日アーミーブックから忽然と姿を消しても誰にも気付かれない…そんな存在
コープスカート
ネクロマンサーの乗騎として組み込むか、コア扱いとして組み込むかで用途が変わる。
幅が狭いのでどこでもOKだが、アップグレードの効果範囲には気をつけよう。
ユニットを強化するのが目的。
バウンドスペルの効果がそこそこ強いが微妙なので、早めに使って相手にディスペルを強要すれば簡単に通してもらえる。
グレイヴガード
対戦相手が最も触れることを恐れるユニット。
マジックバナーとミュージシャンは必須で、ASB投入も検討して良い。
武装はグレイトウェポン1択。
VCの中心となるランク歩兵なので、なるべく早い段階に配置しよう。
最初に配置し、これを中心に固めていくと考え易い。
戦場(戦闘?)の中心に配置するのがセオリーだ。
逃走しないルールがある重歩兵なので集団としての生命力は非常に高い。
たとえ戦闘に敗北し続けても最終ターン終了まで生存している可能性が高いユニットだ。
ネヘクの祈祷でD6回復するのが凄く強い。
グレイヴガードにはワイトブレイドがある。
キャラクターは要注意だが、注意してどうにかなるものでもない。
ブラックナイト
機動力確保のためにミュージシャン必須。
旗やバーディングは役割次第で付けないのもあり。
5~6体の小集団は幽体移動で奇襲して攻撃的に、10体以上の大集団はバーディング着用で防御的に運用できる。
8版では20体のランク仕様も十分視野に入れれるようになったが、継戦能力でグレイヴガードに1歩も2歩も及ばない。
配置は可能な限り遅らせる。
あてどころを間違えるとリカバリーが利かないので要注意。
サイズ・ポイント・ランクの都合上グレイヴガードより壊滅し易いのが難点。
ASは高いので攻3以下の攻撃でダメージを受けることはほとんどないが、接と回が低いので戦闘結果で負け易く、負けると被害甚大。
フェルバット
3~5体推奨。
あまり多くても接触できないし、ランク組めない以上余剰戦力は必要ない。
マスター能力によって膨張できるので初期数が少なくても問題なし。
飛行なのでどこでも良いが、1ターン目の移動後に相手の白兵ユニットの死角かつ敵陣内へ移動できる場所が良い。
相手陣地に突然移動して要所を制圧する役割を担う。
敵の軽歩兵にも負けかねない貧弱な戦闘力なので、ウォーマシーンのクルーか単独行動のウィザードぐらいしか狙えない。
そういった兵科が存在しない場合はかなりの無駄駒になるので、役割を移動妨害に切り替えよう。
歩兵扱いの飛行ユニット=膨張できるので、射撃スクリーンとして一流だ。
なにせ傷2で兵3~4体分の広さをカバーしてくれる。
スピリットホスト
多ければ多いほど良いが、相手の面積を考えて。
ウォーマシンやランクの無い射撃を狙うだけなら1体で十分。
どこに置いても嫌がられるユニットなので、とりあえず地形の近くに配置すると簡単に相手のサイドを狙える。
配置順は早めでも問題ないが、相性次第では遅らせる必要がある。
通常攻撃無効と地形を無視した移動がスピリットホストの醍醐味。
同じ25mmベース同士であれば先ず負けることはない(勝つこともないが)。
魔法による攻撃に対しては裸の人並なのでキャラクターとの戦闘は要注意。
コストが高いのでスペルで召喚するのが最も安定。
通常は1体65Pだが、スペルで呼べば1ユニット50Pと破格の安さ。
1ベースあればウォーマシンのクルーには必ず勝てるので、それに沿った使い方をすると吉。
相手がキャラクターの合流を解いた時がチャンスだ。
ケルンレイス
3体では折角の優位点が生かしきれないので最低5体は投入したい。
今回はバンシーで射撃するよりも攻撃回数を優先してとりあえず相手のボーナス値以上に攻撃したい。
