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…なんなんだ、一体。
パニック状態になりそうな頭を必死で回転させながら、僕はこの状況の原因を探っていた。
珍しく長門さんより早く部室に着いた僕は、彼とやろうと思っていた新しいボードゲームを広げルールブックを眺めていたはずだ。
なのに突然何かに足を引かれ、しかし地面に激突することはなく、宙に浮かんでいる。
…生々しいピンク色をした、触手によって。
「な、放…せっ」
手足をばたつかせ、巻き付いた触手から逃れようとするが、しっかり固定されていて緩む気配もない。
球体へ変化するイメージを作ったが体に変化は表れず、ならばと手の先に力を溜めてみたが、あの赤玉は現れなかった。
どうやらこの空間では、僕は情けない程にただの人間でしかないようだ。
「、んぅ!」
突然、喉内に太い触手が一本入ってきた。
ぬるぬるとした粘液を纏った触手が口の内壁を拭うように動き、呼吸もままならなくなる。
「んぁ…ふ、たす、け…て…」
誰に懇願しているのだろうか。この触手に、人間の言葉が通じるとは思えないのに。
口の中の不快な存在を噛んでしまいたいが、体の自由のほとんどを奪われている現状では逆効果でしかないだろう。
口の端から、飲み込めない唾液と触手の粘液が混ざった液体が垂れた。
「!?」
新しく生まれた違和感に、ほとんど動かない首を無理矢理下に向けた。
細い触手が器用に動き、ベルトを外そうとしていたのだ。
「や、め…」
言い切れるより早くベルトを外され、ほぼ同時にズボンが足から抜き取られた。
それだけじゃない。ブレザーも脱がされワイシャツのボタンも外され、僕はほとんど何も着ていない状態にまでされてしまった。
触手はまた体を覆い、衣服を奪われた肌はよりリアルに触手の感覚を脳に伝える。
口から触手は去り、細い触手が捏ねるように乳首にまとわりつく。
執拗に、しかし丁寧に続けられるそれは、だんだんと不快以外の感覚を僕にもたらした。
「ふぁ…あ…」
おかしい。こんな声が出るなんて。
さっき口を犯した触手の粘液に、“そういう”作用があるのだろう。
そう分析してみても、体の反応は止められない。
「ひぁ、ふ、あ…」
くすぐったいような、むず痒いような妙な感覚。
考えることを放棄してしまいそうで、僕は必死に状況の分析を続けた。
「ひぃっ」
突然口のように開いた触手により右の乳首を噛まれた。
しかし左はなおも愛撫を続け、その左右のちぐはぐさに、一瞬頭の中が真っ白になった。
「んぁぁっ」
胸ではなく更に下から、更に強い快感が走った。
ずっと触れていなかった性器――いつのまにか勃ち上がっていたそこを、下着越しに触手が撫でたのだ。
下着越しに押し付けるように性器に触れていた触手が離れたと思ったら、また他の触手が下着の隙間から侵入してきて、完全に勃ち上がった性器に絡む。
「あっ、ふぁぁっ」
ゆるゆると緩慢に動く触手に、手淫とは比べ物にならない快感が走る。
思わず声を洩らす口元を抑えたいが、腕もしっかりと触手に絡めとられていて叶わなかった。
性器に絡む触手はだんだんと動く速度を上げて、胸を責める触手はなおも丁寧な愛撫を続け。
「や、い、イッちゃ…」
体を震わせ精を吐き出しそうになったその瞬間、性感帯を刺激する触手が全て離れた。
「ぁ…、なんで…」
達したくなかったのに、それを止められたことに血が引くのがわかった。
僕を容赦なく追い立てた触手が動き、器用に下着が奪い取られる。
僕には確認も出来ないその場所を、撫でるように触手が這った。
「や、やだ…」
触手が何をしようとしているかを察してしまい、更に血が引く。
小指くらいの細い触手が一本、その中に侵入した。
「ひ、い――っ」
痛みはない。この触手も粘液で濡れていて、排泄器官であるはずのソコは難なく触手を飲み込んむ。
だけど拭えない違和感と、そして恐怖感で頭がいっぱいだった。…なのに。



「ああ、ん、やぁっ」
初めてで、尻を犯されてこんな声を上げるなんて――やっぱり、この触手の成分のせいだ。
今ではもう、最初と同じくらいの細い触手が何本も挿入されている。
最初の違和感はとうに消え去り、ただ快感だけが僕を支配した。

