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  • 『ちと設定無視した』
  • 『頂上決戦』
  • 『1/2・2/2』
  • 『なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。』




ちと設定無視した


矢島「え?・・・なんだって?」 
梅田「オレ、ボクシング部辞めるわ」 

  その目は真剣だった 
  僕は苦笑いするしかなかった 

矢島「ハハ・・・・・」 
部員「冗談だろ?これから試合だってのに何バカ言ってんだ?」 

  梅田は表情を変えない 
  空気が真剣になっていく 

矢島「・・・・何だよ、それ?」 
梅田「準決勝までくればいいだろ?」 
矢島「え?」 
梅田「今のキュート学園の実力ならこの程度で上等だろ」 

は? 

梅田「もらった助っ人料金分の仕事は終わってる。あとは負けといてやるよ。な?部長さん」 

  梅田がひょこっと顔を後ろにいる部長へ出す 

部長「ぅえっ!?た・・・確かに頼んだけど・・・・・・と、とにかく結果がほしかっ・・・たんだよ。先輩達の素行が悪くて廃部の話もあがってるうちが・・・」 

  体が凍りついた 

そんな話ってあるのかよ・・・ 

43 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 04:29:46.58 0
・ ・ ・ ・ 
この程度ってなんだよ! 
   ・ ・ ・ 
金?助っ人ってなんだよ!? 


  急に怒りがこみ上げてきた 

矢島「金のためにボクシングやったのか・・・?」 
梅田「ダメか?」 

  悪びれる様子もなかった 
  ついカッとなって梅田の胸倉を掴んだ 

矢島「いいわけないだろ!?スポーツを何だと―」 

  言い終わる前に梅田が冷たく笑ってつぶやいた 

梅田「温室育ちの坊やにはわかんねえよ」 

  その言葉が鋭く心に突き刺さった 

なんなんだよ 
どうしたんだよ 

矢島「ボクシング・・・好きなんだろ?」 

好きって言ってほしかった 
その言葉だけで心を静められる気がした 

44 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 04:30:45.53 0
梅田「稼げるからな、その程度の好きだ」 

  ふざけてるかのようなニヤついた笑顔がそこにあった 

ぶん殴りたい 
今すぐこいつを・・・ 
けどできるわけない 
したくもない 
そんなかっこ悪い真似・・・・・・ 

  引きちぎれそうなくらいギュっと胸倉をつかんでいた僕の手を簡単に振りほどくと 

「じゃあな・・・矢島・・・・・・結構楽しかったよ」 

  遠くへと歩き出した 


部長「・・・大丈夫か?」 
矢島「行きましょう。試合は待ってくれません。」 

今は、今は目の前の試合に―― 

部員「おい・・・」 


あんなやつに期待した俺が馬鹿だったんだ 

あいつにとってボクシングは気ままなお遊びで 

いつでもやめられるような 

そんな程度の本気なんだよ 

45 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 04:31:33.27 0
「・・・痛え」 

  梅田はずっとポケットにしまっていた右手を出し、軽く舐めた 


悪いな矢島 

事情が変わったんだ 



・・・・-―――――――――ある日の全校集会 

こうちょう「みなさん、明日は1年の矢島くんの大事な試合の日です。みんな心の中で応援するんですよ。」 
  ざわ・・・ざわ・・・ 
矢島(やめてほしいな~ボロ負けしたら恥ずかしいよ;) 

  生活態度も良く、部活動でも良い成績を残している矢島は教師たちの間では期待されていた 

  しかしそれを良く思わない奴らがいた 
  それは元ボクシング部の3年生 

「なあ、矢島最近調子にのってね?」 
「ああ。先公に気に入られてるからっていい顔しすぎ」 
「シメてやろうぜw」 
「じゃあ放課後・・・」 
・ 
・ 
「決まりだな!」 

  屋上で4人の作戦会議 
  とっておきの場所 てっぺんで昼寝をしていた梅田には全部聞こえていた 

46 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 04:32:19.99 0
――放課後 

(出てきた出てきた) 
(1人だぜ、音楽聴いてやがる) 

『やるか!』 
『『『ああ』』』 
(死ねクソ野郎!) 

