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このSSは『【けいおん!】唯×梓スレ 2』というスレに投下されたものです
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1247988782/l50

776 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/09(水) 10:36:37 ID:3QxVxWve
「はぁ…」
最近、こうやって溜め息をつくことが多くなった気がする。
違う。紛れもなく多くなった。
そのせいか、この頃はまともに寝ていない。
自分の感情に違和感を感じたのが少し前。違和感の正体に気付いたのが、つい最近。
自覚をしてしまえば、答えはあっけないほどに簡単で、
けれど、それをあっさりと認めてしまえるほど私は器用な人間じゃない。
「どしたの、あずにゃん。なんか悩み事?」
「いえ、今日はちょっと寝不足で…」
先輩方に気付かれないよう溜め息をついたつもりだったけど、目の前には私をこんな風にした原因がいて、
しかも、顔が近いんですけど…
突然のことで身構える余裕のなかった私は自分が思っている以上に挙動不審なのだろう。
「だったら、私が膝枕をしてあげるよ~」
「け、結構です!」
「もう、あずにゃんったら恥ずかしがり屋さんなんだから」
一瞬でも諦めてくれたと思ったのが間違いだった。
777 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/09/09(水) 10:39:22 ID:cUT3p0Qj
「ひゃうっ!」
膝枕を諦めたかと思えば、今度は急に私に抱きついてきた。
助けを求めようと回りを見ても、皆さんこれをいつもと同じ唯先輩のスキンシップと捉えたようだ。
澪先輩はこちらに向けた視線を再び雑誌へと移し、ムギ先輩はただニコニコと笑っているだけ。
律先輩にいたっては「なんだかんだ行って、今日は素直なんだな、梓」と無責任なことを言っている。
…全然、素直なんかじゃないですよ。
素直になりたい自分と天邪鬼な自分とを天秤にかけてしまえば勝のは後者で、
素直になれない無器用な私はこうやって先輩を怒鳴る振りをして心の均衡を図るしかないのだ。
「ふふ、なんなら私の胸で寝てもいーんだよ」
唯先輩はずるい。
辛うじて平静さを保っていたのに、甘い声でそんな言葉を囁かれたら、おかしくなっちゃうじゃないですか。
振り払おうにも耳の奥で焼き付いてしまったそれは私の中で何度もリフレインする。
あぁ、きっと今夜も眠れない。
容易に想像できる情けない自分の姿に、また溜め息がこぼれた。



すばらしい作品をありがとう