「や、らめぇ、ひっ」
涙で不鮮明な僕の眼前を最初に僕の口を犯した触手と同じくらいの太さの触手――表面をいびつなイボで覆われた触手が過ぎる。
それが僕の下肢に向かうと、中を犯していた細い触手が全て抜け、空いたその場所の入り口に宛てがわれた。
そんな、いくら拡げられたからって、こんな太いのが入るわけが…
「あ、ああああっ」
捻り込むように入った瞬間達しそうになったのに、細い触手により性器の根本を強く締められ射精は叶わなかった。
さっきから、僕が射精しそうになるぴったりのタイミングで触手に根本を戒められて、その度に僕はドライで達してしまう。
「んぁっや、やだぁ、もうっ」
なのに中で自在に動く触手は、気持ちいいと感じるポイントばかりを的確に刺激した。
そのあまりにも強すぎる快感に、別の種類の恐怖が生まれる。
本能に理性が潰されるのではないかという恐怖。このまま快楽に流されてしまうのではないかという恐怖。
もしこんなとこを涼宮さんや彼に見られたら――そう考えても跳ねる体は止められなくて。
「やだ、やっ、も、イカせ…」
僕の矯声と厭らしい音だけが支配する部室に、ノックの音が響いた。

―――――――――――――――――――――

ノックを二回。もし朝比奈さんがお着替えをしていたら大変だからな。
お目にかかれるものならお目にかかりたいが、あの方の心に傷を作るなんて一級戦犯レベルの悪行は俺には出来ん。
脳内に浮かぶ愛らしく染められた顔を振り払いつつ、俺は返事のない部室のドアを開く。
その向こうに、悪夢があった。

「………………」

これだけの間で意識が帰ってきたのは、今までの非日常の賜だろう。
部室に鎮座する生々しい色の…他に言い様のない、触手。
更にその触手に絡めとられ僅かに宙に浮いている…
「古泉…?」
ようやく口に出せた名前に返ってきたのは、元から少し高めな古泉の、更に高く上擦った声だった。
「や、見ないで…下さ…、ん、んぁあっ」
ぬちりぬちりと水音を立て古泉の…まあ、察しろ、アソコに出入りする触手。
「やらぁっ、や、らめぇ、ひああああっ」
呂律の回らない声は、古泉が感じていることを実によく伝えていた。
これなんてエロゲ?と言いたいところだが、早くしないと他のやつが来る。
ハルヒに朝比奈さんに長門、それぞれに理由は違うが、こんな光景見せるわけにはいかないだろ。
火でもつけるか?いやそれは流石にまずい。
カッターかなんかで切りつけるか?嫌な感触がしそうだな。
頭は回転するが体は動かない。俺はなんの行動も起こさずに、ただ古泉が喘ぐ様を見ていた。
…正直に言おう。俺はその光景に見入っていた。
いつもヘラヘラ笑っている顔は涙やら何やらの液体でぐちゃぐちゃに歪んでいて、刺激に泣きそうな高い声を上げる。
悔しいことに相当整った顔を有する古泉のその様は、そりゃもう滅茶苦茶エロかった。
「や、も…あ、ああっ」
ビクビクと体が痙攣したように震える。古泉の全身を隙間なく触手が愛撫して、しかし細い触手が古泉のナニに巻き付いている。
相当きついぞアレはと考える俺の前で、根本を戒めていた細い触手が離れ、古泉に入り込んでいた触手が動きを激しくする。
「あ…っ出ちゃ…や、やああぁぁぁっ!」
壮絶に腰にクる声を上げ、古泉は白濁を吐き出した。


はあはあと肩で息をする古泉。射精したと同時に触手は離れ、今は静観している。
いい加減助けた方がいいよなとカッター作戦を実行に移そうとしたところで、触手が動いた。
しゅるしゅると溶けるように触手が縮む。
「…は?」
やがて床に小さな水溜まりを残して消滅した。


なんだったんだ一体…て、それよりも。
「古泉!」
宙ぶらりんになってたのを突然解放され、音を立てて床に投げられた古泉。
倒れた状態のやつを抱き起こせば、くたりと俺にもたれかかった。指の先まで脱力しきってるようだ。
「すみ、ませ…ん…お見、苦しいものを…」
だというのに、荒い息の間から言葉を捻り出す。
そのお見苦しいものに興奮してた俺は何になるんだ。

古泉を壁にもたれかからせ、同じく床に投げ出された制服を回収する。
ちょっと皺になってしまっているが汚れてはいない。それを無理矢理古泉に着させ、腰を支え抱き起こした。
「とりあえずトイレ行くぞ。その格好は流石に問題がある」
必然的に近くなる古泉を意識しないように、俺は部室のドアを開けた。

元気になってる俺の息子よ、少し空気を読んでやってくれ。