  背後から矢島に襲い掛かろうと駆け出したその瞬間。 


「カッコ悪!」 


『誰だ!?』 


トンッ 

  高い音と共に大きな影が空から降ってきた 

「ホイ」 
ドカッ『んぎゃ』 

  着地と同時に1人踏み潰した 

『てめえ!!』 

「どうも・・・1年の助っ人です。まずは1匹退治っと」 

『邪魔すんじゃねえ!ぶっ殺す!』 

47 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 04:33:02.47 0
  勢いよく 3人が一斉にに襲い掛かってくる 
  それにもかかわらず余裕の笑みを浮かべている 

ニヤニヤリl|*´∀`l|<ハッ、怖いねえ~ 

  蹴り・木刀・金属バット 
  さまざまな3人の攻撃を華麗に交わしつつ反撃していく 

「ちょっとハシャギすぎなんじゃないですか?先輩方 
拳はいいがバットはねえだろ 
タイマンならまだしも”寄ってたかって”ってのもどうかと」 

『うるせえ!』 

「確かにあの坊やは口のきき方しらねえけど、他に方法ってもんがあるだろ・・・」 

『この野郎ッ!!』 

  背後で木刀を持った男が大きく振りかぶった 

「が!」ドスッ 

  長い脚で一瞬にして相手の腹に回し蹴りを決める 

「要するに・・・むなクソ悪いんだよおめえら 
あのボクシングバカからボクシング取ったら目も当てられねえ」 

  ゼエゼエいいながら相手が挑発してくる 

『はっ!いいのかよこんな事して。てめえもタダじゃすまねえぜ!』 

48 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 04:33:43.21 0
「オレ?オレはかまわねえよ?そこまでボクシングに人生かけてないし 
矢島を忘れたくなるくらい遊んでやるよ・・・・・・かかってこい!」 

  状況に不釣合いなくらい口が笑っていた 


『『『『うおおおおぉぉぉ!!!!』』』』 




――――――――――――-・・・・ 





「裏切り者」 

  震える声で矢島は小さく叫んだ 



このケガが誰のためか知ったらお前、気にするだろ? 
なあ 矢島 

おわり 

勝手に>>48の続きを書いてみた 

「いや~、感動しましたよ!すばらしい友情ッスねぇ」 
「あん?なんだテメー」 

矢島達に背を向け、部室を出て歩き出した背中に声がかかる 
見ると背の低い人懐こそうな笑みを浮かべたチビ 
その後ろにはヤバそうな目つきをしたチビがもう一人立っていた 

「ちょっとちょっと怖い顔しないでくださいよ~、別に怪しいモンじゃありませんって 
 俺は一年の岡井、んでこっちが同じく一年の萩原ッス」 
「萩原…なんちゃらピエロ、ってヤツか」 
「ご存知でしたかぁ!萩原ぁお前結構有名人じゃん!ハハハ」 

聞いたことがある、確か『殺戮ピエロ』とか言ったか… 
それがこのガキ…まだ顔立ちは幼いが確かに嫌な目をしている 
じろじろと萩原を観察してみるが、動じることなくこちらにその目を向けてきている 
大物の風格ってヤツか、と納得したところで岡井が笑いを止め再び話し始めた 

「梅田先輩、早速で悪いんですが要件話さしてもらいますね 
 これから俺達と一緒に行動しません?」 
「…はぁ?何言ってんだオマエ」 
「だからぁ、先輩今ボクシング部も抜けたとこだし一人なんでしょ?」 
「帰る」 
「ちょちょ!ちょ、待ってくださいって!ねー!先輩!」 

103 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 07:51:16.93 0
校門へと歩き出した俺を岡井が必死に呼び止め追いかけてくる 
振り向きざまにパンチを繰り出すがそれが岡井の頬を捉えることはなかった 

「ダメですヨ先輩、こっちケガしてるんでしょ?」 
「っ…なんでそれを…」 
「今三年に襲われちゃったら先輩即死じゃないッスかぁ~ 
 だから俺らがボディーガードを買って出て差し上げてるんスよ!」 

捕んだ手首を放し岡井は変わらない笑顔で話を続ける 
どうやらコイツも只者ではなさそうだ 

「…何が目的だ」 
「ハイ?」 
「何が目当てなんだよ…俺なんか守ったって何も出てこねぇぞ」 
「ん~…そうッスねぇ」 
「ある人から頼まれてんだよ」 
「ちょ、萩原!」 

