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「今日はけん玉をするわよっ!」

高らかに宣言し、けん玉を握りそう言ったハルヒ。
俺は小さく溜息をし、ハルヒに言った。
「おいおい、どこでそんなもの買ったんだ。というか、俺たちの分はないのか?」
ハルヒはこっちを向くとお得意の笑顔でこう言った。
「昨日偶然見かけたから買ったのよ。あんたたちの分もあるわよ!」
偶然を怨んでいると、俺たちの前にけん玉が置かれる。
けん玉か、小さい頃はやったもんだな。
「へえ~?あんたやったことあるんなら、一度お手本見せなさい!」
いやあ、でも小学生の頃だしな。出来るかどうかは分からないが。
そう言って俺はけん玉を手に取った。実は結構ワクワクしていたりしたからな。
「よっと」
膝を曲げ、体を上手く使って赤玉をけんにさした。とめけん、ってやつか?
だが、久しぶりの感触にしみじみとしていると、謎の嬌声が耳に入った。
「ひあぁっ!?」
その声の主を捜すと、頬をそめた野郎がいた。おいおい、どうしたんだよ?
そう聞くと古泉は顔を耳まで真っ赤にして俯き、
「な…なんでもありません」
と細々と言った。
なんだなんだ、どうしたんだよ。
そんなことを思いながらけん玉を見つめていると、ふと既視感を覚えた。
それが何なのか思い出す前に、団長様から「凄いわね!」とお褒めの言葉を頂かれたので、何なのかは分からなかった。
「私もやってみるわね」
ハルヒも自分のけん玉を持つと、慣れない手つきだが横の皿に赤玉を入れた。
それを見ていた朝比奈さんや長門もけん玉を取って練習をし始めた。
なんだこりゃ。けん玉同好会になってるな。
何故か古泉は頬を染めてぷるぷると震えているが、団長様にバレたら面倒なことになるだろう。
古泉もそんなことになるのは嫌だろうから俺は見て見ぬフリをした。
……それが逆効果だったか、古泉は時間がたつにつれて、段々とおかしくなっていった。

ハルヒや長門、朝比奈さんはけん玉が上達しているように見えた。
三人ともとめけんが出来る様になり、古泉はというとけん玉を持ってさえいなかった。
三人はけん玉に夢中で気付いていないが古泉の様子はどう見てもおかしい。
何て言ったって、とめけんが決まる度に喘ぎ声を漏らしているのだ。
実は俺も分かっていた、「これ」、どう見ても古泉の分身か何かではないのだろうか…?
深層心理で古泉の閉鎖空間での姿を知っていたハルヒは、このけん玉に古泉と感覚を共有させる様な、そんな情報操作を無意識に行なった…。
そう考えると納得がいった。
「ひあっ!…ん。くぅ…」
けん玉の音に交じってよくは聞こえないが、古泉は喘いでいた。
だがそんな古泉の姿を見るのも、何か面白かったので俺もけん玉を続けた。とめけんばかりで集中攻撃だ。
「…ぁっ!あっ!…はぅうっ!…くあ…っ!」
椅子に座ったままビクビクして喘いでいるのだが、三人は気付いているのだろうか。
そう思っていると、脳内にいきなり声が届いた。テレパシー…みたいな感じだな。
(涼宮ハルヒと朝比奈みくるには古泉一樹の声が届かないよう、一時的に情報操作を行なっている)
長門の淡白な声が響いた瞬間、けん玉の音が消えた。
吃驚して辺りと見渡したが、まだ三人はけん玉をしていた。長門がこっちを見ている。
(おい、なんだかけん玉の音が消えたんだが)
そうテレパシーで伝えると、見ていた長門の表情が、少しだけ笑った様な気がして。
(そっちの方が古泉一樹の声が聞こえ易い)
…長門、GJだ。

それからというもの、古泉がけん玉をしなくても長門の情報操作の賜物か、ハルヒは何も言わなかった。
ただ、ずっとけん玉をし続けていた。
「このけんに、玉をさすやつって案外難しいと思ってたけど。簡単ね~」
ハルヒは笑顔でけん玉をするが、古泉はずっと体を刺激されて辛いのだろう。目がうつろになってきた。
「…はあぁ…、ひあ…、…くぅぅ…」
そろそろ限界が近づいてきたのだろうか、古泉は机に体を預け、眉をひそめ喘いでいる。
そんな古泉をいたわり、俺はもうイかせてやろうと、ハルヒたちに声をかけた。
「おいハルヒよ、俺とお前で、同時にとめけんしてみようぜ。音がでかくなるかもしれないぞ」
まあ俺にはけん玉の音なんて聞こえないんだがな。
無意識に古泉を見ると、ハルヒに声を聞かれない様に、指をくわえて声を抑えていた。
「まああんたがそんなに言うんなら、やってやるわよ。ほら、いくわよっ!」
ハルヒの声にはっとした俺は、かけ声にあわせる様に玉をけんにつきさした。
その瞬間、
「ひあっ!あ…んう、んっ!んくぅ…」
古泉はくわえた指から唾液を机にぽたぽたと零して、どうやら絶頂を迎えた…らしい。
らしい、というのは、もう少し古泉で遊びたかったが為の残念な気持ちのことだ。
だがこれで終わりもつまらない。俺は玉をぐりぐりとまわしてみた。ハルヒには暇つぶしにしか見えないその行為だが…。
「ん、んぅ…、…ぁ、弄っちゃ、やらぁ…、くっ…」
腰を揺らしながら古泉が呟いた。
おいおい…、始めて漏らした言葉が「弄っちゃ、やらぁ…」ってどうなんだ…。
そんな下らないことを思いながらも手の動きはやめない、古泉も気付いたらしく上目遣いで俺を睨んでくる。
そんな表情をしても俺のSっ気に火をつけるだけだぞ、そう思った俺は玉を持って激しく上下に動かした。
「ん、く、は、あ、や、やら、らめぇ~、そんな、激しく、しちゃ」
きりっと、俺を見上げながらいう古泉の顔は、欲情に濡れていて瞳はうるうるとして真っ赤になっていた。
玉をなで回すと、よりいっそう顔が歪んで面白かった。
「ひ、あ、な、長門さ、た、すけ、てえぇっ!くふぅ…っ!」
古泉が悲痛な声とともに助けを求めた長門は、静かにこう言った。
「はやく絶頂を迎えたいの…?古泉一樹の感度を二倍に変更…」

「そんな、や、らめぇっ!ひあ、ん、く、あ、はああぁぁぁっ!!!」

背筋を反らして、頬を染めて、涙を零して、茶色い少し癖の付いた髪を乱して、古泉は気絶した。
長門さん…やりすぎじゃないですか?