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このSSは『【けいおん!】唯×梓スレ 3』というスレに投下されたものです
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1253346269/l50

583 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 10:06:25 ID:r06dEtO0
放課後の部室に一人
まだ他のメンバーは誰も来ていない
一番…いや二番乗りは誰だろう、私の好きな人だといいな
みんな大好きだけど、中でも一番…うん、一番
そんな小さな願い事を思い浮かべながら持て余し気味の時間を吸い込むように
欠伸をしようとした刹那、ドアノブに手をかける音がして私は振り返る。

どうやら願いは叶ったようである

唯「あずにゃんやっほ~」
梓「遅れ゛てすみま゛せん」
唯「ど、どうしたのその声!?風邪?なら家で寝てないと!」
梓「違い゛ます、身体はな゛んともあ゛りません。ただ昨日暖房を付けたま゛ま寝たら喉が…」
唯「あぁっ!あずにゃんのキュートな声がやれぐれちゃったよぉぉ」


相変わらずなんて表現をしてくれるのだろうと呆れつつ、私は肩からずり落ちる鞄をそのまま左手で持ち
ソファの上に置こうとする。すると先輩も立ち上がり反対側に置いてある自分の鞄に近づく
どうやら中に入ってある物に用があるらしく、ファスナーを半分まで開けて左手でまさぐる。
探し物を見つける間、首を傾げながらまるで抽選箱の中のボールをかき混ぜているような感じで…
何故中身を確認しながら探さないのだろう、非効率的にも程がある。
だけどそれがこの人なんだ、ということに最近ようやく気付いた
584 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 10:06:45 ID:r06dEtO0

突如として起こす意味不明なアクション、でもそれは日常を楽しもうとする心理の表れで
何でもない行動の一つにもゲーム性を持たせようとしたり
それは小学生が帰り道に石ころを蹴りながら帰るのと一緒で、
唯先輩はきっと、こうするともっと楽しい・嬉しい・可愛い…
そんな感情を上乗せしながら生きている。
だからといって猫耳を付けようとしてくるのは勘弁して欲しいけど
でも、そうやってこの人のことが分かると前よりももっと、先輩を、


唯「む…!発見しました隊長!」

後輩を隊長に仕立て、高々と手を上げる隊員
当の隊長は隊員の声でようやく、思考の海底からサルベージされた
いまだこの歴史的大発見を理解できていないようだ

梓「え…?え゛ーっと、な…な゛んですか先輩?」
唯「んっふっふ~♪はいっジャーン!」

それは見紛う程の金銀財宝…ではなく封の開いた飴の袋だった

唯「やっぱり喉が痛いときは飴ちゃんだよね~」

この人にしては珍しくまともな思考の帰結、と思ったのも束の間
先輩の頭の上に電球が光る。
まずい、これは先輩の意味不明なアクションの前兆…一体何を思い付いたんだろう
先輩にとっての楽しい・嬉しい・可愛いは、大抵私にとっては恥ずかしかったりすることであって
できれば私が巻き込まれるようなものは遠慮願いたい。
私が不測の事態に身構えていると、先輩はおもむろに袋から飴を一つ取り出し
封を開けて自分の口へ、そして歯で軽く飴を固定すると唇を窄めてニコニコしながら目を閉じて止めの台詞
585 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/15(木) 10:07:15 ID:r06dEtO0

唯「はぁ~い♪ あふひゃ~ん」
梓「・・・・・・・」

梓は前傾姿勢で唇を突き出している唯につかつかと近寄り、人差し指と親指で唯の口元の
飴を摘むと、優しくそれを奪い取った。唯が少し驚いて目を開ける
抗議の声を発しようとするが、梓はその前に自らの行動で黙らせようとする
そのままそれを自分の口へ持って行き、ぺろりと自分の指先も舐めながら飴を含んだ
果たして予想通りに唯は黙る、この場合は言葉を失うと言ったほうが正しいか
梓は構わず次のプロセスへ向かう。
濡れた人差し指を立てて、目の前の自分より少し高い場所にある唇へゆっくりと近づける
程なくして人差し指とのキスを果たした唯は頬を赤く染めて必死に言葉を探している
梓はニコリと笑って唯を軽く抱きしめ、爪先を立てて背伸びをしながら耳元で囁く

梓「も゛う…順番がメチャクチャですよ゛?」
唯「え…?」
梓「キスはぁ…愛の告白が済んでから゛、です。だから…この喉が治るま゛で、待っててくださいね゛? 唯」
唯「!!!…う、うん」









すばらしい作品をありがとう