356 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/05/29(土) 20:09:45.28 ID:hwCsWv60
何かも嫌になった私は、澪先輩の笑顔が見れる、そんな素敵な明日に逃げようと布団を頭まで被った。
どうせ、起きていても苦しむだけというのなら、いっそ、その目を閉じてしまえば良い、その耳を塞いでしまえば良い。
何も見たくない、何も聞きたくない、何も感じたくない。
私は頭の中に澪先輩の姿だけを思い浮かばせて、今までの疲れを癒すように深い眠りについた。
二度と目を覚まさなければ良いんだ、という自暴自棄な思いを抱きながら。
☆
「風邪をひいたら、澪先輩はお見舞いに来てくれるかな、とは言ったけれど・・」
まさか、本当に風邪をひくとは思わなかった。
朝、いつものように不機嫌な面持ちのまま、その身体を起こすと妙に気だるく、頭がズキズキと痛んだ。
身体の至るところに汚泥が付着しているかのように全身が重く、動くことも面倒なくらい。
試しに布団から出て、立とうするも、すぐにベッドに腰を下ろさざるを得ないくらいにフラついてしまった。
嫌な予感と共に体温を計ると、「38.0℃」と表示される。
ましてや、外は今日も冷え込んでおり、精神的にも疲弊しきっている私が耐えられるような環境じゃない。
澪先輩に会いたかったけれど、身体が動かないことにはどうしようもない。
学校を諦めた私はお母さんにその旨を伝えると、大きな溜め息と共にベッドに倒れこんだ。
357 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/05/29(土) 20:11:16.35 ID:hwCsWv60
全身の力を抜き、仰向けになったまま、部屋の真っ白な天井を見据える。
昨日の夜ほど酷く気落ちしてはいなかったが、いつもと同じで心は沈んだまま。
熱で頭がボーッとしている状態でも、私の心のすべてを支配するのは、
「・・会いたいです、先輩」
澪先輩だ。
熱いものがこみあげてきても、私は絶対にそれを流しはしない。
澪先輩のことを想って私が涙を流すということは、澪先輩が間接的に私を泣かせたことになる。
そんなことで、私は罪悪感を感じてしまう、申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまうのだ。
勝手に先輩のことを想って、勝手に泣いてしまってごめんなさい、と。
「澪先輩は私に想われてると、迷惑かな・・」
一人で考えているうちは決して答えが出ることはない問いを宙に投げかけ、
私は眠りに落ちた、再び夢の中の澪先輩に会いに行くために。
488 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:02:30.17 ID:6JzyHy60
☆
―――ずさ。
ん・・。
―――起きてる、梓?
誰、私を呼ぶのは・・?
―――よく寝てるみたいだな、起こしちゃうのは悪いし、やっぱり帰るか・・。
聞き慣れた声がする、私がいつも想い焦がれて止まない人の声が。
白い靄が、朝日が昇ると共に晴れていくように、ぼんやりした私の意識が次第にはっきりとしていく。
その人の声は細く綺麗な輪郭を鮮明に描いていき、私の全身を駆け巡り、やがて、その瞼を開けさせる。
「んっ・・」
「梓?」
「澪、先輩・・?」
横を向いて寝ていた私の目に真っ先に飛び込んできたのは、何よりも、誰よりも大好きな澪先輩だった。
不思議そうに目をパチパチさせた先輩は、少し照れたような、どこか子供っぽい、それでいて控えめな笑みを私に向けてくれた。
普段、見せてくれない先輩の笑顔は私の脳髄にこれ以上ないくらいの起爆剤として刺激を与える。
さっきまで見ていたはずの夢は、澪先輩が目の前に居たことで一瞬で忘れてしまっていた。
489 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:03:17.45 ID:6JzyHy60
「ごめん、起こしちゃったみたいだな・・そんなつもりはなかったんだけど」
澪先輩は視線を少し横にズラしながら謝罪した。
その一挙手一投足に私の心は小さく踊り、変な表現だけれど、自分の心臓の鼓動を肌で感じる。
寝起きでいきなり好きな人と出会うと、こうまでもドキドキしてしまうものなんだ。
歓喜と緊張の狭間に揺れる私は唇を震わせ、言葉を漏らす。
「いえ、それよりもどうして・・?」
「梓が今日部活に来なくって心配だったからさ・・、
憂ちゃんに聞いたら梓は風邪をひいて休んだって言うから、お見舞いに来たんだ」
「澪先輩・・一人で?」
はやる気持ちを抑えながら、私は自分の思ったことを立て続けに口に出し、澪先輩を問い詰めた。
カーテンが閉め切られた薄暗い私の部屋を見回しても、ベースを背負った澪先輩しか居ない、それは見れば分かることだ。
澪先輩の話によると、お母さんは出かけてしまっているらしい。
正真正銘、私と澪先輩しか居ない。
それでも、私は「先輩と二人きり」という状況を信じることはできなかった。
唯先輩やムギ先輩・・そして、律先輩は?
