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「離しなさいよ!」
黒いブレザーを着た少女の怒鳴り声が路地裏に響く。
「ぶつかってきたのはそっちだろぉ?」
柄の悪い男が数名、少女の手を掴みながら小さな体を取り囲んでいた。

「周りも見ずに勝手にぶつかってきて良く言うわ!その目ん玉は何の為についてるのかしらね!
 しかもこんな所まで連れ込んで何様のつもり!?
 あたしは忙しいんだから!無駄な時間とらせないでくれない!?」
黄色いカチューシャから伸びるリボンを靡かせ少女が言うも
男達はにやついた表情のまま手を離さない。
焦れた少女が腕を掴む男の脚を蹴り上げ、逆上した男が腕を振り上げた。
「涼宮さん!」
勢い良く駆け込んで来た黒い学ランの少年が、そのまま男に体当たりをする。
男がよろけた隙に少女の手を取り、逃げ出すベく踵を返そうとして──。
狭い路地を塞ぐように立つ男達の前に足を止めた。

「えらいかわい子ちゃんだと思えば、こんなイケメン彼氏付きとは。なぁ……?」
「……別に彼女とはそういう間柄ではありませんが。しかし女性を誘うのならそれ相応の誘い方と言……」
言い終える間も無く再び振り上げられた拳に、少年が慌てて身を避ける。
「古泉くん!こんな奴ら人の話なんて聞きやしないんだから!相手するだけ無駄よ!」
涼宮と呼ばれた少女が少年の名を呼んで注意を促すも、道を塞ぐ男達を突破は無理と判断し、
二人は逆に路地の奥へと駆け出した。

しかし駆け込んだ先は行き止まりで。
壁を背に二人は追って来る男達へと向き直る。
「僕が彼らに突っ込むので、その間に逃げる事は出来ますか?」
涼宮を庇う様に立ちながら古泉が問う。
「だめよ。そんなの絶対許さないんだからね!」
あくまでも気丈な返事に、古泉は整った容貌を初めて微苦笑に崩して困ったように眉尻を下げた。
「残念だったなぁ行き止まりでさ」
「やっぱ彼女の前では良いカッコしたいってか?」
相談しあう二人に、追いついた男達が口々に囃し立てる。
「……逃げてくださいね」
そう呟いて古泉は男達の方へ足を踏み出した。

男達からすれば、古泉という少年は背丈こそあるものの、そこまで体格が良い訳でもなく。
その隅々まで手入れされていそうな風貌からして、大した事が無いと踏んでいた。
しかしながら殴りかかってくれば、注意はそちらに引かれるもので。
暴れる古泉を多勢に無勢で押さえつけるも、その背後から強烈な一撃を食らい、彼らは意識を改めた。
実は少女の方が手に負えないと。
「す、涼宮さん!」
地べたに押し付けられながら、古泉も驚いたのか目を丸くして涼宮を見ている。
「古泉くんをいじめたら許さないわよ!」
制服のスカートが捲れ上がるのも気にせずに、涼宮がしなやかな脚で男の頭に蹴りを入れる。
古泉を押さえつけていた男が地面に伏せた。

このまま直ぐ逃げ出さなかったのが二人の不幸と言える。

体を押さえつける手が減り、古泉がもがきながら身を起こしかけた時
それまで動き回っていた涼宮が高い声を上げて地に崩れ落ちた。
「涼宮さん!?」
何が起きたのか理解出来ない古泉に、涼宮の側に居た男が掌を向ける。
そこには小さく黒い器具が有った。
「まさか女の方にコレを使うとは思わなかったぜ」
それは電気ショックを与える器具。スタンガンだった。

スタンガン。
護身用とされるそれは、電圧で神経網を刺激して一時的に体の制御を奪う物。
基本的に外傷を残す事も無い。だが。

「涼宮さん!」
地に伏せたまま小さく痙攣する少女。乱れた呼吸音が聞こえてくる。
古泉は顔色を変えて、自分を押し留める男を押し退けて、涼宮に近づこうとする。
「おっと止まれよ。彼女にもっかい当てちゃうよぉ?」
涼宮の傍らに立つ男がバチバチと火花を散らしながら屈み込んだ。
古泉よりも、スタンガンを持つ男の方が涼宮に近い。
古泉は大人しく立ち止まった。
「こんなに可愛いのに凶暴だよなぁこいつ。あんたもこんなの彼女で苦労してんじゃないの?」
「……そういう間柄では無いと言ったはずです」
「ふーん。彼女でも無いのに随分と必死に助けようとしてたよなぁ。
 あれか、イケメン様はフェミニストってやつかぁ?でも女の方が強かったけどな」
不甲斐無さに唇を噛んで古泉は沈黙する。
古泉は学校では勉学に秀で運動神経も良しとされているが
このような状況では一男子高生には限界と言うものがあった。
涼宮も同様に普通の女子高生に過ぎないが、少女の気質は何か人の枠を越えた物だった。
古泉は涼宮のそういう部分にも惹かれていたのだが──。

