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「またですか……」
僕は携帯の画面を見て、即座に届かなかったフリをしたくなった。
画面には、機関の管理下にあるホテルの名前と部屋番号だけが記されている。
行かなくてはいけない。
断れば、また更にとんでもない仕打ちが待っている事を知っているからだ。
ホテルの部屋につく。
見知った顔が、下品な顔をして僕を待っていた。
「古泉。遅いじゃないか」
「すみません」
極力、かわいげに言う。いっそ首を傾けるとか、上目づかいをするだとか、した方が良かっただろうかと冷えた頭で考えた。
「この間、閉鎖空間出ただろう。あの時、俺もちっとイラついたんだあ」
ニヤニヤしながら、だらしなく短い足を組む。
「……やってらんないよなあ、古泉い」
「あなたは何がしたいんですか?」
これ以上、脂ぎった男の声なんて聞きたくもない。さっさと終わらせたい。
「解ってるんだろ」
今まで以上にその男はいやらしい笑い方をした。
こんなのに良い様にされるなんて、プライドも、精神も、どうにかなる。
とっくに、どうにかなった後かも知れない。
男のぺニスをしゃぶらされる。息苦しい。喉の奥にあって、嘔吐しそうだ。
「いいぞ、古泉……」
恍惚とした表情に、ぞくりと背中が粟立つ。
「いい、れすか……?」
舌を出しているため、上手く喋れない。それを聞いた男は、余計満足したようだった。
早くイくならイって欲しい。
「……!!……あ、ふっ……ん、んん……」
顔にかけられ、不快感が増す。
意識が、朦朧としてくる。臭いも、味も、声も、何か違うものになってくる。
「次、どうするんだ、古泉」
この声は、あの人に違いない。あの人だ。
「したいです……」
「よく言ったな」
撫でられる感触。
ベッドの上は、いつものあの匂いがする。
「古泉、上に乗れ」
太ももを揉むその指も、僕がいつも見つめているそれだ。
「はい」
「いい顔するじゃねえか」
あの人が笑う。
僕のアヌスに、あの人のぺニスをあてがう。
濡れたぺニスは簡単に僕の中に入り込む。
「はぁ、あ、あ、んっ……くあ、んあ……」
中で擦れる感覚が、頭の中をも溶かしていくようだ。
あの人の指が僕の乳首をつまみ、なめて、あの人の顔がよく見えなくなる。
「も、やらぁ……っ」
おかしくなる。
携帯が鳴った。
その着信音で我に返った。
あの着信音は、あの人からでしか鳴らない。今ここに居るのは、あの人じゃない。
そう思うと、眼下にある男の顔はひどく醜悪にみえた。
「チッ、うるせえ、切っとけよ」
僕はとっさに嘘をついた。
「神、からですよ。彼女は勘がいいので気付いたかも知れません」
ずるりとぺニスを抜く。
もう一秒足りとも、こんなものを中に入れたくない。
「……仕方ない……あんな場所が立て続けに出りゃ、苦労すんのは現場の俺らだしな」
この男も、閉鎖空間は嫌いらしい。そこだけには同意もするし同情もするが、それ以外に何も感じない。
「では」
手短に服を整え、ハンカチで汗をぬぐった。

携帯には、あの人からのメール。
早く帰れハラ減った。
それだけで、僕は高揚する。早くあの人に会いたい。抱き締められたい。
僕は、淫乱な身体の熱を閉じ込め、あの人の待つ家を目指して走り出した。