岡井ではない声にもう一人の存在を思い出す 
萩原はゆっくりとこちらへ歩み寄ってきて、岡井の制止も聞かずに話を続けた 

104 :名無し募集中。。。:2009/06/06(土) 07:52:01.66 0
「二年の中島、わかるだろ?あのボンボンさ」 
「中島って、あの風紀委員の?」 
「そう、その中島だ…アイツが矢島のファンらしくてね」 
「俺らは矢島の護衛を頼まれてるんス、それで矢島の周りを観察してたら」 
「ちょうど俺が出てきたってワケか…なるほどな」 

中島が何度か矢島に可愛がられていたところを見たことはある 
こいつらの言い分はわかったが…まだ納得いかない部分があるな 

「一つ、質問させてくれ…おまえらなんで中島の頼みを引き受けた? 
 矢島を狙ってくるのは大抵三年、それなりの報酬があるにしてもリスクが大きすぎる」 
「ピエロはピエロらしく、サーカスの舞台に立つべきだ…そうだろう?」 

そう言って俺を見上げる萩原の目は狂気に満ちていた 
どうやら俺は泥沼に足を踏み入れてしまったらしい 
もう二度と戻ることの出来ない底なし沼に… 



頂上決戦


427 :名無し募集中。。。:2009/06/07(日) 05:31:03.74 0
流れをよまずに頂上決戦の序  

熊井「お前はこんな所に出てくるヤツじゃない、と思ってたけどな矢島ァ!!」 
矢島「引けない時だって・・・あるさ」 

愛理の泣き顔が頭に浮かぶ。それを振り払うように矢島はジャケットを脱ぎ捨て熊井の前に相対した。 
ゆっくりとファイティングポーズの姿勢をとり「いいかい?」と静かに矢島が問う。 
熊井は両手をポケットから出し相変わらず仁王立ちのまま「ああ。」と呟くように返した。 

清水(矢島君は強い。将来は世界を狙えるとも言われてる矢島君とまともに喧嘩して勝てる相手なんて居るわけがない。 
・・・でも。勝つよね熊井君は。・・・どうしてだろう。理屈で考えれば矢島君の勝ちは揺るがない筈なのに。 
それでも、勝つよね、熊井君。 須藤君も夏焼君も一歩も動かない。きっと熊井君が勝つと信じてるんだ。) 
清水が横にいる須藤や夏焼から視線を戻した時、闘いが始まった。 


428 :名無し募集中。。。:2009/06/07(日) 05:34:36.20 0
頂上決戦の序の弐 

距離をとっていた矢島の身体が一瞬沈んだかのように見えた次の瞬間にはもう熊井の懐に飛び込んでいた。 
稲妻のような左ジャブが熊井の顔面を捉える。清水には何発のパンチが繰り出されたのかわからなかった。 
熊井が右手を動かそうとした時にはもう矢島は元いた場所でフットワークを刻んでいる。 

熊井の顔面から鼻血がしたたり落ちていた。「すげえ。」鼻血を拭おうともせずに熊井が感嘆の声を漏らした。 
「や・・・やめ・・」と嗣永が泣きそうな声を出すのを須藤が制する。「3発。良いのを貰った・・・」 
誰に話しかけるでもない須藤の声に夏焼が「うん。凄いスピードだね」と答えた。 

あの冷静な夏焼の声が清水には震えているように聞こえた。 

437 :名無し募集中。。。:2009/06/07(日) 07:44:35.70 0
頂上決戦の参 

矢島は冷静だった。喧嘩の経験は無くとも闘いの場数なら素人の喧嘩の数など問題にならない位経験してきている。 
今の攻撃で距離を測った。次の攻撃の時に熊井が出してくるであろう右手の攻撃に合わせてカウンターを入れる。 
そうすれば幾らあの熊井と云えども倒れないワケがない。矢島はフットワークを刻む足を早めていった。 

相手の呼吸を冷静に見計らい熊井が息を吐ききった所を見逃さない。 
「ヒュッ!」と息を止めて熊井の懐に飛び込む。さっきの攻撃をなぞるように左が顔面を捉えた。 
1、2、3発。熊井の右手が動くのが見える。バックステップを踏んでその攻撃をかわす体勢に入り 
熊井の右手が鼻先をかすめた瞬間に自分の右を叩き込む。それで終わりだ! 

