人形古泉 の続き
色んな意味で散々な夏休みが終わって数日が経ち、すっかり平穏な生活に戻った僕はどうやら気が抜けていたようだ。学校から帰宅してすぐに飲んだペットボトルの水。その中に、いつぞや送られてきた人形のオマケとしてついてきていたあるものが溶け込んでいたことを、僕は気づけなかった。「んぁ…あっ、ぁあん!」「…うっ、ひぁあ!」水を飲んだ直後、僕は強烈な眠気に襲われリビングのソファーに横になった。その記憶が最後、気づけば僕は僕の上に跨がって一心不乱に腰を揺すっていた。水に溶け込んでいたものを簡単に言えば、飲んだ者を分身させる薬、それと催淫剤というところだろう。仕掛けたのはきっと今ここにいない彼に違いない。「よそ見、しないで…ふぁっあ!」ろくでもない品ばかり送ってきた正体不明の会社を恨めがましく思っていると、僕の下で喘いでいるもう一人の僕が涙目で乞うてきた。どうやらあまりに腹が立って、動きが疎かになっていたらしい。すみません、そう謝ろうともう一人の僕──解りづらいのでコイズミと表記しましょうか──の顔を見下ろした瞬間、僕の心臓がドクリと脈打った。自分と全く同じ顔であるはずのコイズミの顔が、まるで別人のように見えたのだ。催淫剤の効果は僕だけではなく、コイズミまでにも及んでいるようで、そのせいなのかやけに色っぽかった。…まるで遊女だ。「どうかしましたか?」急に顔を赤くした僕にコイズミは首を傾げる。「な、何でもありませんっ!」僕は誤魔化すようにして、わざと腰を大きく揺すった。「あっ!イ、ク……っ!」やや乱暴な動作だったため、僕の中に入っているコイズミのモノが僕のイイ所を刺激した。ただでさえ薬で高められた体には、その刺激だけで充分だ。僕はコイズミのモノを思いきり締め付けて、絶頂に達してしまった。「やっ、あぁああ!」僕の締め付けに耐えられなかったコイズミも釣られるように射精する。お腹の中にジュクっと暖かい感触が広がり、僕はコイズミに体を預けるように前に倒れた。今はコイズミが僕に入れたのだから、今度は反対に僕がコイズミに入れるのだろうか?汗ばんだ体を重ねたままハァハァと荒い息をつき、僕はぼんやりとこの後の展開を考えた。他人に入れるなんてことをしたことの無い僕は、未知の快感を期待するかのように、コイズミとの間に挟まれた自身を固くした。
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