「……古泉くんを馬鹿にするんじゃないわよ……」
自責の念に駆られる古泉の耳に、微かな声が届いた。
古泉がはっとして顔を上げる。
「はっ、元気な女だな。お前らやっぱ出来てんじゃねぇの?」
「彼女を侮辱するのは止めて下さい」
「怒るなよ。それとも何?片思いだったりするわけー?」
「……そういう訳でもありません」
的を射た煽りに一瞬言葉に詰まるも、涼宮が聞いていると思うと古泉は肯定もし辛かった。
男はにやけたまま古泉を眺めている。
どうやらこのスタンガンを持った男がリーダー格と言えるのだろう。

「まぁいいさ。そいつを押さえとけよ。折角だからこの女がマワされるの見せてやろうぜ」
「なっ……!」
驚く古泉の体に男達の腕が回される。
二人掛かりで力任せに両腕を背中に捻られ、膝が地面に付けられた。
「こんだけ細い脚でアレだもんなぁ。人は見かけに寄らないってマジなんだな」
男が好色な顔付きでスカートから伸びる涼宮の脚を眺める。
その目つきに古泉は怒りを覚えた。
涼宮の脚に男の手が伸ばされる。
「やめ……」
「ぅ……汚い手でさわんないでよ……!」
古泉が声を上げようとした瞬間に、涼宮の手が動いて男の手を叩く。
爪が引っかかったのだろう、男の手に小さく傷が付いた。

涼宮が手だけでも動けた事に驚いたのか、男は数瞬叩かれた自分の手を見つめ。
「……気が強すぎる女は可愛くねぇな!」
再びスタンガンを涼宮に押し当てた。

流石に気絶したのだろう。古泉の叫びに近い呼び声にも反応は無く。
男は笑いながら涼宮のむき出しの脚を撫でた。
「彼女に触るな!」
捻り上げられた腕の痛みも気にせずに古泉は身を捩る。だが二人相手では敵わなかった。
「なんだよ。お前の彼女じゃないんだろ?なら良いだろうが。大人しく見てろって。
 もしかしたらお前にも番が回ってくるかも知れないぜ?」
男の手がプリーツスカートの中へ進んでいく。
古泉は怒りで自分がどうにかなりそうだと思った。
「……わーわーうるせぇなぁ。黙れよ」
興が削がれたのか、脚を撫でていた男の指示で、三人目の男が古泉を殴り始めた。

古泉は痛みに顔を顰めるも、こうやって自分に注意を向けてる間は
スタンガンを持った男が涼宮に手を出さない事に気が付いた。
──少しでも時間稼ぎになるのなら。
一度だけならまだしも、二度もの電気ショックでは、例え意識が戻ったとしても
直ぐには逃げられないかも知れないが。
殴られながらも抵抗を止めない古泉を、男は面白そうに眺め始める。
「お前本当にこいつの事好きなのか?」
それに答えるつもりは古泉には更々無かった。

男は思案顔で殴られる古泉を眺めていたが、ふと何かを思いついたのか、唇を品の無い笑みの形に歪めた。
「そうだな。折角のイケメンだ。顔は殴らない方が良いな」
腹を殴られ、咳き込んで地に伏せる古泉に言い放つ。
「なぁ。こっち見て答えろよ。この女の事が好きなんだろ?」
促されるまま顔を上げると、男は倒れている涼宮の近くでスタンガンをちらつかせていた。
古泉の顔色が変わる。これ以上使われては危険なのでは無いかと。

「ちゃんと答えないと……どうなるか解るな?この女が好きなんだろ?」
これではNOと言った所で信用されないだろう。それに古泉にとってもそれは嘘になる。
不幸中の幸いと言うべきか、涼宮は今意識を失っている。
逡巡の後、古泉は小さく頷いた。
それを見て男が更に笑みを深めた。
「なら、この女でセンズリくらいはしてるよな?」
突然の下卑た質問に古泉が固まる。
だが男の目は否定する事を許していない。
それを察して、古泉は同じように頷いた。
「意識が無い女をマワしてもつまらねぇからな。代わりにお前でも良いかな、とね。
 ほら、イケメンさんだし?顔だけ見りゃ悪くないよな」
あまりにも予想外の男の発言に、古泉は返す言葉も無かった。

