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701 :ゆいあずで釣りとか ◆/BV3adiQ.o :2009/07/23(木) 19:23:20.50 ID:OQO1NHFH0
ある雨の日。 
「釣りに行こう!」
 いつもどおり家でごろごろしていると、また唯先輩がそんな提案をした。
「また思い付きですか?」
「違うよっ! 釣りは雨の日にするもんだってのどかちゃんが言ってたもんっ」
「そうですか」
 そこまで必死に言われると、言葉が出てこない。
「どこに行きたい?」
「私が行くことが前提ですか……」
 いつもいつも私を連れて行こうとするんですから……。
「着いてきてくれないの?」
 うるうる。
 ――あぁ、この眼は卑怯ですよ、先輩。
「行かないとは一言も言ってません」
 あの眼のせいで、最終的にはいつも私が折れてしまう。
「じゃあ着いてきてくれるんだねっ!」
「待ってください」
「ほぇ?」


702 :ゆいあずで釣りとか ◆/BV3adiQ.o :2009/07/23(木) 19:24:11.62 ID:OQO1NHFH0
 ちらりと外を見てみる――すごい風だ。
「いくら雨の日にやるものだといっても、こんな嵐じゃさすがに無理ですよ」
 だから先輩を諭してみる。
「え~? いけるよ~」
 案の定、先輩は駄々をこねてきた。
「いいですか? よく聞いてくださいね」
 背筋を伸ばしてそう言うと、先輩は何事かと耳を澄ませているみたい。
「私は、もし先輩に何かあったら困ると思って言ってるんですよ? 先輩のことが心配なんです」
「そうなの……?」
「そうです! ですから、また次に雨が降ったときにしましょう。今度は雨が弱い日に」
 最後に飴を与えることを忘れない。
 すると――
「わかった! じゃあまた雨が降ったときに行こう!」
 先輩は納得してくれたみたい。
「――楽しみにしてます」
「――うんっ」



Fin