ゴッ!!!・・・凄まじい衝撃音を残して右が叩き込まれた。 


矢島は何が起こったのかわからなかった。 
熊井の右をかわしながら自分の右を用意していたときに自分の顎に凄まじい衝撃が走った。 
視界が狭まっていく。初めての経験だった。何度も何度もこうして試合で倒れていく相手選手を見送った筈だった。 


438 :名無し募集中。。。:2009/06/07(日) 07:46:23.95 0
頂上決戦の四 

矢島は生粋のボクサーだった。熊井の長いリーチを完全に見切りそのパンチはもはや矢島の制空権の中だった。 
だが、熊井の右足が繰り出した蹴りは矢島が制していた筈の距離を超えていた。 
消えかかる意識のなかで「あい・・・り・・」そう呟いた時、・・・矢島の中で何かがはじけた。 
倒れてはいけないと呼びかける何かが矢島の身体を支えていく。 

熊井は戸惑っていた。完璧に入った自分の蹴りで倒れなかった奴なんていない。 
いや正確には吹っ飛ばなかった相手なんていなかった、だ。  
なのに。 矢島は目の前に立ち、ファイティングポーズの姿勢を崩していない。 
鼻血で息が苦しい。堪えきれずに「かはッ」と口で呼吸をした。 
その時矢島が再び飛び込んできた。(左ジャブ!?いや、右だ)そう思っても矢島のパンチは躱せる代物ではなかった。 
(やられる・・・)熊井も初めて誰かに負ける事を覚悟した。 

(菅谷・・・ごめん・・) 

だが・・・矢島のパンチは熊井の顎に届く事はなかった。 
ドッと熊井の胸に飛び込んできた意識のない矢島を抱きしめて熊井は天を仰いだ。 



1/2・2/2


1/2 

熊井「・・・・・これが~~、キャプテンの分だ~!!」 

熊井「く、くそ・・・、俺の力もここまでか・・・・・。 
    ・・・・・・・みんな・・・・・・ごめんな・・・・・俺だけじゃ・・・もうダメだ・・・・」 
壁に手をつき、下を見つめる熊井 

徳永「熊井~~、ごめんな。・・・・・・俺が、俺があんなことしなければ・・・・・ 
      ・・・・・あんなこと言わなけりゃ・・・・・俺、バカだし・・・お調子者だし・・・みんなごめんな。 
            ・・・・ごめん・・・・・・・・みんなに迷惑ばかりかけて・・・・・おれが不甲斐ないばかりに・・・」 

床に膝をつき、涙を流しながら、話す徳永 

熊井「徳永・・お前は、何も間違っちゃいない。確かに、バカだし、お調子者だ。 
    でもな、徳永、そんなお前の笑顔に何度、励まされたか・・・・迷惑だなんて思ったこと無いぜ・・・ 
        しかも、これは元をただせば、俺の責任だ。お前が悪いんじゃない・・・。俺が蒔いた種なんだよ・・」 

徳永「でもぉ~、ぐまぁい~、俺がぁ~、俺がぁ~・・・・」 

須藤「そうだぜ、徳永。誰に恥じることは無い。 
      お前は、胸張って、前だけ見て歩いていけばいいんだよ。」 

徳永「ずぅ、ずぅ、ずぅどう~~~」  もう涙でぐしゃぐしゃの徳永 

熊井「須藤・・・お前がどうして・・・」 

須藤「たまたま通りがかっただけだよ。誰が蒔いた種でもいい・・・ 
     みんなで刈り取りゃ早えーじゃねえか・・・みんな待ってるぜ早く帰ろうや」 

須藤「これがーーー、俺たちの分だーーーーーーーーーー!!!!!!!」 


688 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 02:44:55.93 0
2/2 

清水「お取り込み中、悪いんだけど、・・・・・・お代は750円だって・・・」 


熊井が手をついた壁には、一枚の張り紙が・・・・ 

「   焼きそばパンは、 お一人様 3つまで    」 

今日は、熊井が焼きそばパンを奢ってくれるらしい。 
熊井が買い占めるので、購買部の焼きそばパンは一人で買えるのは3つまでとなっていた。 

熊井、徳永、清水がいたのだが・・・・、徳永は例の件で、一ヶ月の購買部立ち入り禁止。 

そこに職員室からの帰り道に、通りがかった須藤が合流したと言う 

休み時間の購買部でのお話でした。 



石を投げないで~



なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。


728 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 10:26:30.82 0
なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。 の壱 

そして今日も何故かこうして下校の途中に三人の見ず知らずのいかにも、な男達に囲まれている。 

コンビニの前にワルそうな人達がいたのは横目で見えていたけど、鞄を胸に抱え何とか目立たないように 
やり過ごそう、と思っていたのにやっぱり「おい!!」とお声がかかった。 
(あぁ、やっぱりキちゃったぁ・・・)「はいぃ」と返事をしながら振り返って嗣永君は絶望した。 
ワルそう、ではなくて凶悪そのものの顔をした人達がそこにいた。 