「えー、幾ら顔が良くても男は無理ですよ、俺」
古泉を抑えていた男の片方から冗談交じりの非難の声が上がる。
涼宮の脚に未だ手を置いたまま男は笑った。
「だってさ。イケメンさんよ。頑張ってその気にさせてやったら?」
「え……?」
古泉には何を言われているのか解りもしない。
その表情を見て、男はただ笑う。
「何だよ。そんな顔してドーテーなわけ?彼女で抜いたりはしてんだろ?
 してるって言ったよな。そういう事やってやれっつってんだよ」
「なっ……」
絶句する古泉を男達はニヤついた笑みで眺める。
「あーあ。もう反応悪くてつまんねぇよなぁ。だめだなチェリーは。
 やっぱ女の方が楽しいかねぇ。意識無ぇけどな」
脚を撫でる手が再び動き始める。

「ま、待て!」
慌てて声をかける古泉に男は目を細めた。
絶対的優位は既に男達の手に有った。
「さっきまで敬語使ってただろ?それに戻せよ。
 彼女の前でだけなんて、裏表のある男は好かれないぜ?」
「待って下さい……」
震える制止に応じて男の手が止まった。
続きを促すかのように見つめられるも、古泉には何を言えば良いのか見当も付かない。
「彼女の代わりに自分で遊んで下さいって言いたいんだろ?
 そもそも俺達は彼女と遊びたかったんだしな」
古泉は青ざめながら頷くしか無かった。
「ちゃんと声に出して言えよ。何のためにお前の口は付いてんだ」
「……す、涼宮さんの代わりに……僕で、遊んで……下さい……」
屈辱に震えながら言う古泉を囲んで男達が笑う。
「さて、どうやって遊んでやろうか」

古泉は背後に立つ二人の男に腕を取られながら地面に膝を付き、スタンガンを持つ男の言葉を待つ。
男は思案顔で涼宮の傍らに屈んでいて、涼宮の意識はまだ戻らない。
先程まで古泉を殴っていた男は少し離れた場所で古泉達を眺めていた。

「遊んでやるからには何か面白い事して楽しませてくれよな。
 ああそうだ。好きな女がぶっ倒れてるのを見て、ムラムラしたりはしない訳?」
「……は?」
「チンコなんて付いてませんって顔しながら、この女をネタに抜いてるんだろ?
 今なら無抵抗だぜ。思いを遂げるチャンスなんじゃねぇのぉ?手伝ってやろうか?」
暫しの間を置いて男の口から出た台詞に、古泉は自分の耳を疑った。
「……冗談は止めて下さい……」
「女を抱く勇気も無いってか?チェリーちゃんはセンズリこいてる方が好きなのかなぁ?」
あまりにも品の無い物言いに、古泉は居た堪れなくなって顔を俯けた。
それに追い討ちをかけるように言葉が続けられる。
「セックスとオナニーどっちが好きかって聞いてんだろ。答えろよ」
彼らはどちらかを、もしくは両方を自分にさせるつもりなのだと古泉は思った。
どちらを選んでもロクな事になりはしないだろうが、無理矢理恋心を暴露されたものの
古泉にとってそれはまだ形もあやふやな淡い思いでしかなく
こんな形で少女を汚す事だけは絶対に避けたかった。

「……ニーの方が好きです……」
「聞こえねぇな」
屈辱に掠れた声で呟くように答えるも、冷たい声が掛かる。
「オナニーの方が好きです……」
顔を上げる事も出来ないまま古泉がやっとの思いで言い切ると、どっと男達が笑った。
「彼女を思って毎晩頑張ってたりするのかねぇ」
「ちょうど彼女も居る事だし?今しちゃえばぁ?」
「お上品なイケメンのオナニーショーってか。暇つぶしには悪くねぇよな」
男達が口々に囃し立て古泉の神経を逆撫でる。
「この女をオカズにオナりたいってか」
抑えきれない怒りに古泉が僅かに顔を上げた。
長い前髪から覗く鋭く睨む眼に、男は冷笑を浮かべ
「質問には答えようぜ?物覚え悪いの?お前」
掌にあるスタンガンをちらつかせた。