490 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:03:59.90 ID:6JzyHy60
「唯は期末試験の補習、ムギはどうしても外せない家の用事だってさ・・、
でも、二人とも心配してたよ、早く治してまた練習やろう、って。
唯に至っては『あずにゃんのお見舞い行きたい~!!』って聞かなかったから困ったよ」
口元に手を当てて、澪先輩はふふっと小さく笑う。
「あと、律に至ってはまだ学校を休んでるよ、さすがのあいつも一日で風邪を治すほどの元気はないみたいだ」
「そうですか・・」
律先輩のことを話す澪先輩はいつも楽しそうだ。
愚痴を言っているように見えて、実は律先輩のことを褒めていたりするし、
律先輩のことを想っているからこその言葉なんだと思って聞いていると、その度に心の底で濁った感情が産声を上げる。
澪先輩がお見舞いに来てくれたことで癒えていたはずの私の心が再びチクチクと痛み始めた。
ボロボロの私の心は、いつまた傷が開くか分からない。
絶対に澪先輩のことで泣かないと決めている私は、歯を食いしばり、寸でのところで堪えた。
自分と先輩の両方をごまかすように、私は苦し紛れに言葉を絞り出した―――
「・・先輩」
―――、つもりだった。
でも、呼びかける一言しか出てこない。
491 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:05:37.95 ID:6JzyHy60
「ん、どうした?」
それでも、澪先輩はちゃんと返してくれる。
澪先輩も私に負けないくらい素っ気無いけれど、そう見えるだけなんだ。
私は澪先輩のことを分かっているつもりだ、律先輩よりも。
先輩は本当は相手のことをしっかりと想っている、その証拠に私のことを今もジッと見つめてくれている。
律先輩のところにも行って、私のところにも来るなんて、自分も風邪を貰ってしまうかもしれないのに。
口を開けたまま、何も言えずにいる私に澪先輩の方から声をかけてくれた・・口元に僅かな笑みを浮かべて。
「・・梓が髪を下ろしてるのは、何だか新鮮で、可愛いな」
先輩の言葉を聞いた瞬間、私の頭から足先まで熱い何かが駆け巡ったのが分かった。
布団に潜って横になっている状態でも私が髪を下ろしているのが見えたらしい。
いきなり褒めるんだもん・・心臓に悪いよ。
「そ、そう・・ですか?」
私は、先輩に聞こえないんじゃないかっていうくらいの小さな声で返す。
嬉しさのあまり、そう言うしかできなかった自分が情けなくて仕方がなかった。
澪先輩の方が可愛いですという言葉が喉まで出かかったが、臆病な私は儚い想いと共にそれを飲み込んでしまう。
492 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:07:35.12 ID:6JzyHy60
いつもこうだ・・。
私の想いに気付いてほしいと願いながらも自分からは決して積極的なアプローチはしない。
きっと、できない。
澪先輩からすれば、理不尽な話だろうけど。
「梓、さ」
「はい・・?」
いきなり澪先輩が声のトーンを落とすので、私は少しだけ戸惑ってしまった。
そんな神妙な面持ちをされると、私も身体が強張ってしまう。
澪先輩はそのままの口調で続ける。
「最近何か悩んでるんじゃないか・・?」
「悩み、ですか・・?」
澪先輩の問いかけを聞いた瞬間、今ここですべてを曝け出してしまいたくなるほどの衝動に駆られた。
しかし、理性が急ブレーキをかけ、ギリギリのところで踏みとどまる。
悩みなんて山積するほどあるのに。
しかも、すべてが澪先輩のことなのに。
それなのに、私はさも今自分が何に悩んでいるのかを思い出そうというような言葉を吐く。
でも、仕方ないでしょう?