VCでもっとも置く順番に困らないユニットかもしれない。
どこに置いてもそれなりに牽制・打撃・足止めに利用できる。
バンシーが最も効率よく運用できるのは混戦時だ。
魔法攻撃にさえ気をつけておけば無敵の音波攻撃だ。
『闇の威光』を持ったヴァンパイアロードを合流させるとダメージアップ。
いろいろ卑怯。
マジックな攻撃(魔法ならディスペルできるが…)にはどう頑張っても対処できないので気をつけよう。
包囲攻撃しやすいのでダメージ増加狙いでサイドフランクしよう。
戦闘結果で負けさえしなければほぼ最強のアタッカーだ。
『亡霊の姿』を持ったヴァンパイア・ヴァンアパイアロードが合流すると行進移動が確定するので、ゲリラ的に行動するレイスにとって非常に有難い。
ロード合流時には『闇の威光』があると大変おもしろいことになる。
あえて合流せずに「命令の兜」やその他魔法&アイテムで援護するのも悪くない。
弱点であるマジックウェポンによる攻撃とマジックミサイルに対応するには、分離しておいた方が無難。
ブラックコーチ
打撃力不足を補うために投入。
サイドフランクが取れなくなったので前ほどの脅威ではなくなった。
サイド狙いが前ほど強くなくなったがそれ以外を狙っても微妙なのでやはりランクの横が定位置。
ブラックコーチは戦車なので、自身の正面にどれだけ多くの敵兵を巻き込めるかがポイントである。
8版で大量にに吸い込めるようになった。
吸い込む量を調節できないので最初の2~3ターンは強く感じるが、その後の数ターンは邪魔になるかもしれない。
ヴァルグールフ
移動妨害や足止めのために投入。
利点はヴァンパイアなことと踏み荒らし攻撃。
どこでもOK。
基本は相手の機動戦力を狙える位置へ。
VCにおいて数少ない信頼感のある高機動ユニット。
兵力が少なくても機動戦力を叩くには充分な戦闘力があるので、レアはこれで安定と言っても過言ではない。
ダメージのケルンレイス、機動力のヴァルグールフと覚えておこう。
もしかすると8版の変更による恩恵を最も受けたかもしれない。
接5攻5回5憎悪&踏み荒らし=攻5自動ヒット5+D6回に等しい。
機動力を生かしてガンガン森を突き抜けて相手を裏からボコボコにできるチャリオットのような存在となった。
汎用性の面からケルンレイスを越えたかもしれない。
ブラッドナイト
チャンピオンは無くて良いが、あると回復が美味いし、その場合は基本マジックウェポンを所持しておくとなお美味い。
ベアラーは必須で、可能ならば『ストリゴスの王旗』を持たせたい。
数次第。
基本的にはブラックナイトと同じだが、ブラックナイトは軽騎兵的な運用で、ブラッドナイトは重騎兵のスタンダード。
狂乱ゆえに釣られ易い上に、アンデッドは騎兵に歩調を合わせ難いので陣形を崩され易く要注意。
チャリオット的に使うのが最も扱い易いが、折角の移動力を殺してしまうのは忍びない。
突破力は最強クラスなので魔法による追加突撃があれば理想的。
と比較されることの多いブラッドナイト。
両者の違いはASとランスとネヘクの祈祷とヒット修正。
継戦するとかなり微妙。
スタンダードベアラーは最重量の旗を除いて全ての旗を所持できる。
VCのマジックバナーはケイオスナイトに烙印をつけるような気分で選択しよう。
おススメは鮮血砦の軍旗、ストリゴスの王旗、獄炎の軍旗。
「戦慄の騎士」+「魅了」+「吸血の刃」のヴァンパイアとの組み合わせが極悪。
削られたブラッドナイトが吸血の剣でネヘクの祈祷以上に早い回復が可能。
キャラクターのカスタマイズ
ロード
戦闘系のVPやマジックアイテムを選択する。
WIZLV3が限界値なので基本はネヘクとレイズデッド。