「……したいです」
「この女──えぇと涼宮さん?だっけか?──をネタにシコシコしたいんだろ?」
男の言葉が古泉の心を砕く。
「……す、涼宮さん、で……シコシコしたいです……!」
視線を落とし吐き捨てるように言う古泉を見て、男は満足げに笑った。
「そんなにしたいならさせてやるよ。ああ、脱ぐの手伝ってやれ」
「男脱がすなんて趣味じゃないんすけどねぇ」
男の指示に、腕を押さえていた二人の手が古泉の制服に伸びる。
襟元とベルトに触れられる嫌悪感に耐え切れず、古泉は身を捩って抵抗した。

「こいつ自分の状況理解してないんじゃないですかね」
やや離れて眺めていた男が呆れたようにぼやく。
「何だよ自分から脱ぐってか?」
二人に抑えられながらも足掻く古泉をわざわざ曲解して男が言った。
「オナニーに限らず、ストリップまで見せてくれるらしいぜ。離していいぞ」
二人の手が離れ、古泉はよろけて手を地に付けた。
「ほら、するならさっさとしろよ」
嫌味な男の声に険しい視線を送りながらも、古泉は周囲をさっと見回した。
体を抑えていた手は離れたものの、二人の男はまだ近くにおり、
やや離れている者は、いつでも退路を絶つかのように路地脇に立っていて
何より気を失っている涼宮の傍らには、黒い器具を手にした男が居る。
ここで古泉一人だけでも逃げ出そうと思えば、何とかなるかも知れないが
その場合、残された涼宮がどうなるか考えるまでも無かった。

古泉は立ち上がり、震える手で学ランの襟元に触れた。
上から順にボタンを外していく。
「そうだ、先に下を脱げよ」
ボタンを外し切り、上着を脱ごうとした所で声がかかった。
「フルチンで逃げ出す訳には行かないだろ?」
この男の狡猾さが忌々しいと古泉は思った。

相手は同性だ。体の作りは同じだし、そこまで恥ずかしがるものでも無いだろう。
この後強いられる行為を敢えて脳裏から追いやり、古泉は自分にそう言い聞かせる。
しかしベルトに掛けた指はなかなか動かない。
「まだぁ?」
「引っ張っておいて、実は僕脱いだら凄いんですってやつか?」
先に伸ばせば伸ばす程、言葉で辱められる。
焦れた彼らが涼宮に何をするかも解ったものではない今、腹をくくって脱ぐしか無い。
目を閉じて深く息を吐く。
脱がなければならないのなら、せめて堂々と脱いでやろうと心に決めた。

古泉はベルトを抜き取り、ファスナーを下げてズボンを下ろしていく。
脱ぎ方に色気が足りないなどと野次が飛んだが、知った事ではないと思った。
先程からずっと、自分の手が小刻みに震えているのには気付きたくなかった。
「男のくせに生っちろい脚してんな」
「でもやっぱ女の脚の方が俺は好きだな」
「そりゃ当たり前だろ」
好き勝手に言う男達を尻目に、靴を履いたままズボンだけを脱ぎ終える。
「それをこっちに寄越しな」
リーダー格の男が口を開いた。
服を奪って逃げ辛くさせるつもりなのかと思いながら、古泉はズボンを男の方へと投げる。
男はそれを拾い上げ、器用に涼宮の両手に絡めていった。
「また引っかかれたら痛いしな」
決してしっかりとした縛り方では無いが、例え涼宮が起きて暴れたとしても
少しでも動きを制限させ、スタンガンを使う時間さえ稼げれば充分だと考えているのだろう。
自分ばかりか涼宮の足まで引っ張る結果になり、古泉は唇を噛んだ。

「なぁ。お前はパンツ履いたままオナるのか?」
悔しさに動きを止めた古泉に声が掛かる。こんな所で許す気は更々無いらしい。
「とっとと脱いでシャツの前も開けな。その着丈じゃチンコ見えねぇからな」
見ても面白いもんじゃねぇけどな。そう笑う声を聞きながら、言われた通りに古泉は脱いでいく。
外気に触れた肌が少し粟立った。
「パンツはその辺に捨てとけ。ああ、チンコ手で隠したりすんじゃねぇぞ」
体の中心を晒すと、男達の視線がそこに集中するのを感じた。
「ドウテイってんだから皮でも被ってるかと思ったぜ」
「サイズも普通で面白味が無ぇなぁ。デカイか小さいかしたらネタになるのによ」
「でもセンズリ好きな癖に大して使い込んだ色じゃねぇな。毛も少ねぇし」
まじまじと自分のペニスを批評され、どんなに腹をくくったつもりでも
これ以上顔を上げていられなくなった。
「オナりたいとか言ってた割りに萎んでんだな。彼女をネタに励めよ?良く見えるようにな」
古泉の握っていた掌に、自らの爪が食い込んだ。