釣狐 - 故 善竹圭五郎十三回忌追善 善竹狂言会


釣狐(つりぎつね)
▽自分の仲間が猟師に殺されていることを嘆いた老狐は、猟師の伯父の伯蔵主{はくぞうす}に化けて、狐を獲らぬように意見しに出かけるところから始まります。猟師は伯父の意見を聞き入れて殺生しないことを誓いますが、罠を捨てよと言われ、様子がおかしいことを察して「捨て罠」という仕掛けにして捨てたと伝えます。罠まで捨てさせて満足な古狐は小歌をロずさみながら帰る途中「捨て罠」を見つけ、敵討ちをすることを心に決めて棲家{すみか}に帰るのでした(前場)。猟師は本戻に仕掛けて古狐待っていますと、老狐が現れ、終に罠にかかります。
▽狐でもない、人間でもない妖気ただよう伯蔵主が、「姿見の型」「犬驚きの型」など習が多い中で、玉藻の前(能『殺生石』の語り)の故事を物語るところが前半のヤマ場。後半は、狐の縫いぐるみを着て狂言らしい写実演技の極みを見せます。猟師との対決は、手に汗を握る緊張感の週続です。狂言修行の集大成と言える大曲です。

(善竹十郎)











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最終更新:2010年01月30日 01:42
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