318 :パッツンデレラ ◆oKtelO5smg :2009/06/09(火) 15:52:10.78 ID:dBxdmq6WO
みんな!僕だってこのスレにいるよ!
忘れないでね!
澪「わ、わたしは忘れてないから…し、し、しんぱいしなくていいから…な…////」
俺「澪…もしかして澪は俺のこと」
澪「違う!!勘違いするな……な、なんだよその顔は!!」
俺「……」ニヤニヤ
澪「ち、違ーーう!!絶対の絶対の絶対だ…//////」
俺「そうか。いつもの澪だね。澪の顔見れたし、俺もう行くわ」
澪「ちょっと待って!クッキー作ったんだ…。た、食べて…欲しいんだ…////」ガザゴソ
俺「じゃぁな」
澪「えっ、待っ…」
顔を上げるとそこに彼の姿はなかった。
彼が立っていた場所には、私が大好きだったコスモスの花一輪と、封をした手紙が添えてあった。
322 :パッツンデレラ ◆oKtelO5smg :2009/06/09(火) 16:12:29.05 ID:dDuSFFlW0
それから一時間後、母から私の携帯に連絡があって、彼が交通事故で亡くなったことを知った。
幼馴染みである彼の訃報は、彼と仲の良いどんな友達よりも早く、私の耳に入ってきた。
事故があったのはちょうど一時間前、即死だったそうだ。
こんな話を誰も信じようとはしない。
あの事故から10年以上経った今でもそれは変わらない。
だから私はいつもこうして彼のお墓には一人で手を合わせに来る。
澪「あの時の手紙、まだ読んでないんだ。ごめんね。」
北向きの風が黒く長い髪をなびかせる。
334 :パッツンデレラ ◆oKtelO5smg :2009/06/09(火) 17:09:35.68 ID:dDuSFFlW0
澪「でも、ようやく気持ちの整理ができた」ガサゴソ
封の開いていない古びた手紙をバッグから取り出す。
澪「あの時は怖かったんだ。自分が、自分の気持ちを知るのが。」
手紙の封を開けると、中から二つ折りの便せんが顔を出した。
そして、ゆっくりとそれを開き、書いてある文字一つ一つに目を配った。
澪「うん・・うん・・・」
私にはそこに何が書いてあるのか、最初から分かっていた。
それなのに、こんなにも長い間彼を待たせてしまった。
澪「ごめんね。待ったよね。一人でずっと待っててくれたんだもんね。」
「・・・・・」
336 :パッツンデレラ ◆oKtelO5smg :2009/06/09(火) 17:13:10.83 ID:dDuSFFlW0
澪「・・・。そ、そうだ!この手紙に書いてあること・・・返事・・言わなきゃ。」
「・・・・・」
澪「わ、わたし秋山澪は、あなたのことを」
その時、再び北向きの風が吹いた。
先程より強い風が、大きな音を立てて私の言葉をかき消した。
澪「聞いてくれた?わたしの気持ち・・・。」
「・・・・・」
澪「・・・また来るから・・な。・・・絶対の絶対の絶対だぞ。」
薄い雲の隙間から日が射しこみ、帰る私の背中をぽかぽかさせる。
私は彼の分も生きなきゃ。
ずっと、一緒だよ。
END
最終更新:2009年06月09日 20:26