「あ、あのぉ」と問いかけるとそいつらは下品な笑みを浮かべて嗣永君の頭からつま先までを視線でなめ回した。 
金髪の男「何だァ?ボク小学生かァ?」 
「や、いえぼく・・・高校生です」 
金髪のツレA「ぼくゥ!?ひゃははははは!ぼく高校生ですってさ」 
ツレB「ぼくお金持ってるかな?お兄さん達貧乏で困ってるのよ?」 
「あ、あのお金持ってないです・・・」胸の前で手をクロスさせ鞄を抱きしめるようにしてそう呟くのが精一杯だった。 

金髪「ああん!?金持ってないだぁ・・・お?コイツ可愛らしい顔してんじゃん。何?女の子なの?ぼく」 
よく言われるセリフに嗣永君はビクッとして「い、いえぼく・・・男の子です!」と顔を上げて答える。 
小さい頃からそう言われるのが大嫌いだった。須藤君や熊井君のような強い男になるのが夢だった。 

729 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 10:27:50.20 0
なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。 の弐 

金髪「本当かなー?背もちっちぇーし声だって女の子みたいな可愛い声してんじゃん」 
ツレB「こりゃー身体検査が必要だな。金持ってないかどうかもわかるし一石二鳥ってね」 
二人の男に両肩を掴まれ「な、何を・・・」と言ってる間に金髪の男が学ランを捲りあげズボンのベルトに 
手を伸ばしてくる。「やッ・・やめて下さい!」と抵抗すると苛ついた金髪が嗣永君の髪の毛を掴んだ。 
「うるせえーんだよ!!静かにしてろコラ!」そう凄まれると「ヒッ・・」と声が漏れてしまう。 
身体が硬直してしまう。髪の毛がブチブチッと抜ける音がする。 
嗣永君は何とか周りの人に助けを求めようとして見回すが、誰もがこちらを見ないようにして足早に通り過ぎていく。 
あきらめたようにギュッと目を閉じ身体を硬くしてこの時間が早く過ぎる事を願った。 

両肩を掴んでいた男達が「何かコイツ良い匂いしね?」「おおホントだ、するする」と言って 
気持ちの悪い鼻息を耳元に吹きかけてくる。 
金髪の男が「はーいズボン脱ぎましょうねー」と下品なセリフを吐いてベルトに手をかける。 
ベルトが外されズボンを下ろされる。 
すね毛のない真っ白な太ももと純白のブリーフが露わになる。 
金髪「おっほー!こいつ本当に女の子みてーな肌してやがる。なんつー肌触りだよ」そう言って 
嗣永君の内ももをなで回す。そしてその手は内ももをつねったり強く握るようにしながら段々と上の方に伸びてくる。 
「さーて、おちんちんは付いてるんですかねー?」ブリーフの上から陰部を執拗になで回される感触に 
目をつぶって何も考えないようにしてた嗣永君は「ヤッ・・・」と声を漏らしてしまった。 


730 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 10:29:32.90 0
なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。 の参 

肩を掴んでいた男が金髪に「あれ?おまえ勃起してね?」と聞いた。 
「ば・馬鹿野郎、してねーよ!」と金髪が怒ったように答えたが 
嗣永君を取り囲んだ三人の男達のズボンの股間部分ははち切れんばかりに膨らんでいた。 

そしてその間も男は嗣永君の股間部分をなで回す手を休めることはなかった。 
上下に擦るように撫でたり、形をなぞるように袋の方にまで手を回したり、 
まるでたっぷりと嗣永君のその部分の感触を楽しんでいるようだった。 
「うッ・うぅ・・・ヒック」悔しさや恥ずかしさや気持ち悪さ、とにかく色んな感情が交じって涙がこぼれた。 
嗣永君のそんな姿を見て男達の眼はさらに異様な光を放ち出し、息が荒くなっていく。 

「ちゃんと付いてるみたいだねー、可愛いのが。じゃあご開帳と行きますか」金髪が下卑た笑い声を漏らしながら 
ブリーフのゴムの部分に手をかける。嗣永君は目をいっそう固く閉じ唇をギュッと噛み締めた。 