面と向かって言えるわけがないんですから、澪先輩が好きで好きで、好きすぎてしょうがない、なんて。
493 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:08:27.79 ID:6JzyHy60
「・・いえ、別に」
「そっか・・ごめんな、急に変なこと聞いちゃって」
澪先輩はそれ以上踏み込んでくることはなかった。
先輩は優しいから、人の心に深く干渉してこようとはしない。
でも、私が相手の場合はむしろ近づいてほしかった、私の心に土足で入ってきてほしかった。
気弱な私じゃ、先輩に想いを伝えることはできないから・・これはきっと甘えなんだろうけど。
「・・・」
ダメだ・・いつもこうだ、私はいつもダメ・・。
自責の念だけが深い霧のように私を包み、二度と脱出することのできない樹海の奥に閉じ込める。
どうして、私はこんなにも臆病なのだろう。
どうして、私はこんなにも・・。
「・・梓」
「はい・・?」
澪先輩が深刻そうな声をあげ、不思議そうに私を見つめる。
眉を歪め、目をパチパチさせて。
494 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:10:00.27 ID:6JzyHy60
「梓、泣いてるぞ・・」
「え・・?」
先輩に言われるまで気付かなかった。
気付かないフリをしていたわけでもない。
指で触れてみて、初めて分かった。
私、泣いてるんだ・・。
「なん、で・・?」
思わず、疑問が口をついて出てしまう。
私の頬を流れていく熱い涙は、ヒリヒリと私の皮膚を焼くような痛みを伴っていた。
これ見よがしにゆっくりと、私を嘲笑うかのように、ゆっくりと流れ落ちていく。
いつまでもその温度を保ち続け、重力に逆らうように、落ちることを拒んでいるかのように、ゆっくりと。
そのせいで澪先輩に泣いていることがバレてしまっていたんだ。
495 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:11:28.43 ID:6JzyHy60
「大丈夫か、梓っ・・熱は?いや、どこか痛むのか?」
「いえ、別に・・、っ・・!」
ダメ・・止まって!
止まってよ・・。
「梓・・?」
「う、うあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
心配そうに差し伸べられた澪先輩の手を私は強引に押し付け、ほとんど半狂乱気味に泣き叫んだ。
寝ていた身体を起こし、涙が出ても、鼻水が出ても、髪が乱れようとも、私は気にも留めず、泣き叫んだ。
何で、涙がっ・・!?
止めて、止めてよっ・・、これ以上私を苦しめないで!
澪先輩に私の想いが悟られることのないように努力してきた。
いや、それは少し違う・・。
気付かれるのが怖いから、敢えて避けてきたんだ。
だからこそ、その苦しみを今になって曝け出すわけにはいかないのに!
どうして、こんな最悪のタイミングで・・。
涙が出てくるの・・、溢れだしてくるのっ!?
496 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:12:54.86 ID:6JzyHy60
「・・梓、落ち着いてっ!」
「んうっ・・!」
気付いたとき、私は澪先輩に抱きしめられていた。
強く、それでいて優しく、包み込むように。
そのとき、胸の奥に微かな安らぎが生まれたけれど、今の私の心のダムを塞き止める力はなかった。
先輩は心配そうに私に声をかけ続ける。
「やっぱり、いつもと違うよ・・梓。何かあったんじゃないのか?」
「・・・」
私はじっと黙ったまま、答えない・・答えられなかった。
もちろん、興奮していたという理由もある。
でも、この場をやり過ごせるような嘘も浮かばず、本当のことも言えなかった。
ただ置物のように、先輩の身体に自分の身を委ねていただけだった。
いつもの私なら、澪先輩に抱きしめられているからと言って、幸せそうに頬を赤く染めていただろう。
でも、今は違う。
穴があったら入りたいっていうのは、このことだよ・・。
視線を落としたままの私に、澪先輩は優しく声をかける。
497 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:16:42.14 ID:6JzyHy60
「何かあったんだろ、梓・・?」
「・・何も」
私の想いとは正反対の言葉が口から漏れる。
何かが私の本心を邪魔をしているせいだ。
素っ気無い反応ばかり見せる私に、澪先輩は咎めるように言う。
「嘘だよ」
「どうして、ですか・・」
「そんなのすぐに分かる・・、梓が私の目を見てないから」
「っ・・、そんなことで私を言いくるめたつもりですか?」
「じゃあ、私の目を見てよ、梓」
先輩の声は真っ直ぐに私の胸に突き刺さった。
私はいつも澪先輩を見ていた、舞台の端の方から。