移動の自由を確保するために飛行可能な騎乗動物を選択するのが基本。
ランクに埋もれる場合はバランスタイプやウィザードタイプを推奨する。
アルケイン系のVPが高コストなので、他のVPは取れないと思ってよいが、「禁断の知識」はおススメ。
マスター系VPを一つ習得して、そのユニットに合流しながらネヘクの祈祷で強化すると手がつけられなくなる。
PDが確定で2個増加する『負の芸術を極めしもの』があればマジックフェイズで絶大なアドバンテージを得る。
『亡霊の姿』を所持してケルンレイスに合流することが前提のロード。
マジックアイテムを所持できないのが致命的だが、ケルンレイスを手出し無用の最強ユニット化する。
恐慌やバンシーの叫びを強化するなら『闇の威光』が効果的というか悪夢。
接近戦特化ならば『死の化身』『終わりなき憎悪』。
魔法援護系ならば『暗黒の徒』+『死の化身』か『負の芸術を極めしもの』。
個人的なおススメはやはり『闇の威光』タイプだ。
ヒーロー
ウィザードLV1と高い接&攻を持つ。
追加ポイントを支払えば装備も充実している。
弱点は高ポイントなことだが、それに見合ったスペックではある。
『戦慄の騎士』で戦闘特化。
『禁断の知識』+マスターで魔法特化
『亡霊の姿』でレイス合流などがおススメ。
どの場合でもスペルジェネレイトで『死者らよ今こそ還れ』を優先的に取ることをおススメする。
耐と傷と士気が高いので強力。
接と攻が低いのが難点。
普通すぎてあまり存在意義がない。
ウィザードを確保するなら最も安価で優秀。
ヴァンヘルの死舞踏を確定でスペルジェレイトできるのが最大の魅力。
ASB(アーミースタンダードベアラー)
ASBはAS値が低いのが弱点だが、VCには『皮剥ぎの鎖かたびら』があるのでマジックスタンダードを持たせない場合は必須。
ウィザード&ヴァンパイアを確保できるので支援向き。
スクロールを所持したくなるので、マジックスタンダードを所持しない場合はこちらが良い。
『戦慄の騎士』選択時はセービングが確保できるので、マジックスタンダードを選択し易くなる。
必殺の一撃を使える上にポイントが安いので、ヴァンパイアよりもASBが無駄な戦力にならないのがグッド!
更に耐5傷3なので死に難いのも好評価。
今回はシールド装備可能なのでマジックスタンダードを使用するならこちらがおススメ。
VC戦術
ヴァンパイアボム
ヴァンパイアに魔力の巻物と禁断の知識=170P
このユニットを単発の爆弾として使用する。
手順としては
1:一人で敵ユニットに突撃か、敵の密集遅滞に移動
2:巻物で魔法暴走
3:判定2~7で相手に高10範囲攻撃
突撃する場合は獣の魔法体系『カドゥンの変身術』をブースト
密集遅滞に移動する場合は攻撃系スペル(おススメは紫太陽ブースト)
突撃&変身はリスクも大きいがリターンも絶大。
スクリーン
敵前にユニットを斜めに配置してその進路を強制的に変更させる戦術。
もちろん他の種族や兵科でも可能な戦法ではあるが、VCはレイズデッドで新規編成したゾンビによってそれを行うことが出来る。
ゆえにヴァンパイアにとってレイズデッドは必須所持スペルになる。
重騎兵やランクの2cm手前に斜めに召喚するのが基礎。
一度変更された進路を機動力弱者の重騎兵&ランクが修正するには時間がかかりすぎるので泣ける。
展開できるユニットの兵が少数であるため弱点は射撃だが、兵数の増加によって補うことが可能。
もちろん射撃スクリーンとして召喚するのもあり。
相手がユニットを無視して突撃せず、通常移動で対応する場合はそのまま盤面支配に役割を切り替えるか、側背攻撃した後ネヘクで3ランクまで増やすのも面白い。
最終更新:2010年10月15日 12:26