だがなかなかブリーフを下ろされる気配がなかった。何故だか男の手が微かに震えているように思えた。 
そのうち男の手が離れパチンとブリーフのゴムがお腹にあたる。 
そして両肩を押さえていた男達の感触も消え「何だてめえー!!」と怒号があがる。 

ビックリした嗣永君はやっと目を開け目の前の光景を見た。 
先ほどまで自分の股間をまさぐっていた金髪の男が宙に浮いていた。 
大きな手と長すぎる指が男の頭部全体をまるでソフトボールを握るかのようにして包み込んでいる。 

731 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 10:31:06.62 0
なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。 の四 

熊井君だった。 
「てめえー!!」先ほどまで嗣永君を押さえ込んでいた男の一人が殴りかかる。 
熊井君は金髪の男を片手の握力だけで持ち上げたまま、体勢を全く変えずに殴りかかってきた男を蹴り飛ばした。 
その男はまるで壊れたおもちゃのように吹っ飛び、ガードレールを越えて車道に止めてあった車のボンネットの上に 
ドン!と音を立てて落下。そのままピクリとも動かなかった。 

もう一人の男はその様子を見て青ざめているが、熊井君は表情一つ変えていない。 
口元にはうっすら笑みさえ浮かべている。 
金髪の男は何とかその手から逃れようと足をジタバタさせ両手で熊井君の手首に掴みかかっている。 

その手を見た時、熊井君の表情が変わった。 
男の指に漆黒の、美しくて少し長い髪の毛が絡まっている。・・・ミシミシ、と音が聞こえた気がした。 
金髪が抵抗をやめ、だらんと手をたらした。ジーンズの股間部分に染みが拡がりそれはポトポトと地面に落ち始める。 

もう一人の男が「や・・やめ・・」と言葉も出ないらしくペコペコと頭を下げ始めた。 
熊井君はそちらを見ようともしない。金髪がよだれをだらだらと垂らし始め、鼻からは血が垂れ始めていた。 

「やめて!熊井君、やめてあげて!」と嗣永君が声を上げる。 
はじめて熊井君の表情がゆるみ「え?・・・いいの?」(つぶせるけど)と聞こえた気がして 
嗣永君は「うん、うん、早く、早く、離してあげて」と首をぶんぶん振って何度も頷いて見せた。 
「ふーん。」と言って熊井君は掴みあげていた金髪を、泣きながら土下座している男の方に無造作に投げ捨てた。 


732 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 10:32:15.22 0
なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。 の五 

まるでそんな事を気にしていないかのように男達には一瞥もくれずに嗣永君の方に歩み寄り 
「だいじょう・・・あッ!」と言って視線をそらす。「え?なに・・?」と問いかけると 
熊井君は何故か顔を赤らめて「ズ・・・ズボン履きなよ」と言われて初めて自分がパンツ丸出しだったのを思い出す。 
「あッ、あッ」と慌ててズボンを履くと「大丈夫だった?髪の毛・・・」と言って嗣永君の頭に手を伸ばしてくる。 

今までの光景を見ていた嗣永君は条件反射的に「ひッ・・・」と言って一歩下がってしまった。 
熊井君の表情が見る見る暗くなり、青ざめているようにも見える。 

「アッ・・・ご・・ごめんなさい」熊井君の表情を見て嗣永君は心底から謝った。 
(ぼくを助けるために来てくれた熊井君を怖いって思うなんて・・・ぼくのばかぁ!) 
それでも熊井君の表情は変わらなかった。「うん・・・何か、こっちこそゴメン」そう呟く熊井君を見て 
なんども嗣永君は「ありがとう。ありがとう」と繰り返したけど熊井君は肩を落として俯いたまま 
「うん、うん。」と上の空のようで「じゃあ・・・」と言って肩を落としたまま帰っていってしまった。 
「熊井く・・ん・・・」 

733 :名無し募集中。。。:2009/06/08(月) 10:33:28.85 0
なぜか嗣永君は絡まれやすい体質だった。 の六 

翌朝。 
廊下で何処を見るでもなく熊井君は窓の外をぼんやりと眺めていた。 
夏焼君がそれを目にとめ「どうしたんだい、熊井君」と訊ねてくる。 
ボーッと窓の外を見つめたまま、上の空の熊井君はつい、 
「嗣永に・・・嫌われたかも」ボソッと口走ってしまった。 
夏焼の表情がパッと明るくなり、熊井君の顔の前に自分の顔を出すようにして 
「へえー!へええー!」と嬉しそうに微笑んだ。