先輩は、自分は目立たない存在でありたい、太陽と月で言うなら、夜を照らす月のような存在だと言うだろう。
でも、私にとっては太陽のような存在。
憧れ。
私は先輩と目を合わせようとはしない。
先輩の横顔を見ていられるだけで幸せだったから。
498 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:19:08.46 ID:6JzyHy60
「・・・」
やっぱり、見ることができなかった。
目だけじゃない・・澪先輩の顔を、姿を見ることができなかった。
少しでも視界に入れたら、また涙が流れてくるだろうから。
- 見ただけで涙を流すっていうのもおかしな話だと思う。
でも、流れてきちゃうんだ、どうしようもないんだよ。
本当に好きだから・・愛しているから。
愛せば愛するほど、私は涙を流し、水分を失い、朽ち果てていくんだろう。
想いを伝えることのできない花は、やがて、その地に眠るように命を散らす。
それでも。
燃え尽きようとしている私を、先輩は無理にでも叩き起こそうとする。
「見てよ、梓」
「うくっ・・!」
澪先輩が私の頬下辺りに手を当て、強引に私の顔を上げる。
私は直視することができなかった。
歯を食いしばったものの、呼吸が上手くできない。
全身の至るところから熱が生まれている感覚。
そんな私を諭すように、澪先輩は言葉を続ける。
499 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:21:26.90 ID:6JzyHy60
「後輩が苦しんでいるのを、先輩の私が放っておくわけにはいかない・・話してごらんよ?」
「せん、ぱい・・」
ね?、と先輩は私に小さく微笑む。
普段は精悍な先輩がそういう表情を見せるから、卑怯なんだ。
私みたいな、恋をする資格もないような臆病者に恋をさせてしまう。
自力では這い出ることのできない、泥沼の中に引き込んでしまうんだ。
私が先輩に恋していると気付いたとき、既に手遅れだった。
何が決定打だったのかは分からない。
ベースを冷静かつ一心不乱に弾いていた姿。
眉間に皺を寄せながら、ペンを走らせていた姿。
談笑しながら、静かに紅茶に口をつけていた姿。
律先輩の怪談話に怯えて、身体を丸めていた姿。
夏フェスに行ったとき、目一杯にはしゃいでいた姿。
今、目の前で私のことを心配してくれている姿。
そのどれもが、優しい澪先輩であることを、私は当然知っている。
何気ないその姿が、私の心を満たし、憧れという感情を構築していった。
トランプタワーのようなその思いは倒れることはなく、そして、いつしか、気付かないうちに憧れは恋心という気持ちに昇華していた。
そのときにはもう、手遅れだった。
『想像』し始めたのも、ちょうどその時期だったかもしれない。
500 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:25:53.89 ID:6JzyHy60
「・・・」
澪先輩はこんな私を受け入れてくれると言う。
こんなに泣きじゃくってダメになった私の想いを聞いてくれると言う。
もういい加減、甘えても良いんじゃないかって思えた。
もう隠すことはないんじゃないかって。
だからこそ、今しかなかった。
長く、心の奥底に沈ませていた私の気持ちを伝えるのは。
本当に長かった。
これまでの日々は苦悩と嫉妬と、憎悪と、愛情と。
学校に居る間は必死に自分の想いを押し殺して、
家に帰ると、ベッドの中で先輩のことを想い続け、ときに爆発させる。
様々な感情が複雑に絡み合い、混ざり合い、そのエネルギーは苦しみとなって私の心に降り注ぐ。
そして、その黒い雨が固まると、私の心も閉ざされていた。
でも、今は違う。
501 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:26:55.22 ID:6JzyHy60
「澪先輩・・」
「うん?」
それは、本当に一瞬のこと。
最初に見えたのは驚きに満ちた澪先輩の目だった。
整った長い睫毛に、少しだけつり上がった目と、髪の毛と同じで真っ黒な瞳。
その瞳が大きく開かれる様。
次に感じたのはほのかな感触。
ゼリーのように柔らかく、それでいて確かな感触が伝わる。
思わず、そのまま飲み込んでしまいたくなるほどの心地良さ。
互いの熱が交換され、想いと共に身体に染みていくようで。
そのくすぐったいような感覚が私にはたまらなかった。
何よりも幸福で、何よりも暖かい。
私の唇が澪先輩の唇を奪った瞬間。
502 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/06/28(月) 23:28:43.01 ID:6JzyHy60
先輩が私の顔を無理やりに上げさせたのを真似て、私も自分の手を先輩の頬下に当て、そのまま引き寄せた。
それと
最終更新:2010年07月09日 17:04